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息子の二十歳の誕生日

長男が今日で二十歳の誕生日を迎えました。

まだ息子が小さかった頃、ふとした思いつきで、私から息子にメッセージを送るための、息子のGmailアドレスを取得して、誕生日に密かにメッセージを送っていました。

二十歳になったら、そのアドレスを教えようって決めて。

そのアドレスに送る最後のメッセージを書きました。

○○、20歳の誕生日おめでとう!

お父さんもお母さんも、結婚して、子どもが欲しくて欲しくて仕方なかったのに、なかなか叶わなくて。

どうしよう?と心配していた時に、○○がお腹の中に誕生したことがわかって、飛び上がるほどうれしかったよ。

○○が、お母さんのお腹を蹴るたびに、愛おしくてしかたなかった。

男の子だってわかって、名前をどうしようかな?っていろいろ考えたんだけど、

最初は○○って書いて、「○○た」って読むようにしようって考えてたんだよね。

「○○」っていう音が好きだったから。

でも、○○はやっぱり「○○た」でぴったりの子に育ってくれました。

お父さんが料理が好きだったから、○○といろいろなものを作って一緒に食べてきたけど、料理人になってくれたらうれしいなぁって、思っていたけど、でも、料理の高校に行くって、○○が決めた時は、ほんとにそれでいいのかな?って心配したけど。

でも、○○のこの5年弱の様子を見ていて、やっぱりそれで良かったんだって安心しています。

だから、お父さんも思い切って、○○と同じ食の世界へ、生産者として飛び込むことに決めたんだ。

○○がいつか、もっともっと腕を上げて、たくさんの人を幸せにするような料理を作れるようになったとき、お父さんが少しでも役に立てたらうれしいなぁって思ってる。

がんばれ、○○!
いつでも、ずっと、応援してるよ。

2023.11.29 お父さんより

そして、そのアカウントとパスワードも送っておきました。

昔にどんなことを自分が書いていたのか、まったく覚えていません。
でも、開封済みにするわけにもいかなかったから、読んではいません。

ちょっと気恥ずかしいけど、離れて暮らしていることのちょっとしたいいところかもしれません。

今日は、息子の二十歳の誕生日。
お店の先輩とお酒を飲みに行っているんだって。
大人の階段を一つのぼったみたい。

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