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中小企業診断士✏️事例IVとの付き合い方

こんにちは!まきこです🐶✨
今回は事例IVについてです!!
練習問題に取り組む前に知っておいた方がよいポイントについて、完全なる私見をご紹介します🙋‍♀️
令和2&3年の過去問ネタバレしているので、ご注意ください⚠️

最初に事例全体を俯瞰する

これは、事例I-IIIと同じです。
事例Iを解く時、与件から読む派、設問から読む派はそれぞれだと思いますが、設問の一問めだけ読んで本紙に解答を書きにはいかないですよね。
事例IVはいかがですか?
事例企業の職種を確認して、全体感確認して、与件文を読んで、経営分析スタート!でしょうか?
ここでやって欲しいのが、全体感を確認する際に、難易度づけをして、取り組む優先順位をつけることです。

①設問がどの分類から出題されているのか見分ける(CVPなのか?NPVなのか?キャッシュフロー計算書なのか?知識系記述なのか?予見抜き取り記述なのか??)
②難易度を見分ける
(設問文の長さは??条件の量は??ややこしそう?簡単そう??途中過程の記述はある??)
③取り組む優先順位を決める

この時、設問に取り掛かる必要はありません。
例えば、令和3年度であれば、

これはNPVの取替投資やな!(設問に書いてあるから、一瞬でわかる)

これはCVPやな!!
と時間をかけずにわかります。

また、解答用紙もヒントになります。
解答用紙の形式でどの分野からの出題かわかることもありますし、途中経過を書かせる問題であれば、最終的な答えが誤っていても部分点をもらえる可能性があります。

わたしは、『経営分析』と『記述』の問題は必ず先に取り組んでいました。
経営分析は、平成24,5年の後はスタンダードな出題しかされていないので、ここを取るのは必須です。
記述問題は、与件抜き取りなら(例: 令和3年第4問)ボーナス問題、知識系なら(例: 令和2年第3問)知っている論点であればボーナス問題、知らない論点であれば知っている人が少ないはずなので、なんらか埋めておけば部分点が期待できます。
先に計算問題に取り組んで、時間がない状態で記述に臨むと冷静な対応が出来なくなるので、とりあえず時間をかけずに文章を埋めてしまうのが精神的にも一番です。

チート防ぎの構造

診断士の試験は、全国模試一桁台の天才や、理系おばけ、会計士や税理士のプロといった財務・会計に強い方々と同じ土俵で戦わねばなりません。
これらの人達は事例IVでとんでもない高得点を叩き出してきます。

事例IVを繰り返し繰り返し解くと、ある程度答えが合ってきて、自分でも事例IVで70点を超えて得点源に出来るのではないか?という錯覚に陥る時期があります。が、これは25メートルのプールを、少し早く泳げるようになったにすぎません。
戦わねばならない相手はオリンピック選手です。
事例IVで70点以上をとるには、オリンピック選手と同等の力をつける必要があります。
診断士の試験のためだけに簿記一級をとる、という考え方はこれに近いと思います。
めちゃくちゃ大変です。
こんなことをしなくても、一般人には一般人の切り抜け方があります。
それは、オリンピック選手と戦わず、確実に60点を取って逃げ切ることです。
つまり、全員が取れている問題を確実にとる、ということになります。

それを可能としているのは、協会の出題・配点調整です。
例えば、事例IV強者が事例IVでかなりの高得点を叩き出したとします。
すると、彼等は事例I-IIIの点数が協会側の求める基準より低くても合格できてしまうことになります。
そのため、試験では出題・配点調整が行われていると考えられます。
その調整方法は大きく2つ。

①一部の出題をめちゃくちゃ難しくする。もしくは、設問解釈が曖昧なものにする。
②点数に傾斜をかけ、全員が答えられている問題の配点を大きくする。

①については、解ける人数を限定することで、事例IVで点数を荒稼ぎ出来る能力を持つ人のチート防ぎをしています。
彼等が解けない問題を、ちょっと訓練した一般人が解けるワケがありません。
喧嘩するだけ無駄なので、捨て問とします。
これによって、受験生の大半が取ってくる問題を確実に解答する時間を確保できます。
協会側がその配点に重みをつけてくれているので、これで一般人でも Aをとれる仕組みが出来るのです。

愚者から学べ

わたしは令和2年度の本試験で、経営分析(第一問)→CVP(第二問 設問1)→負ののれん記述(第三問)→ROI(第四問)→NPV(第二問設問2)の順番で解答しました。
第二問設問2、bを解いている途中でタイムオーバーとなりました。

②の場合のbで、時間切れとなった

解く順番としては大きくは間違っていないものの、全部を埋める、という意識が強すぎて、他設問の見直しが甘くなり、90%以上の受験生がとったROI(第四問 設問1)でミスをしました。
もちろん見直しをしなかったわけではないです。何度かは検算しました。
でも、やはりまだ設問が残っているという焦りで、冷静に確認できておらず、そもそも分母におく数値が間違っていました。
他の方の再現答案をみて、自分のミスに気づいた時には愕然としました。
必死に食らい付いたNPVも年金原価係数を掛け違えて、取れませんでした。(これは大半の人もできていませんでした。)

本試験は一年を賭けた大勝負の1日です。
ものすごい緊張と疲労の中で、初見の問題を解かなければいけないのです。
冷静にいつもの実力が出せると思ってはいけません。
確実に全員が取ってくる問題をとって、60点を確保するのが一番の勝ち方です。
『このNPVがとれれば、あと10点入るかもしれない、10点入れば、他の受験生と差をつけれるかもしれない。』
この思考回路だと、全員がとってくる問題でどこかしら落とし、評価Cになる可能性が極めて高いです。
半分確実にとれれば、Aがとれます。
そこに全力を尽くしましょう。

捨て問の見極め方

本試験では必ず解く必要のない問題があります。
それでは、どうやってその問題を見極めましょうか。
基本的にNPV、特に取替投資は難易度が高いので、優先順位はかなり下げてよいです。
EBAでもNPVは捨てろ、と言われるのは、相対的に難易度が高い分野だからです。
でも、もしNPVの方が得意な方がいたら、戦略的にNPVの優先度をあげることは有益です。
昨今のCVPは少し捻った初見の問題が多いので、それよりスタンダードなNPVの方が自分はとれる、と思うのであれば、CVPを捨て問としてください。
ダメなのは両方取りにいって、両方落とすことです。

また、大問の中に設問が複数ある場合には、後半の設問の方が難しい可能性が高いです。
但し、昨今では後半に簡単な問題が紛れ込んでいることも稀にあるようなので注意が必要です。

捨て問をつくる、というのは思った以上に難しいです。
事例IVは、テーマごとに縦解きしてトレーニングする人も多いと思いますが、初見の過去問や模試、予備校の演習で、難易度づけする練習をするのもオススメです。

ちなみに、令和3年試験の優先順位はこんな感じかなと思います。
合格者は、経営分析と記述問題をとった上で、CVP(お魚)の設問1か、NPV(レジ)の設問1を取れている人が多かったですね。

設問1はできればとりたい
設問1は必須。ここを取れなかった人はNPVをとっておきたい

易しい方が、難しい

最後に、、令和一年の過去問をみなさんはやったことがあるでしょうか。
全体的に簡単なのです。

でもこれって、かなり不幸なことです。
なぜなら、みんなある程度解いてしまうので、捨て問が少なくなってしまうためです。
 『全員が取れる問題を取れれば、Aはとれる』という話でしたが、全員が取れる問題が増えるということは、解かなければいけない問題が増え、余計に各人の基礎知識が問われることになります。

今年の試験が簡単になった時のために、事例IV対策はきちんとして、練習問題をくり返しておきましょう。

長々と書いてしまいましたが、最後まで読んで頂き、ありがとうごさいました☺️✨
Have a nice case IV(よん) life!!

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