はじめの一歩を踏み出すってこと。

先月、初めてライブに出演した。
はじめの一歩を踏み出すのは驚くほど怖くて、こんなんならもう一歩も踏み出さない方が楽に生きていけるんじゃないかと考えた。

思ってみれば昔からそうだ。
自分で動くとなると臆病になる。相手の、周りの反応が気になる。
小学生の頃から高校生まで、12年の間生徒会やクラス役員をやり続けた。なんだかんだ12年と思うと我ながらすごいな。
クラス役員とかって、立候補制なんだよね。でも、シーンとしたみんなが他人事のように知らんぷりして、誰かが手を挙げるのを待ってる空白の時間が苦手だった。どうして集団はこうなのだろうか。そして「じゃあやります」という形で手を挙げいたのだった。そうだ、私ははじめから立候補者なんかいないんなら自分がやろうと心に決めた上で様子見をしていたんだ。

そうやって周りの空気を気にして生きてきたけど、私自身は割と自我の強い方だと思う。違うと思えば言いたい。しかし柔軟性もある気がする。違うと思っても、どうしてこの人はそう思うのだろうかという点が知りたくて、頭ごなしに反論したりはしない。これは私の長所かもしれない。

話が逸れ過ぎた。

そう、ライブをした話。言葉としては高校のときから言っていた。

「高校卒業したらライブやりたい。」

でも高校に軽音部無く、大学の軽音部に入らなかった。スタートの仕方が分からない。

でも今の時代は便利だから、ブッキングライブの出演募集が簡単に見つかった。まだ春だしこのペースなら夏にはライブできると考えていたのに、自分の曲に自信が持てなかった。

年齢を上げるとともに人の輪が広がって、考え方が増えた。言葉も増えた。

そうしたら自分が好きな曲が書けるようになった。そして誰かに聞いてもらいたいと思えた。

気づけば夏なってた。
でもやりたいと思えて迷わず動けた。

’’はじめの一歩’’は一度足を地から浮かせたら踏み出すしかないみたいに動いた。


いざライブをするとなって、向かう電車で吐きそうなほど緊張していた。でもあえて昼間にボイドリというサーキットライブイベントに行く予定を入れた。それが良かったのか、大好きなバンドマンに頑張れと言ってもらい、無事緊張せずにステージをやりきった。


まだ足りない部分を実感できた。最大の収穫だと思う。そして一番恐れてた「もうやりたくない」にはならなくて本当に良かった。
うすうす感じていた大きくて厚い壁が目の前に現れたなあ、と。

でもあの一歩、たった一歩なのに私の脳内はブルーグレーのもじゃもじゃが常にあるみたいにすっきりしない。きっとこれは音楽を辞めるまで無くならない。なんとなくわかる。
これを向上心と呼べば簡単だが、そんな単純なもんじゃない。

書きすぎたな。
ではまた。