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今日の奇跡的な出会いについて

今日徳島駅前のホテルで会議を終えて、バスに乗り職場へ向かった。バスは5、6人の乗客がいた。優先席を避け後部座席に座った。緊張する仕事を終えてホッとした気持ちでバスの窓から街の風景を眺めていた。しばらく乗っていると前の座席から「橋本さん」という小さな声が聞こえてきた。ビックリして前方を見ると小柄な女性が座って私の方を見ている。私は立ち上がり前の席に移動した。その女性は私が尊敬してやまない元上司Sさんの奥様だった。隣に座りしばらく話をした。Sさんが亡くなって早や5年が過ぎたとのこと。よくSさんの家にもお邪魔してお話したり、時々飲み会をしたり、退職後も仲良くさせて頂いていた上司だった。

Sさんが病気で亡くなった後、奥様から「夫が残したエッセイや絵をまとめて自費出版したいので手伝ってほしい」と依頼された。奥様と共にSさんの書いたエッセイや絵のデータ、写真を集め、ついにSさんのエッセイ集を作ることができた。

Sさんにこのエッセイ集を見せたかった。きっと恥ずかしそうな最高の笑顔を見せてくれただろう。

今はコロナ禍でSさんの奥様とも久しく食事にも行けていない。今日コロナが収まったら是非一緒に食べに行きましょう!と約束した。今日偶然にもバスで会えた奇跡はSさんが引き合わせてくれたのかもしれない。久しぶりにSさんの笑顔を思い出し心が和んだ。

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