見出し画像

意志がょゎょゎで教職をやめた

この記事は教職 Advent Calendar 2020 12/9分の記事です。
https://adventar.org/calendars/5417

教職についてポジティブな記事が多い中、やめた側の事情も知った方が(これを見る人がいるかはわからないけれど)後輩のためになるかなあと思いキーボードを叩き始めました。klis18のよもぎです。先日教職を履修解除し、気が楽になったところです。もし教職をとろうか悩んでいる人がいれば・教職をやめようかと思っている人がいればちょっとは参考になるといいなあ。

1.教職を取った経緯

klisを受験しようとしたそのときから私は"将来のことは後回し"で考えていました。そもそも他の学問と違って"図書館情報学を専攻した"という事実が直接生きるフィールドは図書館だけです。就職活動で有利なことといえば自らの専攻について必ず聴かれるので尺が稼げるくらいのもの。どう考えたって将来の安寧は切り捨てた進路です。

私は進路を決めたのがすこぶる遅く(高3夏)、中学時代の司書教諭であり、部活動の顧問でもあった先生のお力添えをいただきなんとか合格。
そのとき、呆然と

"この進路は他の誰にでもあることだったのにな"

と思ったのです。というのも中高時代、図書委員会的な部活に在籍していたため、少なからず図書館に興味をもつ同期や先輩、後輩に囲まれていました。それでもこの進路をとったのは私だけでした。


図書館という場所は多くの人が1度は入った・利用したことのある場所です。
なのにどうしてこんなにも学問の知名度が低いのでしょう?学問の知名度は下から数えた方が早いのにどうして司書資格を取る人はいっぱいいるんだ??????(永遠の謎)

そこまで図書館に関心があるなら図書館自身を学んでも良いはずです。しかし実際に大学でちゃんと専門として確立されているのはklisくらいのものですし、学ぶならば次点で慶應でしょう。関西圏だと立命館や同志社が上がります。

受け皿が少ない=希望者が少ない、つまりはこの学問を広げれば同志が増えるのでは…??
と考えた私は教職履修という選択肢をとりました。教員になって、もし図書館に興味のある悩める生徒がいれば、学部選択として図書館情報学を紹介するという下心満載の履修理由です。

個人的な教職履修のメリットは以下4点。
・今書いたとおり。もしかしたら図書館情報学を広げられるじゃん!!
・両親が安心する。将来見切り発車で大学の専攻決めてごめんなさい。
・司書教諭への道もできる。
・受験時お世話になった先生にちょっとは貢献ができて、恩返しができるかもしれない。
(・母校高校の図書館をもうちょっとなんとかしたい)

klisという学類の特性上、司書教諭の資格をとることは他の学類の方々がとるよりは比較的楽です。というのも、必修とっていれば埋まる面もあり、ちょっとの+αで済むからです。もちろん教職をとるなら司書教諭もとろう!!と意気込んで私の教職は始まりました。

2.1年目で既に嫌になった

ご存知の通りklisは春日エリア(本学)に本拠地を構えています。しかし教職の授業が展開されているのは主に天王台。またklisでは教職をとる人が少なく教職に関わる科目は他の学類と一緒にとっていました。
1年目の教職は言ってもそんなに辛いものではありません。FDの先生方による(?)教職履修へのご配慮もあり、春日の日常的な問題"エクストリーム"*もありませんでしたしちょっとみんなより長く天王台に残って勉強するだけでした。

*エクストリーム
休み時間の15分で春日⇆天王台間を移動すること。前の授業の先生がちょっとでも長く授業すると遅刻する可能性はかなり上がる。オンライン授業はこれがなくていいよね。慣れると3A⇆春日は成功しますがそれ以上は厳しい。


辛かったのはその環境です。特に"教育心理学"。
シラバスにて、klisは体専と日日と同じ時間で取るように指示がありました。5Cの大教室で開かれていた授業。授業の内容としては人が大人になるまで、どういったように学ぶのか、その過程について触れられてとても面白かったです。

ただ、とても、
民度が低い。
私語が絶えない。

体専というと8〜9割方みんな教職をとっているんだとか。そりゃみなさんもちろん仲の良い友達もいらっしゃいますしめちゃくちゃ楽しそう。大変よろしいことだが授業中は黙ってくれないか? と当時とても思っておりました。
もちろん、ある程度騒がしくなると先生は
「お話やめなさい」
とおっしゃるのですが静まるのは長くないし、小声で話すことをやめない。話はもちろん聞いていない。

なんだか、そういう人が教師として出て行くと思うととても不安になったことを覚えています。
また、結果として冗談でしたが「カンニングしようぜ!」と話していたりといった様子で教師にもし自分がなったとして、同僚がこんなの絶対無理だなと思いました。
仮に教師として人生を全うすることになったとて、とても不安になってしまったのです。

加えて、
これは教職履修課程には関係のない話ですが、個人的に図書館には何の力もないと思っています。

ただ単に本を中心に資料が集まっているだけ。それを如何にして活用するのか、どう利用するのか、人が関わって(学校図書館であれば教師も生徒も関わって)初めて意味がある場所だと考えています。
しかし、教職論等で学校図書館について投げかけても無反応だったり、教員が頼る場所ではないといったお答えをいただいてしまい、現実を知りました。

私が考える図書館像は幻想に近くて、思っているより厳しい。私が推し広めたい"図書館情報学"という学問の前に、"図書館の在り方"について、問いを業界全体に投げかける必要があるのだとそのとき痛感しました。1教員になったところで、きっと先輩の先生方に潰されてしまうだけだろうなと予感しました。

→結果やる気がタヒんだ。



とは言ってもやり始めたことを投げ出したくはなく、2年春まで履修を続けていました。
しかし当時両手で数えられないくらいの役職をいただいてしまい、家に帰ったら寝るだけ・計画的な自炊が全くできないため冷蔵庫すっからかんな生活を送っておりました。お恥ずかしいことに文字通り身に余る光栄であった結果、全てをこなす時間が足りず自分を削るしか皆様に迷惑をかけない手段がありません。
そして1番最初に犠牲になったのが教職課程でした。

前述の通り既に嫌気が刺していたこと、何より誰にも迷惑をかけずに時間を生み出すことができることが当時の私にとってとても魅力的でした。
結局、教職とはなんら関係のない理由で教職科目の履修をやめました。意思が弱い。

3.教職課程履修解除届

さて教職の履修は
1.教務への履修書類提出
2.各々履修
という手筈になっています。
また履修者は毎年受けた授業の内容について書く「履修カルテ」を出さねばなりません。

前述の通り履修を投げ捨てた私は2秋〜3春まで私は勝手に履修をとりやめた状態でした。

しかし、このままでは教職課程をやめたことにはなりません。
今年(2020年)の「履修カルテ」の提出はコロナの影響で秋までもつれ込んでおりました。秋の提出タイミングの通知がメールがきたときに「履修解除をする者は事前にメールの上添付書類を提出するように」と最後にありました。その添付書類が「教職課程履修解除届」です。

教職課程履修解除届は履修届よりも行数が多く、6行あります。
6行履修をとりやめる理由をかき、担任に署名と押印をいただいたのちに教務に提出すれば完了です。
これは担任による違いはありそうですが、私は「解除にもこんなものが必要なんですね…」と担任の先生に言われました。klisでは履修する人が珍しいのでご存知ない先生も多そうです。ちなみに教務では必要事項が埋まっているかどうかの確認だけで終わりました。

4.終わりに

ここまで駄文を連ねてまいりましたが何かの参考になったでしょうか。
意志がょゎょゎな人は教職を履修すべきでないとはよく言われますが本当にそうだと思います。「絶対に教師になる!!」という意志がある人だからこそやりきれるものだなあと今では思います。特にklisの場合にはエクストリームやクラス分けされている授業によっては教職と被るから調整が必要だったり…ととかく計画性が必要です。

教職を取り続けている人・取り終えた方々の苦労は本当に想像を絶するものだと思います。もし周りにそんな人がいたらめっちゃがんばってるんだなあと心の片隅に留めていただけると少しは報われるのかもしれません。

最後に
教職課程をとる覚悟を決めた方・とっている方々が最後まで走り抜けられることを心から応援しております。

以上教職を諦めた者の体験談でした!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?