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2024年の抱負を書き初めす。/ずいぶん人を傷つけてきたんだ

年始から始めたnote2本目です。
漫画描きなんだから言いたいことはマンガで描こうと、インターネットでは割と頑なに口をつぐんできましたが、なかなかテンポよくマンガを描けないし、このままインターネットで何も言わなければ僕の日々の思考は生活に呑まれ擦り切れ忘れられ、全てが何もなかったことになってしまうのではないかという危惧が生まれ、この度noteを始めた次第です。

 先日書き初めをしました。一昨年の秋から大学の同期とシェアハウスを始め、正月に書き初めをすることが恒例になりつつあります(まだ2回目だけど)。去年は「貫通」という字を書きました。今年は一単語に絞りきれず結局4枚書いたので、今回はそれらを紹介し今年の抱負を表明する回にします。

まずは「脱稿」。去年の夏からずっと描いていて今放棄しかけてしまっている原稿があります。もう時間が経ちすぎていて面白いかもよくわからなくなってきていますが、かなり頑張ってネームを描いたので、意地でも完成させるぞという気持ちで「脱稿」にしました。

 続いて「完売」。昨年は5月と9月2回コミティアに出て、どちらも新刊を50部刷ったのですが、9月に出した方が特に売れず…。今年は5月以降のコミティアに毎回出ようと思っていて、そこでなんとしても一回は新刊50部を完売させたいという一心でこの字にしました。現状あまりに赤字過ぎてこのままでは出続けることが難しいなと感じてしまっているので、せめて50部は完売させて活動を続けていく基盤を作りたいです。そのためにはお客さんが買いたいと思えるマンガを描かなくてはいけませんね。自分が楽しんで描ける範囲で、できる限りの工夫をしたいと思います。
 コミティアに出る際には何社かの出張編集部に持ち込みもしています。僕のマンガを読んでくれる編集者は大きく二つに分けられます。適当に褒めてくれる編集と、ちゃんと苦々しい顔をしながらページをめくり苦言を呈してくれる編集です。僕は後者の編集に感謝しているし、あの苦々しい顔に報いるようなマンガを描きたいと思っています。

 昨年末、今年の書き初めで何を書こうか考えて思い浮かべていたのがこの字でした。今の自分に足りないものは“熱”じゃないかと思っていたからです。ところが、正月にインフルエンザに罹り大変な高熱に見舞われ、発熱はもういいやとすっかり萎えてしまっていたのですが、せっかく思い付いたのだし一応書きました。自分に熱が必要という考えは、インフルが完治した今、自分の中に再び芽生えています。生き延びたいのなら、もっと熱く必死にならなきゃいけない。

 最後は「初恋」です。竹原ピストルが若い頃に組んでいたバンド“野狐禅”の「初恋」という曲が好きで、今の自分の心境に合っていると思いこの字にしました。「初恋」は、そのタイトルから想像されるような学生の甘酸っぱい恋愛を書いた曲ではありません。色々なことから逃げ、人を疑い傷つけてしまう青年が、これからは初恋の時の明日が待ち切れなくなるような気持ちでまっすぐに人生をやっていくんだ!という決意の曲です。
 僕もたくさん逃げてきたし、ずいぶん人を傷つけてきました。挫折して反省して、少しはまともになれたかなと思っていたけど、まだまだ未熟なところばかりだと思う今日この頃です。ひん曲がって鬱屈と部屋に閉じこもるのはもうやめにして、今年は初恋をしている時のような晴れやかで衝動的な気持ちで、強く生きていきたいと思います。

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