助けてください

どれだけ悲しいと思っても、どれだけ涙を流しても、それを伝えられる相手がこれからもずっといない。今までも、これからも。
孤独がこわいのは、「孤独」という感覚そのものが、生存のためにあるからかもしれない。生きていくのはこわい。こんなにも、自分のためにはできていないのだと簡単に理解できる場所で、死ぬことすらできない人間は一人で生きていかなくちゃいけない。誰からも求められていないと自分が一番よくわかりながら(というか自分以外に自分を視認してくれる人がどこにもいないから、一番というか1/1だ)、「誰にも愛されない」ということのみじめさから必死に目を背けて、それ以外の価値を、どうにか、どうにか自分の人生に。それしかできない。こうするしかなかった。
「分けて考えるべきだ」と、脳内で誰かがそう言っている。それは認識できる。でも結局全ては繋がっていて、重なっていて、私から見える世界は一つしかない。何も分けられたりしない。愛されない人間は一人になるしかないのに、「孤独」が私を苦しめる。反対側に歩こうとしているのに、社会に留めるように手を引かれて、私だって知ってるのだ、それがどれだけ美しいか、それがどれだけうれしくて、しあわせで、あたたかいか。知っていて、だから苦しいのに、でも、諦めなきゃいけないだろ、私みたいな人間は。一人になりたい。一人でも大丈夫になりたい。それしかもう生きる道がないよ。こっちは死にたいって言ってんのに。

どうすれば良いんだろう。どうすればこんなことを、許してもらえるんだろう。一人ではなくなることと、他人からは求められない形をして生きていくこと。両立しないでしょう。人と人は、簡単にはセットになったりしない。「私じゃなければよかった」と何度思ってきただろう。ここにいるのが私じゃなければよかった。そしたらこの人は困ったり苦しんだり傷ついたりせずに、私だってこんなに惨めな気持ちにならなかった。「他人に迷惑をかける人間」にならずにすんだ。私じゃなければよかったのに、全部。あなたの同僚も、先輩も後輩も、クラスメイトも、妹も、娘も、私じゃなければよかった。誰かがいなきゃ駄目だったとしても、私じゃない方が良かった。
こんなに苦しいのにいつまで生きていよう。いつまで死なずにいられる? いちばん最後にいちばん大きい失望をされるのが、ずっと怖い。私以外の誰かがまた、「こいつじゃなければよかった」と、思って、そしたらこれが全部本当になる。私の被害妄想が全部事実になって、そしたら私は、また、加害者になるのだ。

涙が乾いてしまった。目が痛い。動悸がおさまらない。苦しい。苦しい。苦しい。

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