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今年は冷夏?

梅雨明けはまだ先か?

いつもの年なら、7月も下旬になると西日本から続々と梅雨明けの便りが届き、真夏の太陽がさんさんと降りそそぐはずなのですが、7月22日時点では、梅雨明けしたのは沖縄と鹿児島県の奄美地方だけ。日本の大部分の地域ではいまだに梅雨が続いています。

以下はウェザーニュースの週間天気予報ですが、全国的に雨マークが並んでおり、今週も梅雨明けは望めそうにありません。

天気予報2

(引用:ウェザーニュース)

ただ、梅雨が長引いたとしても、梅雨が明けた後は一気に夏がやってきて暑い日が続く、というパターンは良くあります。

8月に入れば夏真っ盛りだろうなぁ、と思っていた矢先、以下のツイートを見つけました。

上記のツイートを読んで思ったのですが、確かに今年は台風はおろか、熱帯低気圧もほとんど発生していません。

ちなみに、今年発生した台風の数は、7月22日時点で2個しかありません。いつも、7月頃になると台風の進路予想をテレビで見かけるのですが、そういえば今年は見たことがないです。

昨年、強力な台風が日本を襲ったこともあり、私たちとしては、台風が発生しないに越したことはないのですが、7月に台風が発生しないと夏は暑くなりにくいのです。

7月の台風がもたらす夏の暑さ

ここで、台風が発生すると夏に暑くなる仕組みを説明します。

・はるか南の海上で台風が発生
  ↓
・台風の北側には太平洋高気圧がある
  ↓
・台風から上昇気流が発生
  ↓
・上昇した気流は北側の太平洋高気圧の所に流れ、下降気流に
  ↓
・下降気流を受けた太平洋高気圧がパワーアップ
  ↓
・パワーアップした太平洋高気圧が日本をすっぽり覆う
  ↓
・日本では暑い夏に
 
しかし、今年は台風が発生していません。なので、以下のような流れになると考えられます。

・はるか南の海上に台風が発生しない
  ↓
・太平洋高気圧に下降気流が流れにくい
  ↓
・太平洋高気圧がパワーアップしない
  ↓
・太平洋高気圧が日本に届かない
  ↓
・梅雨前線が消えない
  ↓
・いつまでも長雨が続く
  ↓
・太平洋高気圧が弱いと日本の北にあるオホーツク海高気圧が強まりやすい
  ↓
・オホーツク海高気圧は冷たい空気を持っている
  ↓
・東日本を中心に冷夏(?)

つまり、台風が少ないために冷夏になる可能性が考えられる、ということです。

気象庁と農家、どちらの長期予報が当たる?

また、気象庁は7月22日に3か月予報を発表しました。

8月の気温の予報についてみてみると、北日本・東日本・西日本は平年並みか高め、沖縄と奄美は高めと予想しています。

気象庁は、平年よりも気温が低い確率も発表していますが、全ての地域で20%と予想しており、冷夏になる可能性は低いとみています。

参考:気象庁 向こう3か月の天候の見通し 8月~10月

気象庁の気象予測は精度が高い点が特徴的といえますが、長期の予報を的確に当てるのは気象庁といえども難しいといえます。

しかし、農家の気象予測は、個人的に的中率が高いと思っています。記事冒頭のあたりで掲載したツイートに「(農家によると)今年は冷夏になる」という予測は意外にあなどれないと思います。

農家は、米や野菜など、農作物を無事に育てあげることが使命であるため、天候に対する観察力がハンパではありません。農家の気象予測の精度が高いのは、農家自身が長年にわたって培ってきた経験、そして、先人の知恵を参考にしているからだと考えます。

もし、今年の夏が本当に冷夏になってしまったら、食料の生産に影響が生じかねません。実際、現時点では長雨と日照不足により野菜の値段が上がっています。

冷夏といって真っ先に思いつくのは1993年夏のことですが、この年は稲の育ちが思わしくなく、1993年の秋から翌年の夏頃にかけて米が不足する事態に陥りました。

夏の猛暑は困りものですが、夏に冷夏になってしまうと農作物が育ちにくくなってしまいます。そのため、冷夏だけはなんとしても回避したいところです。

今年の夏も、太平洋高気圧に頑張ってもらいたいところです。そして、今年の秋が豊作であることを祈るばかりです。




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