森のクマさん@バリラジ編

ある日、森の中、クマさんに、出会った。

クマさんは、あんことerika109を追いかけてきて、こう言った。
「イヤリング落としてましたよ。ほら。」
あんことerika109が答えた。
「あら、クマさん、ありがとう。お礼に歌いましょう。」
するとクマさんが言った。
「いや、歌は得意じゃないんです。」

クマさんが、ストロングを追いかけてきて、こう言った。
「いちばん派手なストロングさんのチェキ、落としてましたよ。ほら。」
ストロングが答えた。
「えっありがとうありがとう。すっごくありがたいんだけど、
よかったらお礼に君にあげるよ。」
クマさんが答えた。
「いや、保管するところがないからいらないです。」

クマさんが、サクラジマ☆シュオンとはしばしを追いかけてきて、こう言った。
「インターフェースとアコーディオン を落としてましたよ。ほら。」
サクラジマ☆シュオンが答えようとすると、それをさえぎって、はしばしが答えた。
「あらクマさん、ありがとう。
お礼に、うちの旦那さんが持ち歩いてるクマ避けスプレーをどうぞ。」
クマさんが答えた。
「それを本末転倒と言うんですよ。はしばしさん。」
「えっ本末転倒ってどういう意味なの?」
「どうでもよいことにこだわって、大事なことをおろそかにするという意味ですよ。
中年の女性は特に気をつけたほうがいいですよ。」

クマさんが、だうんと午前の黄昏を追いかけてきて、こう言った。
「コーヒーメーカーと焼酎の瓶を落としてましたよ。ほら。」
だうんが答えた。
「あー、クマさん、ありがとう。お礼にコーヒーを1杯どうぞ。」
クマさんが答えた。
「野生の動物にカフェインは合わないんで、いらないです。」

クマさんが、やーまんさんを追いかけてきて、こう言った。
「Twitterのリツイートを落としてましたよ。ほら。」
やーまんさんが答えた。
「あ、落としてましたか~。探してたんですよね。リツイートって、あれですよね。
あなたのツイートに注目してますっていう一種の意思表示みたいな。
いや、これ、なくすわけにいかなかったんで、助かります。はい。
なにか欲しいものあったらお礼に差し上げますけど。」
クマさんが答えた。
「欲しいものって言われたら、かえって思いつかないから、いいです。」

クマさんが、きのちゃんを追いかけてきて、こう言った。
「買ったばかりの中古のパソコンを落としてましたよ。ほら。」
きのちゃんが答えた。
「まあ、クマさんに拾うてもろうて、助かります。
ところでね、クマさん、おなか空いていませんか?
食べるものがないけ、ここまで来たんじゃろう思うてね。」
するとクマさんは涙を流した。
「誰もボクが本当に欲しいものが何なのか、知らないんです。
山ではもう食べるものが足りなくなって、どうにも困って、森へ来たんです。」
「そりゃいけんねぇ。青森産のリンゴやったら持っとるんやけど、
お口に合ったらええんやけどね。」
「いえ、広島で生まれたクマは、広島産のものしか食べてはいけないんです。
ほかの味を覚えると、危険なことになるからです。」
「そりゃいけんねぇ。今は何もしてあげられんけど、なんとか頑張って、
元気でおらんにゃいけんよ。」

きのちゃんと別れたクマさんは、泣きながら歩いた。

すると、メロンパンを持って浮かれているRMPと会った。RMPが言った。
「どうして泣いてるんですか?私でよければチカラになりますよ。」
「ボクはもう生きていく気力がありません。放っておいてください。」
「そんなこと言わないで、なにか解決法を考えましょう。」

二人は一緒に歩いて、たくさん実がなっているリンゴの木を見つけた。
そしてクマさんは安心してリンゴを食べた。クマさんが言った。
「RMPさん、お礼にこのリンゴひとつどうぞ。」
RMPさんが答えた。
「いえ、あなたたちがもう1回安心して暮らせるように、
私にもなにかできることをします。
そのやる気と喜びをクマさんからのお礼として頂いていきます。」
そう言って、RMPは歩いて行った。

その後彼らは二度と会うことはなかった。
しかし、この日の出来事が、生涯、彼らの間の友情の思い出として、残ったのである。

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