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おみおくりの作法という映画知ってますか?

4年前位に友達に誘われて「徳島でみえない映画を観る会」に入会した。月に1回日曜日に徳島県では公開されない映画を上映してくれる会だ。会費は月額1,000円。

私は毎日一本のペースで映画を観ている。好き嫌い無くあらゆるジャンルの映画を観るように努めてはいる。しかしついつい自分が贔屓の俳優や監督の作品ばかり観たり、ヒットしたり話題になった作品ばかり観てしまう傾向がある。

3年位前徳島でみえない映画を観る会から今月の上映映画「おみおくりの作法」の案内が届いた。パンフレットを見ると主演男優は地味で小柄な中年男、タイトルのおみおくりの作法もダサいと感じた。せっかくの日曜日に面白くない映画をわざわざ観に行くのは面倒臭いなあ…と思った。行くのを止めようかな?とも迷った。しかし1000円払ってるし…と渋々行くことにした。

「おみおくりの作法」の主人公は、孤独死した人の葬儀を行なう仕事をしているロンドン市役所の民生係の中年男。彼の日常を描いている。独身の彼は毎日規則正しく質素な美味しくなさそうな食事をとり、孤独死した人の遺品をコツコツと調べ、親族や友人などに連絡を取り、精一杯の真心を込めたお葬式をあげる。葬式の参列者が彼一人だけという場合も多々ある。そんな彼の日常を丁寧に優しくカメラは追いかける。そしてちょっとした出会いがあり、そこから映画の後半に話は流れていく。映画のラストの号泣がヤバかった。自分でも訳がわからない感動に呑み込まれしゃくりあげながら号泣した。冴えない独身中年男の物語とバカにして観ること止めずに本当に良かった。

そしてこの映画の上映を決めてくれた徳島でみえない映画を観る会の方々に今も心から感謝している。



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