長野の地震で南海トラフは早合点では?

先週から、長野県中部で地震が相次いでいます。

23日(木)13時47分頃、長野県中部を震源とするマグニチュード5.5の地震が発生しました。この地震で松本市安曇で最大震度の4を観測しています。
22日(水)未明に発生したマグニチュード3.8、最大震度3の地震以降、26日(日)10時までに震度1以上の有感地震は48回に達しました。26日(日)未明に震度3の地震が発生した後、再び回数が増えており、しばらくは活動状況に注意が必要です。
(引用:ウェザーニュース)

これらの地震で、ネット上で「大きな地震の前触れでは?」という書き込みを見かけるようになりました。

震度3~4の揺れは、震度の数字のわりには意外と大きく感じられること、それに加えてやや大きめの地震が連続して起きると、とても不安な気持ちになってしまいがちです。

長野県で地震が連続して起きていたとき、なにげなくTwitterを見ていたら、なんと、トレンドワードに「南海トラフ」がランクインしていました。

長野県で起きた地震なのに、なんで南海トラフ地震が関連付けられるんだ? と不思議に感じ、思わず以下のツイートをしました。

長野県周辺で起きた地震は大規模な地震につながるのだろうか、と思って実際にネットで調べてみたところ、東日本大震災(2011年3月発生)の前にあたる2011年2月27日、岐阜県飛騨地方でM5程度の地震が2回発生していました。

参考:気象庁 平成23年2月の主な地震活動

とはいえ、長野県や岐阜県で発生した地震が、全く別の場所で大きな地震を引き起こすとは限りません。逆に、長野県周辺で発生した地震が原因で大きな地震が起きることがあるかもしれません。

結局のところ、長野県周辺での地震が南海トラフなどの大きな地震を起こすかどうかは、全く分からないのです。

4月13日、当noteに「心配しすぎはほどほどに」というタイトルの記事を投稿しました。「新型コロナウイルスについての心配はほどほどにしよう」という内容ですが、これをまだ起きていない南海トラフ地震に置き換えるなら「発生するかどうか分からない地震に対して必要以上に不安がらないようにしよう」と言い換えられます。

もっとも、南海トラフ地震は過去に何度も繰り返し発生しているため、将来的には高い確率で発生する地震といえます。

しかし、どこかで大きめの地震が発生するたびに「南海トラフ地震が起きるかもしれない」と思ってしまうのは考えすぎだと思っています。

ここで気をつけたいのは「思考は現実化する」という考え方です。

「南海トラフ地震が起きるかもしれない」という不安な気持ちでいっぱいになってしまった場合、その気持ちが直接的に南海トラフ地震を引き起こすとは限りませんが、少なくとも心の中はネガティブな気持ちでいっぱいになってしまうことでしょう。

ネガティブな気持ちに包まれてしまうと、まわりで起きているあらゆる出来事がネガティブに感じてしまうために、自分自身でも知らず知らずのうちにネガティブな言葉を使ってしまいがちです。

ネガティブな言葉ばかりを使うようになると、まわりの人たちは不快な気持ちになることから、自然と距離を置いてしまうでしょう。

その一方で、ネガティブな気持ちのときほど、ネガティブな人をたくさん引き寄せてしまいがちです。すると、ネガティブな気持ちがますますひどくなってしまい、結果的にネガティブのスパイラルが起きてしまって、そこから抜け出せなくなってしまいます。

南海トラフ地震が起きるにせよ、起きないにせよ、心の中を不安な気持ちでいっぱいにしてしまうと、気がつけば自分自身がネガティブな人間になってしまう可能性が大です。

だからこそ、必要以上に不安がることは避けなければならないのです。

長野県周辺で地震が起きていることについては「長野県周辺で地震が起きている」という事実を受け止めるにとどめ、不必要に南海トラフ地震と関連付けることは避けるべきでしょう。

南海トラフ地震について心配しすぎてしまって、本当に南海トラフ地震が発生して大きな被害が発生してしまったら、それこそ目もあてられませんから。


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