童話習作『こん太のクリスマス』
キツネのこん太は、巣穴から顏を出しました。
「うわぁ、たくさん降ったんだな。どうりで寒かったはずだよ」
森の木も、地面もまっ白な雪に覆われています。森に来て初めての冬です。
白い雪の上を、まっ黒な動物が歩いてきます。きょろきょろと何かを探しているようです。
「あっ、くま太くんだ。おーい」
こん太は巣穴から出て走っていきました。
「やぁ、こん太くん。どうかしたの?」
「雪がたくさん積もってるから、一緒に遊ぼうと思って」
「もうすぐ冬眠するから、たくさん食べておかないとい