物価が安い国 日本

日本は世界の中でも物価が安い国、ということが話題になっています。

昭和の時代を生きてきた人たちにとっては、「日本は世界の中でも物価が高い国」というイメージを引きずっているかもしれませんが、それはもはや過去の話。

世界の中では、日本は物価が安い国になっています。それでは、日本の物価がどれほど安いのか、実際に調べてみましょう。

【ディズニーランドの料金】※2019年12月時点
・東京:7500円
・ウォルト・ディズニー・ワールド(フロリダ):
109ドル(約1万1800円)
・カリフォルニア
バリュー(閑散期):104ドル(約1万1300円)
レギュラー(通常期):129ドル(約1万4000円)
ピーク(繁忙期):149ドル(約1万6200円)
・パリ
ミニ(閑散期):56ユーロ(約6800円)
マジック(通常期):74ユーロ(約9000円)
スーパーマジック(繁忙期):87ユーロ(約1万600円)
・香港:639香港ドル(約8900円)
・上海
レギュラー(閑散期):399元(約6000円)
ピーク(繁忙期):575元(約8600円)
ピークホリデー(特に混雑する時期):665元(約1万円)

ディズニーランドの料金を比較すると、東京の料金(7500円)よりも安いのは、パリと上海の閑散期料金のみであり、それ以外は全て東京の料金よりも割高となっています。

世界的にみると、東京ディズニーランドの入場料金はお得な状態となっています。

次に、世界のマクドナルドの価格を比較します
【マクドナルド ビッグマックの値段】
・東京:390円
・アメリカ:624円
・ユーロ圏:497円
・イギリス:446円
・オーストラリア:463円
・ブラジル:500円
・韓国:415円
・中国:332円

※参考:世界経済のネタ帳 世界のビッグマック価格ランキング
(2019年7月31日更新)

東京のビッグマックの価格は、中国よりは高いものの、他の主要国と比べると割安となっています。

日本に住む消費者としては、物価が安いのはありがたいことではありますが、物価が安いことは手放しで喜べる状態とはいえません。

なぜなら、物価を安く抑えられるのは、安い賃金で働いている人が多いためです。見方を変えれば、賃金が上昇しないために物価を上げることが難しい状態となっているのです。

消費者としては、物価が安いことはいいことづくめなのですが、労働者の立場からみた場合、安い賃金で働かなければならず、割に合わないと感じてしまいがちです。

もし、日本の賃金が上がらず、海外の賃金が上がるのであれば、今後は日本よりも高い賃金を求めて、日本を離れて海外で働く人が増えるのではないかと予想しています。

日本は少子高齢化が進んでおり、今後は労働力不足が深刻になると予想されますが、ただでさえ少ない日本の労働力が海外に流出してしまったら、日本はますます深刻な状況に追い込まれてしまうことでしょう。

ここで逆の見方をしてみます。日本の物価は世界的にみて安い状態であるならば、海外から日本に買い物に来る人は増えるはずです。つまり、外国人が欲しいと感じる商品を販売して稼ぐ方法も考えられます。

賃金を上げられない原因が売上の伸び悩みであるならば、まずは売上を上げることを考えなければなりません。売上を上げることができれば、賃金を上げやすくなるはずです。

日本国内の需要に応えるだけでは売上が上がらないのであれば、海外の需要に応えるという発想も必要でしょう。

ところで、日本人の強みは細かいところに気がつく点であると私は考えています。日本人はその細やかな性格を活かすことにより、製品の完成度を高めることが得意です。

日本は美味しい料理がお手頃な価格で食べられるほか、きめ細やかな日本の伝統工芸品は外国人の心を魅了しています。

日本には、日本人が気がついていない日本の良さがあるはずです。まずは、そこに気がつくことが大切です。

これからの時代は、日本国内だけで経済を回そうとすることだけを考えず、外国人のファンを増やし、外国からのお金を日本に呼び込むという発想も必要な気がしています。

日本が物価の安い国から脱却するためには、お金の流れを見直し、売上を稼いで従業員の賃金に還元し、消費者の購買力を高めていくことが必要であると私は考えています。





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