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人生を変える¥3,000円

インパクトのあったこと

自分の人生の中でいくつかインパクトのあった出来事?48年も生きていると流石に色々あったし、ここに書けそうなもの、そうではないものも含めて相当数あると思う。

例えば・・・

塾の先生が「受験勉強なんかしていても生きていることにはならないんだ!」と突然授業を中断して話し始めたこと。

中学1年の時バスケ部でレギュラーチームから漏れたこと。

授業中寝ていて、よだれをたらしたとこを好きだった子に見られたこと。

会社の同期がヒアリングのしすぎでお客さんから出禁を言われたのを見たこと。

結婚、そして家を買ったこと。

母親がホスピスを希望して、最期を迎えたこと。

CTIの基礎コースで「あの人、もっと獰猛だと思います」と他の参加者から言われたこと。

もう忘れているけど、きっと僕の人生に大きな影響のあったことはもっとたくさんあるのだろう。その中で僕が転機となった瞬間として今でも鮮明に覚えていることがある。

13年前、初めての有料でのコーチングセッションをした時だ。

頭で理解ではなく全身で体験

その前年からCTIでコーチング を学んで、資格をとるために進んだコースで有料コーチング100時間実施という条件がある。そのために10名程度の人に「コーチングを受けませんか?」と声をかけ、結果6名の人がコーチングを受けてくれることとなった。

拙い声掛けだった。自分でもコーチングに関して慣れている訳ではない中で声をかけているのも重々承知。でも応えてくれる人がいた。

その中で一番初めのセッションを行った、Aさん(仮名w)。

二子玉川のカフェで最初のセッションをした。

正直あまり細かいことは覚えてない。

覚えているのは二子玉川に向かう時とても緊張していたこと、時間配分とかもうまくいかず時間をオーバーしたこと。あと契約書の説明がとても下手だったこと。

でも最後にこれからお互いよろしくという話をして、今回のコーチングFeeである¥3,000-を手渡しでもらった。

野口英世が3人。ただそれだけ。

35歳の僕の給与事情を加味しても、金額的には大きなインパクトではない。

「もし、¥3,000-あったら何がしたい?」

せめて億だ億。こんな拡大質問じゃ全然妄想は膨らまない。


ただ、実際その時の僕はとてつもないインパクトを受けた。

「僕は自由に生きれるんだ」

そう感じた瞬間だった。

頭の理解ではなく、全身で感じた瞬間。


もちろん冷静に整理すれば、とってもつまらないことかもしれない。

クライアントが6人、1回¥3,000- × 月2回 = ¥36,000-

今の時代、副業兼業当たり前の時代、金額的には大したインパクトがないことがわかる。はるかに効率のいいことはたくさんあるだろう。

ただ、当時の僕にはとてもインパクトがあった。

この話が何でインパクトがあったのか、この間仲間と話していてわかったことがある。

この話には僕にとって大事なストーリー(物語)があることだ。

物語の中の体験

リクルートから移った会社がSonyに統合されるのを機に、僕は人材紹介を行う会社に移った。今思うとそれはとってもソフトなソフトなリストラだったと感じていて(多分被害妄想)、人には絶対そんなそぶりは見せないようにしながらも結構自信を失っていた。

そのことも影響したかもしれない。僕はどこかで、「自分が失敗しないことは何か?」という無意識の問いの中で日常暮らしていた。

人のキャリアを応援する仕事ゆえ、人には「好きなことをやるといい」と言いながら。

そんな中、会社の勧めでCTIでコーチングを学び始めた。もちろんコーチとして独立することなんて全く考えてない。会社で勧めてくれるので、最初のコースに参加してみただけ。

何故その後自腹で資格を取るまで約2年にわたる学びを進めたのか明確な理由はわからない。

面白そう。何か意味がありそう。

今思えばこう書けるけど、その時はただただ学びを進めるだけだったと思う。

振り返ると僕の人生で初めて自分である程度のコストを払っての学びの体験だった。大学も、これまで会社で受けさせてくれた研修もよく考えると自腹で何かをやったことはなかった。

学んでいく中で様々な体験をした。

コーチングで関わった人からの好意的な反応、目の前の人が可能性に向けて進み始めるのを見るのはいくらあっても飽きることはなかった。

きっと僕の悪い癖で天狗にもなっていただろう、と確信できるw

同時に、厳しく痛みを伴う体験もあった。

自分のコーチに「はっしーの人生の主役は誰なの?」と核心をつかれて、愕然としたこと。

どんな流れか覚えていない、きっとなんかごまかしながらいい感じに話していたんだと思う。

そんな僕をみて彼女(僕のコーチ)は、怒りあらわに僕に聞いてきた。

「あんた自分の人生、生きる気あるの?」

何の反論もできない自分にもがっかりし、落ち込むを通り越えて数日晩年の老人のように黄昏ていた。

同時にこのやりとりは、これまでの「自分が失敗しないことは何か?」という物語から「自分の人生を生きる」という物語に変わった瞬間だったかもしれない。

そこからは結構色々試してみた。


クライアントが本当に大きな人生の決断をすることを目の当たりにして、これまで感じたことのない親密さを他人と感じた経験もした。

学びの最中なので無料で提供していたが、とても意味を見出しているので有料でお願いしたいと申し出があったこともあった。


僕の必死の関わりが相当圧があったのか、音信不通になった人もいた。

期待値があってなくて、全然役立たないというフィードバックとともに終焉したこともある。

何も考えずにうまくいく感じがした時もあれば、スランプのような、何をやっても噛み合わない時もあった。

昨日は最高、今日は最低。

そんな、1年と少しの経験を経て、¥3,000- を受け取った。

クライアントだった彼女の真剣な表情と一緒に。


金額設定、ビジネスをどう構築するか?

色々考えることもできるけど、僕にとって一番意味のあったことは

「あー俺自由なんだ。好きなことで世の中に役立てるんだ。」

という、体験。

そしてこれは、ここまでの物語があったから。

何の浮き沈みもなく¥3,000-もらってもきっと違う体験で、大きなインパクトはないのかもしれない。

僕の新しい物語のベースができた瞬間。

この体験がなかったら独立はしてないかもしれない。

もちろん、今もそれは変化をどんどんしている。

成功も失敗もあるけれど、全部「体験」であり僕の物語の一部です。そういう意味では色々ハプニングがあった方が面白い。

フリなんです、全て。面白い未来に向けての。


で、ここまで書いて思うことは、もしこれを読んでいる誰かが似たようなことをしても同じ経験になるかはわからない。

やってみない限りそこで体験することがどんな意味があるのかはわからない。

だから、やってみる「体験」してみることの意味は大きい。失敗でも成功でもどっちでもアリ。



僕にとっては、この¥3,000-はきっと死ぬ直前も、「人生影響あったベスト10」には入っている気がする。


いや

「¥3,000-?それ何だっけ」

とかいって忘れているっていうオチに向けての壮大な「フリ」なのかもしれないw















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