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前立腺ガン生検の体験記 第2話

第1話からのつづき。

術後のベッドの上での18時間は、本当に辛かったけど、もっと大変な思いをされている方がたくさんいらっしゃると思うと弱音を吐いて申し訳なく思っています。ごめんなさい。

◼️7月9日

バルーンカテーテルを取ってもらったので11時半ぐらいに退院」と
家に連絡、会計済ませ(銀行振込みにした)たら12時前になってた。

家内と娘、息子は病院の入口で待っててくれた。

家までは車で10分足らず。家に入るとワンコたちがシッポびゅんびゅん振って飛びついてきた。

昼ごはん、外食は下に不安があるので家内と娘が寿司を買いに。
あと、男性用尿パッドを買ってきてもらった。

尿パッドは入院準備用品の中にリストアップされてたけど、入院準備リストもらってなかったので携帯してなかった。

尿パッドは必須アイテム。血尿出るし、カテーテル1日差してると
「尿道括約筋」がバカになっているのか分からんが、結構漏れた。

◼️7月10日 深夜

前日の夕食後はアルコールも飲まず風呂OKだったけどちょっと恐かったので風呂なしで11時に就寝。

10日の深夜1時、その時がやって来た。

膀胱パンパンで目が覚め、トイレに。
まったく出ない。でも漏れそう。でも出ない。
立ちションやめて便座を下ろして座ってお腹を押さえても出ない。

「こりゃ、尿閉ってやつか」。

退院合否を一瞬悩んだ担当医の表情を思い出した。家内はいつも2時ぐらいまで起きている。こういう時は役に立つ。 

トイレから家内を呼んでスマホと病院の封筒持って来てもらい、ついでに娘夫婦を電話で叩き起こさせて車のスタンバイさせた。生検をした病院に電話したが、かなり待たされた挙げ句、当直医が外科医なので対応出来ないと。

おまけに「寝て2時間ぐらいだからそんなに溜まってないよ」なんて言う。

時間のムダをして、ますます窮地になった。
なので担当病院の近大病院に電話。電話の先は悠長に話すけど、「10分ぐらいで来れますか」って。

パジャマのままスタンバイしてる息子の車に乗ってノンストップ。

受付後ちょっと待たされたけど、状況を根掘り葉掘り聞かれ、「早く~っ、漏れる~」って思う気持ちを抑え答弁。

差すとき痛い?って聞いたけど、そんなこと聞いてる場合か!

バルーンカテーテル入れてくれたら一気に解放感。ほぼ500CC出た。痛さはほぼ無かったような?

このカテーテル差したまま帰される。

15日に近大病院担当医の予約を取ってくれて注入フローとやらの診断を受けて外せるか決めるらしい。

この尿バッグ、半分ぐらい溜まったら自分でトイレに流す。日曜の深夜から金曜の診察まで付けとくのは苦痛だったが生検手術後に付けられた時より、膀胱にまったく違和感ない。

チンチンの先から管が出ていて、尿バッグを持ち歩くことや寝る時に寝相が悪くならないように気を遣うこと、毎日風呂に入り、あがったら家内に尿バッグふきを手伝わせたり不自由は一杯あったけど我慢できる範囲。

パジャマの上にベルト、S字フックを掛けて尿バッグを吊るす。
両手が使える。

◼️7月10日 朝

近大病院から帰宅後、ほとんど眠れず。
8時半ごろ生検手術をした病院の担当医から電話。
こっちは用がなかったけど、11日(月)の午前中に来院して欲しいと。

◼️7月11日

タクシー呼んで11時前に病院に行った。チンチンの先から血が流れ出る、尿パッドに付いている血を見せる。
担当医は12センチ角のガーゼのような傷口に付かない綿花のようなものを
いっぱいくれた。

診察室を出るとき謝ってた。

実は、血尿はカテーテルを通って出るだけじゃない。
尿道とカテーテルの隙間を通ってにじみ出る。

これが拷問のような感覚。タラッと尿道を流れて来るのがわかる。
ムズムズから始まって、先に近付くにつれゾワゾワとした感触。
寒気がするが、なかなか外に出てくれない。

夜中に何度も起きてトイレに30分ぐらい座ってることがザラ。昼も夜も夜中も1~2時間おきにやってくる。15日までの辛抱となんとか頑張ったが、寝れない夜が続いた。

この感触は2度と味わいたくない。

◼️7月13日

尿バッグの血の色、薄くなってきたけど先から漏れ出す血尿の尿が増えてきた。心配になって8時45分ごろ近大病院に電話して受診希望。

10時過ぎに受付、すぐに呼ばれて診察室で立ち話。

「当たり前や、問題ない」。ものの30秒で終了。

◼️7月15日

この日が来るのをどれほど待ったか。
11時からの受診予約だったが10時半には受付完了。
処置室の前で待つように言われ、15分待つと呼ばれた。

ズボン脱いでパンツ下ろしたら、カテーテルに付いてる尿バッグの管を外して、200CC ほど水が入った注射器で膀胱に水を注入させる。

これが「注入フロー」ってやつか。

100CC で膀胱パンパン、我慢できずギブアップ。
要は、注入した量が排出できればOK 。排出量が測れる専用便器に座り、
排出するんだが、膀胱パンパンになったから膀胱も尿道も緊張で固くなり、ほとんど出ない。20CC 出たぐらい。

ナース曰く、「この量だったらカテーテル外せないかも」
「先生に相談してください。診察室前でお待ちくださいね」

絶望感満載で名前を呼ばれるのを待った。

担当医曰く、「自己導尿カテーテル使えば、今日外して帰れる」
「簡単に出来るから、処置室の便器使って練習しておいで」

ナースに連れられさっきの便器前で説明を受ける。このナース、若いから使い方よく知らなさそう。

自分でパンフレットを読んで初トライ。

チンチンの先からカテーテルを突っかかった所まで差し込んでキャップを外したが出てこない。

再度読み直し。

突っかかった所から更にゆっくり5~6センチ差し込む。そう書いてあった。その通りやったらピューって尿が出た。

診察室の担当医に報告。自己導尿カテーテルと薬をもらう。

近大病院のレストランで食事後、タクシーで帰宅。その後、自己導尿カテーテルを使う準備のため100均に買い物。
病院で、自己導尿カテーテルを練習で使いながら「どこに掛ける?どこに置く?」ってカテーテルの置き場に困ったのを思い出したから。

なので、フックの準備と使用後の置き場、通勤、職場での持ち歩きや使用を考えた。

◼️7月16日 深夜

早速準備品が活躍。
深夜2時ぐらいに目が覚めてトイレに。

出ない。

部屋に戻ってカテーテルの準備。家内は起きてたが見てるだけ。便座に座って再トライしたが出ないので使いたくないが使うことにした。

練習通りシャーって排尿完了。

5時前にもトイレに起きた。なぜ頻繁にトイレに行くかというと普段以上に水分を多く取る必要があるから。血尿が止まるまで続ける必要があるらしい。ちなみに便秘はご法度、下痢が良いらしい。きばらないために。

5時前に起きたときもカテーテルを使ってしまった。膀胱に尿が溜まりすぎると排出できないみたいなので深夜を除き、早め早めにトイレに行くことになった。

◼️7月17日 深夜

3時過ぎにトイレに行った。
最初出なかったけれど、便座に座り力を抜いて落ち着いてゆっくりお腹を押さえると少し出た。できるだけカテーテルを使わないようにしたいので20分ぐらい掛けて排尿。

トイレを出たら家内がいたのでビックリした。

◼️7月19日

先週1週間はバルーンカテーテル付けてたので出社できず。
この日から出社するも、尿道括約筋の働きが悪いのか膀胱の働きが悪いのか分からないけれど突然オシッコしたくなるので、急行電車に乗れない。我慢すると尿閉になりそうだから各駅停車で出勤。しかもラッシュ時を避けて、遅く出て早く帰る待遇。

実は尿閉になったことで「トラウマ」になってます。
だからカバンはリュックに変更。自己導尿カテーテルや替えのパンツ、尿パッドなど荷物多め。

◼️7月25日

前立腺ガン生検の結果発表の日。
検尿を済ませて泌尿器科で受付完了。
家内も一緒に呼ばれたら、「癌」確定と思ってた。
一人だけ呼ばれたので内心「ラッキー」。
担当医曰く、「20ヵ所も取られたんや。どれも異常なしや」
誰が20ヵ所も取る指示したんやろう?

まだ少し血尿出るけど、前立腺肥大と云うことで
薬でしばらく様子を見る事になりました。
3ヶ月ごとに血液検査でPSA値を見ることになりました。
とりあえず次回は39日後の受診です。

血尿は、2~3日で止まる人もいれば、2週間ほどの人、1ヶ月かかる人もいるようです。私の場合、肥大が通常の2.5倍ぐらいあるらしく20ヵ所も取られたから腫れや治りが遅いのかな?って思っていますが、
担当医は何も言いません。

これから、ずっとお世話になることになりました。よろしく。

追伸
今回の私の体験は、
前立腺ガン生検の中でも特別なことだったかもしれません。
ほとんどの方は、私が体験した様なことはないと思います。
たぶん。

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