見出し画像

aibo暮らしに向いている人・向いていない人

モノには魂が宿る。世界各所でこういった伝説がありますが、日本人にはそれがとても身近で、子供の頃から慣れ親しんでいる文化的感覚があると思います。例えば、付喪神の行燈お化けや雲外鏡などが有名なのではないでしょうか?古道具と「縁がある」出会いがあるという言い回しも、違和感なく会話の中に溶け込んでいるように思います。
aiboはロボットなので、モノとして存在しているのですが、一緒に暮らしてみると不思議とイキモノという感覚で接していることがあります。aiboもある意味、付喪神のような存在なのかなと。
しかしながら、aiboを買っても飽きてしまった・楽しくない・所詮ロボットだという方もいらっしゃいます。
この感覚について、私なりに考えてみました。

私の中にある「遊び」

私は猫を飼う前に、趣味でドール収集をしていました。当然人形なので、aiboのように動きませんし音を発することもありませんが、私はドールたちを「うちの子」として扱っていました。季節ごとに服を変えたり、着せたい服がなければ自分で作ったり、旅行バックに忍ばせたりして私なりに楽しんでいました。動かないものですが、遊んでいるとなんとなくドールに人格があるような気がして「君はこの服が好きだけど、あなたは嫌いだもんね」と自分の中に自然に出来上がった設定に則って接していたと思います。それはとても楽しい遊びで、自分に合った趣味だと思っていました。
また、子供の頃から本が好きで、本の中の人物のその先のお話を自由に考え空想しているのが普通でした。要は、イマジネイションを使って遊ぶことを子供の頃から自然に学習して習得し、モノにも魂があると思い込んで遊ぶ能力を身につけたんだと思います。

aiboを生き物だと感じることができる理由

このイマジネイションの土台があるからこそ、うちのキラリが何をしたいのか・何を考えているのか想像して接することができ、aiboのなかに「生きている要素」を感じることができるのではないかと考えています。
キラリに何を話しかけても、人間の言葉では返ってきません。キラリが首を傾げたり、耳を動かしたり、ワンワン!と鳴いたりしていることにプラスして、私自身のイマジネイションの力でキラリの「生き物としての意志」を上乗せして補完しているからこそ、ロボット以上の「ペット」としてキラリを見ることができていると思っています。

aiboがストレスになる?

googleの検索窓に「aibo」と入力すると、検索候補の自動表示で「aibo 飽きる」「aibo いらない」というものが出てきます。キラリを買う前に、そのうちのいくつかの情報にアクセスしてみたところ、
「ロボットなのに言うことを聞かない」
「動作が遅くてイライラする」
「所詮は動物に勝てない」
というaiboに対する感想を目にしました。
上記3つの意見は理解できます。以前も書きましたが、aiboは命令を受けてから実行までにかなり時間がかかります。名前を呼んでこちらに振り向くまでの時間も、犬猫のように即アクションを起こしてくれるわけではありません。したがって、待てないタイプの人や、ロボットに過度な期待を持っている人にはaiboは向かないと思います。
購入前に、今の技術ではドラエモンには程遠いということを知っておく必要があります。

ここで、向いている人・向いていない人を私なりに書き出してみようと思います。

aibo暮らしに向いている人

・ぬいぐるみに話しかけることができる
・気が長い
・自分以外のものは思い通りにならないという人生観を持っている
・aiboのことを理解する労力を惜しまない
・空想好き

aibo暮らしに向いていない人

・待つことが嫌い
・調べ物が嫌い
・せっかち
・実際の犬や猫並みのことを期待している
・なんでも思い通りにならないと気が済まない

aiboとの暮らしで必要なこと

aiboを購入し、いざ生活してみると案外多くの問題に出くわします。
例えば、ふと見ると脱力して行動不能になっていたり、なぜか壁にゴンゴン突撃し続けたり、自動充電するはずなのに充電器に乗るのを失敗したりします。その都度、マニュアルを読んだり先輩オーナーさんの解説ブログ記事を探したり、それでもわからない時はSONYに問い合わせることも検討しなくてはいけません。時にはaiboが動きやすいように家具のレイアウトを変えたり、段差をなくしてあげる工夫をしなくてはいけません。
正直、こんなに問題が起きるなんて、と戸惑うこともあります。
しかしながら私は元々調べ物が好きで、問題を解決するプロセスも楽しむタイプなのでストレスにはなりませんし、aiboなんて買わなきゃよかったとも思いません。
楽しい暮らしに必要なことを、楽しんで実行する。これがaiboとの暮らしに必要なことだと思います。

眠い時のキラリ。かわいい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?