放火で拡大?オーストラリアの山火事

オーストラリアで広がる山火事の報道、今年に入ってから目にする機会が増えています。

オーストラリアでは、昨年12月から各地で40度を超す記録的な猛暑が続いてています。さらに、追い打ちをかけるように厳しい乾燥状態にも見舞われており、いわば山自体が発火しやすい状態になっているようです。

そのニュースを見て、私は「ついに地球温暖化もここまで来たか」という思いがこみ上げていましたが、よくよく調べてみると、オーストラリアの山火事は自然発火だけでなく、放火が関係しているようなのです。

それに関するツイートはこちら ↓

上記の英文ツイートに関するソースを探したくて、いろいろと検索で調べてみたところ、オーストラリアの日刊紙「The Australian」に近い内容が載っていました。記事は1月8日のものです。

※上記のリンクで表示されない場合は、下記ツイートのリンクからも読むことができます。

The Australianの記事を要約すると以下の通りです。

・オーストラリアの山火事、放火による逮捕者数は2019年1月からの累計で183人に
・ニューサウスウェールズ州では昨年11月8日以降、放火による逮捕者数が24人に上ったほか、184人が警告を受けた
・クイーンズランド州では大人32人、少年69人、計101人が放火で逮捕
・放火犯の多くは不満を抱えていた点が特徴的。ただし、放火犯の多くは大火災の発生を狙って放火したわけではない。
・スウィンバーン大学の教授によると、山火事の約半数は放火によるものであり、夏の猛暑と乾燥によって拡大したとみられるとのこと

「オーストラリアの山火事を起こした大人31人、子供67人が逮捕されました」という上記ツイートの記述は、「クイーンズランド州では大人32人、少年69人、計101人が放火で逮捕」という内容からきているのではないかと推測されます。 

ただし、同州で逮捕された人たちが気候変動活動を行っているメンバーかどうかは定かではありません。

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The Australian記事の内容を踏まえると、夏の猛暑と乾燥で山が自然発火したというよりは、放火によって山火事が拡大していることが分かります。

しかも、放火した原因が「不満の発散」であることは驚きです。

もっとも、山火事が拡大した原因は夏の猛暑と乾燥であるため、地球温暖化がオーストラリアの山火事を拡大させたことになりますが、根本的な原因をたどっていくと「一般市民の不満」という答えにたどり着きます。

見方を変えれば、オーストラリアの山火事を防ぐためには、一般市民の不満を解消することが先決といえそうです。

それにしても、猛暑で空気がカラカラに乾燥しているの状態で火をつければ、あっという間に燃え広がることは簡単に予想できそうなものですが、そのことを理解できなかったのだろうか、という点が疑問に残ります。

もっとも、猛烈な暑さのために不満がたまりにたまって、そんなことを考える余裕はなかったのかもしれません。

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オーストラリアの山火事は、日本語での情報だけを集めると「地球温暖化による猛暑と乾燥が原因」という結論に落ち着きますが、視野を広げて英語の記事も調べることによって「不満による放火も原因」というところにまでたどり着きます。

物事は一つの方向だけから眺めるのではなく、ありとあらゆる方向から眺めることが重要です。

また今年に入ってからは、オーストラリアの山火事だけでなく、アメリカ軍がイラン革命防衛隊の司令官を殺害したことによって中東情勢が緊迫化しているほか、中国では肺炎の患者から新型コロナウィルスが発見されて騒動となっています。

新年早々、衝撃的な出来事が続いていますが、このようなときこそ、ショッキングな出来事に振り回されるのではなく、冷静に情報を集めて客観的な視点でとらえることが重要です。


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