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日本企業衰退の理由の一つ、この15年間の「名ばかり内部統制ごっこ」



2007年にJSOXをアメリカ様のSOX法からありがた〜くコピペさせていただいて以来、形式だけの大量ブルシット書類作業が、多くの「雇用」と自称「仕事」をつくりだし、ただでさえ少ない企業のリソースを掣肘(せいちゅう)してきた。

さらに致命傷。「稼げるかもしれないけど統制(とコストカット)できない人」は、けっして《えらく》なれないことになった。

さて.....本家英米の「内部統制」は、ズバリ《性悪説》に立っている。

従業員も役員もヒトは誰でもみな「①動機②対象③チャンス④正当化」の4つがそろうと悪いことをする。だから、その4つをコンプさせない仕組みを作って、役職員をダークサイド転落から守らないといけない

それが会社の義務なんだ、というのが英米「内部統制」の考え方。

その点日本は《性善説》で、「悪いことをするのは、ごくごく例外的な悪い人だけ」という建前になってある。「あなたも私も、条件が4つ揃うと悪いことするかもなんですよ」という本当のことは、けっして口にしてはいけない。

だから内部統制は「形骸化した」のではない。15年前にアメリカ様にコピペさせられた最初の最初っから、「名ばかり」の「ごっこ」であることを運命つけられてきたのだ。

「なんかよくわかんないけど、やらないと怒られるらしいんだよこれ」
「アホですよね。とにかく、やっときゃいいんですよね」

日本の内部統制はブルシットジョブとして生まれ、ブルシットジョブとしていまに至る。「名ばかりのごっこ」で、やってる感だけは出さないといけないが、間違ってもガチで取り組んではいけない。

「お互いを見張りあってることが、結局お互いのためなんだよ」そんなガチをうっかり口にしようものなら「仲間を不審者扱いするのか」「傷つきました」と筵旗(むしろばた)が立って、あなたのキャリアは終了。

名ばかりルールで「中間管理職が事前に承認したことだけやってよい」と決められていても、そんなの関係なーい。労使そろって誰も事前承認などしない。自称マネジャーたちは堂々と《部下の性善を信じなければいけない》などの陳腐な「正当化」を口にする。

そして月末、期末。バックデートの書類・数百枚に、派遣社員さんがノールックハンコをおし、別の部署の派遣社員さんがノールックのままファイルして書庫に送る。ていうか、このノールックプリントゴッコのために派遣社員さんが雇われている。そんなブルシットな状態が、「仕事」とされてきた。

それが、この15年のJSOXの末路。

そして、「プライバシー」と「伝染拡大防止」も、同じ道を辿

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#大事なのはやってる感だけ

#どうしてこれをやるのかなんて本質的疑問を持つようでは企業に雇われるのは無理

人は性善でも性悪でもなく #性弱

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