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エッセイ

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#散歩

6歳だった夏休み、祖母とトランスフォーマーとマジックアワー、千と千尋の神隠し

1、散歩6歳の夏休み。太陽が横から照りつける午後3時。 僕は、祖母とテクテク散歩していた。 両親が共働きの僕は、週に3日ほど、祖父母の家に預けられていた。 普段は一緒に本を読んだりテレビを観たりしていたのだが、この日は「後でいいものを見せてあげるから、その前に散歩しようね」と誘われ、近所を歩くことになったのだ。 散歩の最中は、僕の独壇場だった。 背の順で2人抜かした、学校で歌ったKiroroの「Best Friend」って歌が好き、こんな歌だよ、歌うから聞いて、夏休み明け

早起きして触れた「異世界」

朝4時に目が覚めた。空は青くなりつつあるが、世界はまだ暗い。もう一眠りしようと思い布団に潜り込んだが、寝付けない。なんだか頭が痛い。昨夜アルコール3%だと思って飲んだチューハイが6%だったせいだ。酒の力で早くに眠りに落ち、その分早く目が覚めてしまったのだろう。そのような寝方をした次の朝は少し気持ち悪い。仕方なくスマホをいじっていたが、ますます気持ち悪くなった。現代社会の産物は二日酔いを冷ましてなどくれない。僕は慌てて立ち上がった。 立ち上がった弾みに閃いた。そうだ、散歩しよう