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#8 愛しのザッバーン

出会いは20代半ば。普通10代で始めたりするのがありがちだとしたら、かじり出しはちょっと遅め。
その頃の私は完全週休2日制のOLで、土日は思い切り遊びに遊びまくっていた。夜は毎週末クラブに繰り出し、ガンガンの音楽が流れる中で身体を揺らし、前々からやってみたかったボディボードとやらをするために、同じ会社の友人とウェットスーツをオーダーし、そのショップの店長に連れていってもらったのが伊勢国府の浜だった。夜中に出発し朝方海に入る。そして生まれて初めて「波に乗る」という感覚を味わった。あの初めて波に乗れた時の気持ち良さが今でも忘れられない。風をビューーンと感じながら、「あー今私、この波に乗ってるやん」と、込み上げるなんともいえない優越感。
波が来るよさげなところまでボードを手で漕いでいき、波を待つ。乗れそうな高さの波が来たら、その波に合わせて自分のボードを沿わせる。すると、波がビューーンと連れてってくれる。その楽しさに引き込まれて毎週末、伊勢やら高知やら和歌山やら、それはそれは色々行ったなぁ。 全然上手いとはいえへんけど、ただただ楽しくて海に入る入る。
波に乗るって楽しい。
好きな音楽に合わせて揺れるん楽しい。
あのOLの5年間で得たものは、仕事の内容よりも遊ぶ楽しさやったな。でもその5年間の楽しさが今の私を作ってるんやな。
海で波に乗る事を想像しただけでワクワクする。
もう何年も何年も行けてないけど、近いうちにまたやりたいなぁ。
あー、やっぱり夏が好き。

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