新型コロナで自殺者減少

今年の4月は自殺者が減少しました。以下はハフポスト日本版の記事の引用です。

4月の自殺者数が前年比でおよそ2割減っていることが、厚労省や警察庁のまとめで分かった。
警察庁がウェブサイトで公開した2020年4月の自殺者数は1455人で、2019年4月の1814人から19.8%減。同庁などによるまとめによると、少なくとも2015年以降、4月の自殺者数としては最も少なかった。
(引用:ハフポスト日本版 2020年5月13日付)

新型コロナウイルスと自殺者の関係については、ネット上ではもともと「外出自粛による経済活動の落ち込みが原因で自殺者が増える」と予想する見方が優勢でした。私もそのように予想していたのですが、実際にふたを開けてみると自殺者数は増えるどころか減ってしまいました。喜ばしいことです!

この結果を見て、私も喜ばしさを感じたのはもちろんですが、それ以上に意外な結果が出てビックリしてしまいました。しかし、理由を調べると納得です。

4月に自殺者が減少したのは、新型コロナウイルスが関係しているようです。

4月は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、在宅勤務や学校の休校が続きましたが、会社への出勤や学校への登校が重荷に感じている人が大勢いた、ということなのでしょう。

私も含め、陰キャ(陰気なキャラクター=暗い雰囲気の人たち)にとっては自宅で過ごすことが苦にならない半面、外出すること、特に決められた時間に出勤、または通学することがとても苦痛に感じてしまうことがあります。

ビフォーコロナの時代は、会社に出勤しない人、学校に登校しない人はまるで非国民のような扱いを受けていましたが、ウィズコロナの今は自宅で仕事をすること、自宅で授業を受けることが当たり前のような状態となったため、まさに世界観が180度ひっくり返った形となりました。

2019年の時点で、2020年になると在宅勤務が当たり前になることを誰が予想できたでしょうか。

このおかげで、自宅で仕事をしたり、授業を受けたりすることが堂々とできるようになったため、陰キャの人たちはまるで水を得た魚のごとく生き生きとしていることでしょう。

これが、自殺者が減少した要因であることがわかります。

*****

新型コロナウイルスで自殺者が減少した背景は、会社や学校という組織が苦痛に感じている人が多い、ということを如実に表しているようにも思えます。

もちろん、人間にはいろいろなタイプの人がいるので、会社でチームを組みながら仕事を進めることが得意な人もいるでしょうし、学校で仲間とワイワイ遊ぶいわゆる陽キャ(陽気なキャラクター=明るい人たち)もいます。

それは一人一人の個性ですから組織戦の方が得意な人、個人戦の方が得意な人、両方いてもいいと思います。

しかし、会社や学校という組織は、全ての人に対して組織戦を強いる形となっており、個人戦が得意な人にとっては組織というものが窮屈に感じてしまう点がネックです。

ビフォーコロナの時代は、個人戦が得意で組織戦が苦手な人たちは、会社や学校という組織で苦痛を感じながら過ごしていたと思われますが、ウィズコロナの今は、自宅での作業がおおっぴらに認められた状態であるため、まさに羽を伸ばしながら作業を行っている状態といえるでしょう。

*****

自殺者数が約20%も減少するのは大きな変化です。新型コロナウイルスは厄介者のイメージが根強いですが、実は社会を大きく変えていく不思議な存在なのかもしれません。


最後までお読みいただきましてありがとうございました!いただいたサポートは、さらに深みのある記事作成に役立てて、読者のみなさまに還元します。