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コロナウイルスの影響で中途半端になっていることに「区切りをつける」

卒業式をしなかった新入社員、期末面談がなかったマネージャー

2月中頃、お世話になっているクライアントの人事役員と話をした、コロナウィルスの影響についてだ。


様々なイベントの中止が発表され始めている時期。ビジネスへの影響もさることながら、彼は4月から入社の新卒への影響を危惧していた。

具体的には卒業式が無事に行われて欲しいとのこと。


この話の背景には東日本大震災のあった2011年、多くの大学の卒業式が中止になり、卒業式を経験しなかった新入社員が入社後苦労しているのを見たという彼の体験がある。


「卒業」という区切りがついていない影響で、社会人モードに切り替わるのが難しかったらしく、立ち上がりで苦労する新卒が多かったとのこと。


彼は新入社員がいい形でスタートを切れることを願って、卒業式が行われる、即ち彼らがしっかり「区切り」をつけて社会に出ることを願っていた。

個人的に卒業式はある意味の儀式であり、実質的な何か重大なことをするわけではない。(個人の意見ね)

同時に人はそういった「区切り」がないことで、次のフェーズへの切り替えが難しいことがあるのかもしれない。


別のクライアントと話しているときにはこんな話があった。

「最近会社どうですか?コロナの影響ありますか?」

「すっかりテレワーク、テレワークで無駄なことは減ったけど、必要なことだけになるのでちょっと殺伐としてます。」

「なるほど」

「あと、こういうバタバタしているのと合わせて"来期新しい体制になる"とかの理由で期末面談がなくなったりしてます。コロナ騒ぎに乗じたドサクサに思えますけどねw」

「え、じゃあ、年度末面談なくて来期に入るの?」

「そうなりそうです。。」

会社に向けてか上司なのかわからない。ただ、何らかの不信感は伝わってきた。言葉にしない分余計に。

区切りをつける


自分のこれまでやコーチングでの体験から、人は始めるのは比較的簡単だけれどそれよりも「終わらすこと」「区切りをつけること」が難しい時がある。

それによってどんな影響があるのか。

卒業式の話で言えば切り替えができないことでいいスタートが切れなかったり、

やると言っていた期末面談を行わない上司への不信感を持って来期にはいってしまったり、

なんとなく終わった恋愛もそう。
昔の彼女を引きずって、新しい恋を始めづらい、実は没頭できていない。
往々にして男の方が女々しい!それはこの話に関係ない。


「終わらないと、始まらない。」


しっかりと「区切り」をつけていないものは、次を始めることに影響する。


ただ今回の様な状況の場合致し方ない事情もある。というか仕事に常に終わりがあるのかといえばそうでもない。


ではどうやってどう終わらすのか?違う言い方をすれば区切りをつけるのか?


無理やりに卒業式をするわけにもいかない。

仕事でもプロジェクトが少し半端な状態で終わることもある。

元カノを呼び出して「ちゃんと別れよう」というには、時間がたっている。
女々しい男でいたいわけではない。


こんな時に、ひとつの方法として役立つことがある。

クライアントから学んだ、仕事を完了するということ


それは、起きたことが自分にとってどんな体験だったのか、そこから気づきや学びを振り返ることだ。

以前僕がクライアントの話を聞いて素晴らしいと思ったので書いた記事。

「学びと完了」
あるクライアントさんからいい話を聞いた。
その人は社内で定期的に1on1を行なっていて実際に受けている人たちからは好評だ。
この活動を通して気づいたことがあると言っていて、それは仕事の振り返りだけでなく、その経験を通してどんな学びがあったのかを振り返る事を1on1で行うことで、本人が仕事を完了することができる感覚があると言っていたことだ。
個人的にも色々な現場で話を聞くと、PDCAのサイクルは回していて業務改善に向けた話はするものの、本人にとっての学びが何だったか?ということはあまり触れず外の何かを動かすためのPDCAのみになっていることがよくある。そういう時は、成果は出ていても本人にとっての成長実感が感じ辛い時があるのかもしれない。
何を学んだのか?が仕事を完了させて、そして次に進む成長実感やエネルギーになる。


その人自身の学びや気づき、成長実感があることで、仕事を完了する。それによって次に進むエネルギーが生まれる。

これは、今の状況でも大事なことだと思う。

僕らは経験したことがないことを経験している真っ最中、だからこそ状況も変わるし予期せぬことが起こる、プランしていたことが中途半端に終わることもある。

卒業式、進行中のプロジェクト、期末面談、研修、大人の恋愛(コロナ?)。


自分にとってどんな体験だったのか?

何が自分にとって良かったのか?

何が自分にとって良くなかったのか?

印象的なことは何だったのか?

何を学んだのか?何に気付いたのか?

これからに向けて覚えておきたいことは何か?

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このコロナウィルス騒動は新しい時代への入り口であることは間違いない。50年前と同じやり方で景気回復を目論んでいたオリンピックも怪しくなってきた。僕らの周りを含め多くの人たちがこれまでの当たり前を超えて、何か新しいことを始めるエネルギーなどもすごいものを感じる。

自分のエネルギーを新しい時代に向けて存分に使うためにも、完了していないことにしっかりと意識的に区切りをつけることが必要だ。

コロナウイルスの影響で僕も色々影響を受けている、深刻にはなってないけど経済的なことも含めて、個人事業主はみんな大変なのでは。

この騒動は(まだ渦中だけど)ここまでは僕にとってどんな体験なのか?

よかったこと:

これまでにない経験をしている。仕事キャンセルで時間ができたので、新しいビジネスの企画やものを書く時間が増えた。副業/兼業コーチ オンラインサミットが実施できた。逆立ちの練習を始めた。コロナで死なないように、という話を親父とよくするようになった。健康に気をつけて睡眠に気をつけるようになった。

よくなかったこと:

楽しみにしていた仕事がキャンセル、延期になった。中途半端で終わった、終わりそうな案件がある。経済的には多少のインパクトがあった。

学び、気づき:

リーマン直後に独立して、東日本大震災を経験したので、良くも悪くも深刻にならずにいれる自分がいる。正しく危機感は持つが、恐れから動くのではなく、喜びから動く事を意識できている、そういう話のできる仲間がいることが大事だということ。変にポジティブにすることも、ネガティブにもせずいることが大事だということ。スローダウンすることで、新しいものを生み出すアイデアが出ること。


うん、少し簡易的だけど区切りをつけた@近所のカフェ

「ピンチをチャンスと捉えよう!」

やめたほうがいい。そんな無理しなくても区切りはつく。

4月から新入社員になる大学生、期末面談がなかったマネージャー、コロナウイルス関係ないけど別れ話しないまま現在に至っているあなた。

新しいことを始めるためにも、終わらせよう、区切りをつけよう。

周りにそういう人がいたら、区切りをつけるために貢献することもできる。質問例活用OK(今月一杯無料)

うやむやになりやすい時期だからこそ、しっかり区切りをつけて、余計なエネルギーを使わずに新たなことに進みたい。

あ、確定申告(延期処置)‥



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