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【N/S高 政治部】一年を振り返って:Bグループ

N/S高政治部第二期のBグループの1年間を振り返ろうと思います。
なお、全体の振り返りについては春田から、最後に春田と篠原より感想を添えさせていただきます。

問題を乗り越えてきたBグループ


昨年6月より5人のメンバーでスタートしたBグループは、成果発表会で政策提言するに至るまであらゆる問題を乗り越えてきました。

例えば、話し合いの場で思ったことをなかなか発言することができず、意思疎通ができないという問題です。グループワークを行っていく上で、根幹に関わる非常に重大な問題でした。全員が発言しやすい環境でなくては、グループとしての意見をまとめる際に誰かが取り残されてしまい、一体感を失ってしまいます。全員の意見を反映することができなければ、グループとしての完成品も駄作に終わってしまいます。

この問題に直面したBグループは、すぐに改善策に取り掛かりました。

まず、全員が発言しやすい環境を整えました。週に1度開くことを決めていた定例会議の前日までにGoogleフォームを使い、自分がどんな問題意識を持っているのかをグループメンバー全員で共有できるようにしました。その結果、会議前には全員がどのようなことを考えているか知った状態で話し合いを開始することができたので、相手がある程度理解しているといった前提が成立し、気軽に発言できるようになりました。

また連絡系統にも問題が生じました。重要な決定をするために必要な情報交換や、スケジュール調整をするためにSlackというチャットツールを使って、コミュニケーションを取っていましたが、返事がすぐに返ってくるということがなかなかなく、全員のスケジュール感に齟齬が生じてきたのです。この問題もまた、時間が限られている中で活動するには非常に重大な問題です。

この問題を解決するためにそれまでSlackで行っていたやり取りをLINEのグループに移行しました。高校生はなかなかSlackをチェックしません。しかし、LINEであれば1日に少なくとも1回は開くくらい身近なアプリです。この移行によって、やり取りがよりスムーズになり、期限内に課題を終わらせるのに何の不便も感じなくなりました。

このほかにもたくさんの問題を抱えてきたBグループですが、その時々に解決策を講じて最後まで取り組んできました。他のグループと比較すると、Bグループ特有の問題があったと感じますが、その点において私たちは大きな成長につながったと感じております。


政治を身近に実感できた講義

ゲスト①


 政治部の活動の醍醐味と言えば、実際に政治家と直接触れ合い、質問をすることができるということです。私たちBグループは、各ゲストに対する質問はもちろん、返ってきた回答をもとに行うフォローアップ質問にも力を入れて取り組んできました。
 特に印象深い講義は、2月16日に行われた講義です。「ウィズコロナと政治」というテーマについて、林外務大臣に講義をしていただきました。
 私たちBグループはウィズコロナ時代の国際社会について関心があったので、権威主義国家である中国のコロナ政策を”成功”と評価する一方で、民主主義国家の役割や未来について質問をしました。
 私たちの質問に対して林外務大臣は、第一声に「レベルが高くてびっくりしました」と仰ってくださいました。その一言だけでも達成感がありましたが、その発言に続いて、ウィズコロナ時代の国際社会に対する考えを真摯に述べてくださったので、さらなる自信に繋がりました。一国の外務大臣に質問をして、好評価をいただき、丁寧に質問に答えてくださったのは、一年の活動の中で最も心に残っている経験です。
 政治部に入る前は、政治家に質問してもまともに回答をいただくことは出来ないと思っていましたが、実際には私たちの質問に対しても真摯に向き合い、回答をいただくことができました。この経験は、政治に対して信頼が生まれ、政治を身近に実感することができるようになったきっかけだと思います。

Bグループの特徴を活かせた政策提言

Bグループ③

Bグループは、3月8日に現職の国会議員4名の方々に「人口減少=危機? リアリズム内政の重要性」といったテーマで政策提言を行いました。具体的な内容は放送のアーカイブをご覧いただければと思います。
その大まかな内容は、人口減少時代に見合った内政のあり方です。出生数が減少することで、私たち若者世代がどんどんとマイノリティになっていきます。若者の居場所を守るためにも、人口減少時代に見合った政策が必要だと考えます。特に消滅の危機に直面するとされている地方の活気を取り戻すためにできることをしなくてはなりません。
私たちは、「令和版 日本列島改造論」を提唱しました。道州制を導入し、行政、税制などの大改革をするとともに、州政府に立法権や徴税権を一部譲渡するという政策です。実現性には少し欠けてしまいますが、これからの明暗を分ける今日の日本には、このくらい大胆な改革が必要不可欠だと考えています。
そもそもなぜこの問題を扱ったのかというと、Bグループのメンバー構成に理由がありました。私たちBグループは、関東に在住するメンバーで構成されています。その中には東京の中心に住むメンバーから埼玉の田舎に住むメンバーまで幅広く存在していました。そこでは地域間の格差について、しばしば議論になり、地方の格差を是正するにはどういった政策が必要だろうかといったようなテーマで話し合いをしてきました。しかしある時に、それは地方の格差ではなく、生かすべき特徴だということに発想を転換させました。
すると、それまで見えていた景色が一変し、問題の根本であったり、解決するための最終目的を直に見つめることができるようになったりしました。
東京一極集中といった問題は、私たちが生まれるはるか昔から言われ続けてきました。人口や首都機能が偏在するデメリットを抱える一方で、「TOKYOブランド」の確立に成功した企業は成長力や発信力を持つことができるなど、多くのメリットが存在しているのもまた事実です。
この東京一極集中の問題を考える時に必要な視点は、「どこをゴールとするか」だと思います。それは単純に東京の人口が減ればいいのか、それとも全国どこでも住みやすい日本列島を創るために再構築するべきなのか。
私たちは、メリット・デメリットの両面を抱えた東京一極集中問題については、政策として是正に全振りするのは望ましくないと考えます。
それよりも、日本全国どこでも暮らしやすい社会を実現することの方が重要です。
そのために必要となるあらゆる改革を実現しなくてはなりません。私たちはこの問題をテーマに政策提言をすることで、日本全国津々浦々活気のある社会の実現を目指しました。
地方の実情をより反映することができ、Bグループらしい政策提言を行えたのではないかと評価しています。

個人の感想

Bグループ②

私は政治部の活動で、他の高校生には決して経験できないような体験を通して、さまざまな能力を身につけられたと感じています。
特にBグループの活動を通じて身についた問題解決能力やリーダーシップは、社会人になる上で絶対に必要になる能力であると思います。正直、ここには書けないくらい非常に辛い現実に直面し、投げ出したくなることが何度もありましたが、最後までやり切ることができました。これからは、政治部を通して身につけてきた能力を活かして、「政治の身近さ」を同世代の若者やそれよりももっと若い世代に発信していける活動ができたらと思います。
最後になりますが、ここまで活動することができたのは、ひとえに三浦瑠麗先生や国会議員の方々をはじめとした諸先生方、常に私たちに寄り添って注力してくださった政治部事務局の方々のおかげです。この場をお借りして、厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。(春田大翔)

政治部で得たことは政治家になるための能力というよりも、実生活をより善くするためのものでした。自分とは違った意見も取り入れられることが良かったと思います。(篠原一仁)

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