洗濯機の呼び声

「ピーピーピー」

洗濯機が私を呼ぶ声がする。

それでも私は動けない、、。



私が毎朝起きて一番にすることは、洗濯機を回すこと。
家事の中では好きな方の部類に入る。

衣類とタオルを分け、ネットに入れるべきものは入れる。
衣類はお気に入りの香りの柔軟剤入りの洗剤。
タオルはthe石鹸という香りのする粉末洗剤。漂白剤も入れる。

10年選手の我が家の洗濯機は、お好みボタンが使えない。朝起きてすぐ干したいのに予約ボタンも使えない。標準コースしか使えない上に、洗濯物の量に適した水がまだ入っていないのに回り始める始末。
なのでいつも回り始めたら一度コンセントを外してもう一度差し、スタートボタンを押して水が貯まるのを待つ、、という流れ。毎度毎度めんどくさくて仕方がない。

それでも一応洗濯はできるので頑張ってもらっている。

まぁそこまではできる。問題はここから。
他の家事を始めると洗濯機を回していることを忘れてしまうのだ。

朝食を用意し、水筒やらお箸やらを準備し、なかなかエンジンのかからない子どもたちに着替えなど急かし、ご飯を食べさせる。
ゆっくりゆっくり食べる子どもたちにイライラしながら自分も何かを胃に入れて洗い物をする。
このあたりでおそらく洗濯機は私を呼んだはずである。
しかし私の耳には届いていない。暗い暗い穴の中で洗濯物たちは干される事をただ待っている。

長女はエンジンさえかかればササッと行動していつでも出かけられる状態になっている。たいていハンカチなど何かは忘れているが。
長男は出発時刻になってもやるべきことを後回しにして違うことをしている。靴下を片方だけ履いた状態で本を読み出したり。

毎朝こんな調子なのでイライラして何回目かの注意でキレてしまう事もしょっちゅうだ。

何が起こるか分からないこのご時世、できればニコニコ笑顔で「いってきます」「いってらっしゃい」のやり取りで出発してほしい。

とまあこんな感じの朝が常で。

なので子どもたちが出発した後は一息入れないとやってられない!

朝食の後片付けは後回し。とにかくまずソファに座ってスマホをいじる。
朝ドラ見て朝ドラ受け見て朝ドラの感想をSNSでチェックし自らも投稿する。
もうこの時点で一息どころか二息も三息もついている!

そしてようやく洗濯物の事を思いだす。

子どもたちの出発前に思い出して干すこともあるけど、二回目回してスマホをいじってる最中にピーピーとハッキリ聞こえても、聞こえなかったふりをする。

洗濯機の呼び声がハッキリ聞こえても動けない。
さらには翌朝洗濯しようとして干し忘れていたことに気づくのも一度や二度ではない。


これがプロのズボラーだ。







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