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銀月・雲月・雨月共通形の序盤の変化


図1: テーマ図
h8i9h7i8h10h9i10g10f11

図1は銀月雨月雲月で登場する形で、白8まで定石で黒9で三を逆止めした形だ。定石を外しているのだから白が勝てるはずだが、どうやったら勝てるだろうか。

renjunet で過去の対局記録を見ても白勝ちがそこまで多くないので、簡単というわけでもなさそうだ。
この局面を強いソフトで調べると複数の勝ち筋を提示してくるが、一番わかりやすそうな勝ち方を必ずしも提示しない。以下では人にとって理解がしやすそうで、かつインパクトのある勝ち方を提示したい。 

( ↓ 検索結果)


図2 : 白10

なんと遠くに白10を打つ。確かに黒がパスすれば黒石をG9点、J7点に入れさせて I7点 三三禁にできるが、無難に焦点の I7 に止められたときにはどうすればよいのだろうか。

図3 : 白12

さらに黒にできた連を直接止めずさらに外側に進める(!)。意図としてはG7, G9点に三を連打して三三を作る筋と、K4点三三禁に仕留める筋があり、両者を回避するのが難しいということだ。
白10と白12の組み合わせが面白い手順だと思う。
※厳密には両者を同時に回避することはできて、K3点に黒13を打てばよい。この場合も白からおそらく追い詰めになっているはず(ただし長そう…)なので、必要に応じて調べていただければと思う。

図4: 詰みの一例


図5 : 黒11変化と白12の応手

最後に補足になるが、黒11を変化した場合も飛び道具的に白12を使う手順がある。興味があれば調べてみるのが良いだろう。


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