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訴訟、終わりました

【2020/07/21 00:20】

終わりました…!!

生まれてはじめての裁判。お伝えしなければならないことだけは急いで動画にしたのですが、正直ちゃんと伝わったか自信がありません。大学の課題が終わったらまた改めて話せると思うので、あともう少し時間をください。

https://youtu.be/Eb8Ud2FH5JU

あと、ニュースでドヤ顔の写真がでていて「お金を取って満足そうな笑顔」とか言われてますが、あれ、いま撮ったものじゃなくて、ずっと前に撮った写真です。

まだ裁判中で、めちゃんこ苦しいときの取材で撮ってもらった写真だよおおお!!!( ;꒳​; )笑



【以下 動画の音声が小さかったので文字起こし】

Twitterで私を「名誉男性」と呼んだり、また、私の両親を「失敗作」などと呼んだり、他にも私や家族に対する虚偽の情報を流していた人物に対し、サイバーアーツ法律事務所の田中一哉弁護士に依頼、刑事・民事の両方で訴えを起こしていた件について

遅くなりましたが、ご報告したいと思います。

先日、神奈川県警に告訴状を提出して受理され、警察による本格的な捜査が始まり、いよいよ家宅捜索と取り調べが始まる…!という直前に、突然、先方の弁護士を通して被疑者から「示談金を払うので、告訴を取り下げて欲しい」と、申し入れがありました。

これまで何も反省している様子はなかったのに、(まあだからここまで大変なことになっていたんだけど)急に示談の話が出てきたので驚きました。どうやら、担当の警察の方が直接、本人と電話で話してくださったそうです。

私と家族は、警察にやっと動いてもらえていることや、お金の問題ではなく、きちんと社会的に罪を償ってほしいという気持ちから、最初は示談を拒否していました。きちんと刑事・民事の両方で勝訴し、後の人々のために一つでも多く、判例をつくるべきではないか?と、かなり悩みました。弟も含め、家族で何度も話し合いました。

けれどいろんな方から、現行の法律では、仮に被疑者が逮捕されたとしても、「名誉毀損罪は3年以下の懲役、もしくは罰金50万以下」「侮辱罪は1日以上30日未満の拘留・1000円以上1万円未満の財産刑」と、本当に軽微な罰だけで終わってしまうことを聞いたり、田中弁護士から過去の判例などを聞いた結果、「現行法では、やったことに対しての処罰が甘すぎる。」と判断したため、示談を受け入れることにしました。

最後の決め手となったのは、これまでずっと親身になってくださった、担当の田中先生からのメールでした。

『こんなことを書くと、金の亡者のように思われるかも知れませんが、私自身、お金よりも「筋」を優先して、後悔したことがあるからです。』から始まる、とても真摯なメールは、そのあと、田中先生の過去の体験について、とてもつらい話が書かれていて、『これが、自分に対する中傷に対し、20件の裁判を経て得た私の結論です。』とまとめられていました。

本当は全文紹介したいくらいで、お見せするわけにいかないのが残念ですが、そのメールはとても心に沁みて、先生は、私よりも、何度も何度も、人間を信じて、そして、人間に絶望してきたのだろうと思いました。

こういうことを書く人は、たとえ裁判で負けても、逮捕されても、実名報道されても、きっと反省などしない。誹謗中傷で簡単に仕事を失う私や、多くの芸能人と比べ、仕事も今まで通りできるのかもしれない。それに、そんなことで反省できるくらいの心がある人は、初めから誹謗中傷なんてしない。

そして、いま考えられる中では最も、「誰に取っても、生活する上で必ず必要な、お金という目にみえるものを失うこと」でしか、あなたのしたことが悪いことですと教えられる手段はないのかもしれない、という悲しい現実が、そのメールからわかりました。

その結果、以下の通りとなりましたので、ここに報告します。

横浜地方裁判所 令和二年(ワ)第68号損害賠償請求事件 及び 神奈川県警察における名誉棄損被疑事件に関して、次の通り示談する。

第一項 丙は、甲に対し、本件損害賠償請求事件 及び 本件名誉棄損被疑事件に関する示談金として、125万円の支払義務があることを認める。

第二項 丙は、乙に対し、本件損害賠償請求事件 及び 本件名誉棄損被疑事件に関する示談金として、190万4000円の支払義務があることを認める。

第三項 丙は、甲及び乙に対し、前二項の合計額である 315万4000円を 本示談成立後 速やかに次の銀行口座へ送金して支払う。但し、送金手数料は、丙の負担とする。

これで一件目の裁判は終わりです。長かった。本当に長かった。高校生の頃からだから、二年弱くらいかな。

2018年10月 田中先生に依頼、Twitterを訴える
2018年12月 Twitter仮処分決定・アクセス記録開示
2019年 プロバイダ4つと裁判
2018年12月 Twitter仮処分決定
Twitterのアクセス記録を元に、順番にプロバイダを訴える

2018年11月 ニフティ裁判
2019年1月 ミクシィ裁判
2019年2月 ソフトバンク裁判
2019年3月 住所と名前を教えるから示談にしろ、お金は払わない、というふざけたメールが匿名で届く。全く反省もしておらず、話し合いは無理だと判断。
2019年11月 ニフティに勝訴、情報開示
田中先生にお願いしてから1年後くらいに、やっと個人情報が分かる
2019年12月 情報開示されてもなお謝罪はなく、反省が見られないため、損害賠償請求決定

プロバイダ裁判4つあった気がする…
ニフティ、mixi、ソフトバンク、またニフティだったかな?忘れてしまった

2020年1月 刑事告訴
泉警察から告訴状を送り返される
2020年2月 モーニングCROSSでその件を話す
2020年2月17日 神奈川県警にて告訴状受理

最初に支払ったお金も、週明けには戻ってきます。余ったお金は奨学金の返済にあてたり、あと、訴訟費用を貯めるために住んでいたこの壁のうすい、家賃5万円代の木造の部屋から、家賃6万円代の、鉄骨のお部屋に引っ越せたらいいなと思います。そしたら、家で台本も読めるし。

今さらあやまられても、お金をもらっても、あの辛かった記憶がなくなるわけでも、なくなった仕事ができるようになるわけでも、逃したチャンスがもう一度巡ってくるわけでもありません。それに、誹謗中傷していたのはこの人だけではなく、数えきれないほど大勢いて、今も、何も状況は変わっていません。それでも、田中弁護士をはじめ、警察の方や、取材にきてくださった方が真剣に話を聞いてくださったことや、いろんなめんどくさい派閥や、思想や政治信条に関係なく、多くのメディアが取り上げてくれたこと、そして何より相手の身元を特定できたことで、「誰に狙われているかわからない恐怖」から、たとえ何万分の1でも、解放されたことは大きいです。

ここまで応援してくれたみなさん、本当に、ありがとうございます。

お金が戻ってくることになって思ったのですが、お金そのものが心を癒すことはできなくても、私はこのお金を自分の勉強や仕事のために使って、失われた時間を少しでも取り戻せるように、もう一度また、役者として頑張ることができる。19歳からのスタートは芸能界的にはもうかなり遅いけど、まだまだ、全力で走れば追いつけるかもしれない。

これまで酷い言葉に悩み苦しむだけで、どうしたらいいか分からなくて、ずっと不安で止まっていた時間が、勇気を出して訴訟をしたことで、またゆっくりと動き出したような気がします。

私は表現の自由・言論の自由を守りたいと思っているし、いろんな意見があってこそ人間は面白いと思うから、建設的な批判や議論は全然あって良いと思っています。でも、単に相手の人格や生活を破壊するだけの暴力や、批判の度を越えた単なる嫌がらせは、誰のことも幸せにはしません。今は気持ちよく書いてストレス発散できるかもしれないけど、そういう悪意は相手だけではなく、書いた自分にも少なからずダメージを与えます。絶対に、やめましょう。

私は死にません。誹謗中傷されて、それで何かが変わるなんて悔しすぎるから、たぶん10年前や、小学生や中学生の本当につらかった時に、自分がネットの悪意に傷ついて死んでいたら、社会は大きく変わっていたかもしれない。でも、世の中の悪意に殺されて死にたくないし、生きてるときに助けてくれなかった人たちに、死んだあとに調子よく同情されたくない。必ず生きて、生きたまま未来を変えたい。

何を言われても、何度転ばされても私は役者になるし、夢も未来もあきらめない。今日も明日も生きていくので、みんなも一緒に未来を変えてゆこうね。

嫌なことをされたら、嫌だって言っていいし、ひとりで悩まずに、いろんな人の力を借りること。どうかみんなも勇気を出して立ち上がってほしいと思います。


春名風花


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