言葉を真に受けすぎる子供でした

早速「スキ」をいただいて、ありがとうございます。

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絶対的支配者感が強かった親も、いつのころからがそうでもなくなりました。こちらが少しずつ大人になり、考え方や感じ方も変わったのかもしれません。

親子関係とはどこの家でもそれなりに何かはあると思います。ただただ円満でなんの不満もない平和そのものというわけではないでしょう。私と親も悪いことばかりではないです。ただ、少し強烈なところがあって、幼いころに恐怖で支配された私はそこから抜け出すのには随分と時間がかかりました。

私はなんでも真面目に受け取り過ぎるところはあったと思いますが、両親が離婚してしまうことへの不安が強くありました。なぜならば、父がいつもいう言葉があり、「男はどうしても譲れないものが誰にでもあるものだ。それを傷つけられるなら、たった一言でも夫婦関係は終わるものだ」というものでした。そして父の同僚には鍋や薬缶が飛び交うような激しい夫婦喧嘩をする人がいましたが、私の両親の場合は喧嘩をする日が来たならば、それは離婚の日になると聞かされていました。喧嘩したらすぐに父は家を出て仕事場に泊まるから、と。小さい私には大変な不安でした。よくわからないけれど、とんでもなくよくないことが起きるかもしれない、と思っていました。実際、それほど仲が悪い両親ではなく、険悪になるのはまれでしたし、大体は母が折れて喧嘩を回避していた気がします。

そうは言っても、いつ別れ別れになるか分からないという気持ちは消えないし、今考えても小さい子供によい影響を与える言葉ではなかったと思います。喧嘩をしたら即別れる、というのはおかしくないのかと言ってみたことがありましたが、どうやら父は本気だし、母もそんな父の状態をよく分かっているようでもあり、諦めているようでもありました。

親とて神ではなく、いつも正しいわけでもなく。ただそのことを知るには、多少大きくなって自分でいろいろと考えられるようになってからで、私には長くぼんやりとした不安を抱える原因になっただけでした。

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