まだ元カレって響きに慣れない。

昨日、835日付き合っていた彼氏と別れた。
原因は話せば長くなる。
あまり喪失感はない。
まあこっちから切り出したんだし、本当にしんどいのは相手だろうな。

ただ気づいたことがある。
昨日までの数週間よりはるかに多くの時間、昨日今日は彼のことを考えていた。
別れる前より別れてからのほうが、相手のことをいっぱい考えるなんておかしい。
でもそうやって今後の糧にするんだろうか。

私と彼は趣味が合わなかった。
私は音楽が好きで、月に何度もライブハウスに行く。
彼は音楽に疎く、スポーツが好き。観るのもやるのも。
私はバレーボール以外分からない。観るのもやるのも。

最初の頃、私はライブハウスに行った感想を彼に伝えていた。ボーカルがこう言ってた。ドラムがいつもと違うアレンジになってた。でも彼は関心無さそうで、つまらなそうだなと私は感じた。

私の方はというと、野球観戦が好きな彼の横で一緒に画面を眺めてた。少しでも興味を持とうと、まずは知識だと思い、分からないところを事細かに彼に聞いた。

いつの間にかお互いの趣味の話をあまりしなくなった。

昨日の夜彼と電話をした。
その話をしてみた。「私たち、趣味が合わなすぎるでしょ。一緒に楽しめるものがほしかったな。」そしたら彼は意外な答えをくれた。
「もっと、聞いてとかアピールされてたら好きになったかもしれないのに。俺音楽疎いから教えてくれたら」私が根気よく聞かせて、スピーチをしていたら今頃一緒にライブハウスから帰っているだろうか。
今日ライブハウスでその逆も考えるべきだったとふと気がついた。私の趣味を共有したいと一方的に言ったのでは身勝手すぎると。

私から野球観戦に行ってみたいと言うべきだったと。

きっとライブハウスっていうのは特殊な場所なんだと思う。初めて行くときは私もドキドキだったし、チケット代ぼったくられて怒ったし、入ってからもドリンク交換のシステムとかよく分かんないし。それに比べて野球観戦どうだろう。まあ行ったことないから分かんないが、野球観戦好きな彼氏が彼女連れてきて教えてあげてる図が簡単に想像つく。絶対そっちのほうがお互い楽だ。
まあそんな感じにひと通り考え終わってみて、いや、もう終わりにしたんだよ?と自問自答をし、目の前のバンドのハッピーエンドの普通のラブソング(失恋でも不倫でもないって意味で普通ね)を聞きながら号泣した。

昨日までの1週間は怒っていたし、自分は何がしたいのか分からなくて心がぐちゃぐちゃで、ただどうにかしないと、と思ってた。
でも割とさっぱりした気持ちでおしまいにしよう、と決めても、いざ「終わりにしよう」というのはやっぱりさみしく思った。お互い遊びじゃなく将来を考え続けて2年以上一緒に過ごして、偽物の思い出なんて無くて、たったひとことでその関係が終わってしまうのが切ないと思った。何も表面では変わっていないのにな。

付き合ってすぐの頃に書いた歌があって、珍しく実話で、彼に向けて書いた歌。
『私とあなたは違いすぎる。でも違うから面白いんだ。』一緒の部分も増えないと一緒に居られなかったんだ。いつか他人事のように、ドラマのように歌えるかな。


別れるまでの怒っていた1週間よりはるかに脳みそを使い、頭をフル回転させ、無い記憶力をつたって思い出を探した。
結局、ちょっと遠くに行こうって江ノ島に行ったのより、ペアルックでディズニーに行ったのより、私は彼が作ってくれた白菜の入った焼うどんを食べてる時間が好きだったし幸せな時間だった。

これは日記。いつか読み返して笑いたい。