某鯖企画向け将棋観戦ガイド

※これは某所のアドベントカレンダー企画向けの記事の為若干の身内ネタや将棋に詳しい人にとって不適切な内容があるかもしれませんがご了承ください

はじめに


こんにちは、haruko_samです
アドベントカレンダー企画ということで将棋観戦についての記事を書きました。文章を書くことに慣れていないため、分かりずらい箇所や日本語がおかしい箇所がありますがご了承ください。
恐らく某所での皆さんが私に抱いているイメージは以下のようなものなので将棋の記事を書いたのは意外だと思っているのではないでしょうか。
・かわいいアイコンのモデレーター
・デレステとプリコネとウマとシャニをそこそこやっている人
・品行方正で模範的な人
実は何度かニュースチャンネルで将棋系のニュースを貼ったりロビーでごく稀に話題を出していましたがあんまり深い会話に発展することがなく、寂しい思いをしていました。
アドベントカレンダー企画の話を聞いて、少しでも皆さんに将棋観戦の楽しさを知って貰うと嬉しいと思い将棋観戦ガイドというテーマで記事を書くことにしました。
また、最近将棋ウォーズで初段になり、多少は将棋のことについても語って良いのかなと思ったこともこの記事を執筆する後押しとなりました。

自分が将棋観戦にハマったきっかけ


※ただの自分語りなので飛ばしてもらってもOKです
自分初めて意識して将棋を見たのは昔ニコニコ生放送で行われた将棋電王戦(ニコニコ大百科へのリンク)という企画で、AIとプロ棋士の団体戦を行う企画でした。
丁度棋力的にもAIがプロ棋士を上回り始めた頃の対戦でソフトを事前貸出しての練習が可能だったりプロ棋士側が有利なルールでしたがAIVS人間という構図や団体戦という熱さもあり、将棋を知らずとも楽しめるとても良いコンテンツでした。
その後将棋観戦から離れましたが精神を患って仕事を休んでいる時の暇つぶしとして丁度将棋のタイトル戦の中継がニコニコ生放送でやっておりそこから将棋観戦にのめりこむことになりました。
また、将棋電王戦に若手棋士として出場していた斎藤七段、菅井七段、永瀬六段(段位は当時)等々がタイトル挑戦等活躍し始めていたことも大きかったと思います
その後、動画中継やNHK杯を見るだけではなく将棋連盟公式棋譜中継アプリにも手を出し、今に至ります。

将棋観戦、どこで見れるの?


結論だけで言うとabemaTVの将棋チャンネルが最もおススメです
やはり無料で見れるのが大きく、評価値・大盤解説付きなのでわかりやすいです。
以下自分が把握している将棋観戦のチャンネルです

無料で将棋を見る

abemaTV 将棋ch
ニコニコ動画が事実上将棋から撤退したのでネットで見るならabema一強だと思います。私はそれでニコニコプレミアムを解約しました
王将戦・TV棋戦を除く藤井竜王絡みの対局は解説有りでほぼ全局放送しています、また叡王戦・朝日杯や各棋戦の上位の対局では解説無しで評価値のみが表示されている垂れ流し配信も放送されています
また、abemaトーナメントという非公式戦を主催・配信していました
このトーナメントはトップ棋士がドラフト会議でチームメイト選択し団体戦を行います
ルールも独特でフィッシャールールと言われている一手指すたびに持ち時間が5秒伸びるルールで1局約15分~20分程度で決着がつくため初めて将棋を見る人にお勧めです
持ち時間が短い対局のため評価値・大盤解説が無いのがネックです
abemaプレミアム会員に入会すればabemaトーナメントの控室動画や過去の対局を見ることが出来ます
コメントの民度はニコニコ動画より低いので精神衛生上見ないほうが良いと思います

NHK杯
NHKで毎週日曜日に放送している将棋のトーナメント
こちらも持ち時間が短く、大盤での解説があるため初めて見る人にお勧め
私はTVを持っていないので注目の対局ではわざわざ漫画喫茶に行って視聴しています

囲碁将棋TV -朝日新聞社-youtubeチャンネル
順位戦をたまに解説有で配信しています

有料で将棋を見る

将棋プレミアム(月額990円)
王将戦のスポンサーの関係で王将戦は将棋プレミアムが独占配信しています
他銀河戦とい早指し戦もこちらで配信されています
昔はもっと高かったのですが最近お安くなりました

Paravi(月額????)
詳細は分かりませんが王座戦の中継をしていました
abemaでも王座戦は無料で配信されていたので将棋の為だけにわざわざこちらを契約するメリットはないと思います、動画配信サイトなので他に見たいものがあれば良いかもしれません

将棋連盟公式ライブ中継アプリ(月額550円)
動画ではないが連盟公式アプリでほぼ毎日解説付きで棋譜の配信しています
将棋連盟にお金も入るし将棋に課金するなら最もコスパが良いと思っています。
少なくともツイッチでよくわからないおっさんに投げ銭するよりは有意義な使い方だと思っています。
将棋観戦にハマって棋譜だけでも楽しめるようになればとても楽しむことが出来ます

名人戦棋譜速報
順位戦の棋譜の配信を有料でおこなっています
順位戦A級や各級の注目の対局はほとんど連盟公式のアプリで見れるのでよほど見たい対局がピックアップされていない限りは加入する必要はないと思います。
1日会員は1日210円なので順位戦B級1組の最終日くらいには1日会員になるのはおすすめかもしれません。

将棋観戦で知っておくと良い知識

符号

符号とは、将棋の指し手を文字にあらわしたものです
先手は▲後手は△の後に数字⇒漢字⇒動かした駒の名前で表します
下の例だと▲7六歩⇒△8四歩となります

他にも細かいルールがありますが興味がある人はこちらを参照してください
プロの解説では主要な変化についてはほとんど大盤で解説してくれるので符号は最低限分かれば問題ないのですが、たまに符号の口頭だけで変化の確認をしている時もあるので符号だけで駒の動きがイメージできるようになればより一層楽しめます
数字増減の向きがイメージ出来ない人は第三象限のx⇒yで覚えるとイメージしやすいと思います

評価値

今の将棋配信では現在の局面をAIが解析してどちらが有利かを画面に表示するスタイルが一般的です
AIが判断に使う評価値を表示するかそれを元にお互いの勝率を表示しているかはサイトによって違います
この評価値の表示によって将棋が分からない人でもどちらが有利なのか、逆転があったのかなどが分かりやすくなりました。
ただし、AIの評価値はAIの読み筋が前提となっているので人間の感覚では指しづらい手を指さないと逆転する場合もあり人間同士の対局ではAIの評価値が絶対というわけではないということを理解しておく必要もあります

詰めろ

詰めろとは、何か受けの手を指さないと詰んでしまう(勝負が決まる)という状態です
以下の画像ではぴよ将棋で詰めろの局面を作った例になります

これは▲6一竜と竜を入った後の局面ですが、後手玉に詰めろが掛かっています

後手は詰めろを見落として、受ける手を指しませんでした

上記の局面から▲3一角⇒△1二玉⇒▲2二金と進んで後手は詰まされてしまいました

また、詰めろの状態で受ける手が存在しない時は必至と言います。
例の画像は簡単な詰めろでしたが実際のプロの対局では数十手先に詰みがある詰めろがかかったり”詰めろ逃れの詰めろ”と言って自身にかかっている詰めろを防ぎながら相手に詰めろを掛ける手が指されたりします
ただ盤面や評価値を眺めているだけでは気づかない攻防をプロの棋士が分かりやすく解説してくれるところが将棋観戦の魅力でもあります

居飛車・振り飛車

居飛車と言うのは飛車の位置を横に動かさずに戦う戦法で振り飛車は飛車を横に動かしてから戦う戦法になります
お互いに居飛車を選んだ場合は相居飛車
居飛車と振り飛車の場合は対抗形
振り飛車同士では相振り飛車と言います
居飛車をメインとする棋士は居飛車党、振り飛車をメインとする棋士は振り飛車党と言われています
現状のプロ棋士ではほとんどが居飛車を使っており、振り飛車を主戦型にしている棋士はかなり少ないです。
余談ですがあの有名な藤井竜王は居飛車党です

相居飛車の戦型

相がかり・矢倉・横歩取り・角換わり
大まかに分けると以上の4つに分類されます、そこからさらに各戦型ごとに細かく分類されますが大体観戦の際に解説されると思うのでここでは省略します
時期によって流行があり、今は相がかりと角換わりが多い印象です

囲い

囲いとは玉を動かしたり玉の周りに駒を動かしたりして守りを固めることを言います、いきなり王様を攻められて
よく見る囲いとしては矢倉囲い、雁木囲い、美濃囲い、銀冠、穴熊囲い、中住まい等々たくさんの種類があります
今回の記事では個別の説明はしませんがそれぞれ囲いには長所や短所があります

捌く(捌き)

駒がきれいに使えた状態のこと
特に振り飛車では捌きが大切だと言われている
解説者が良く使うワードで言葉の使いどころが結構ふわっとしている印象
使用例:角がキレイに捌けた

千日手・持将棋

千日手とは同じ局面が4度現れること
持将棋とはお互いに入玉(玉が相手陣地にまで入ってしまうこと)した状態になること
どちらも先手後手を入れ替えて差し直しになります
当然終局時間も遅くなってしまうので千日手・持将棋が成立しそうになると解説の棋士から悲鳴が上がります

持ち時間

持ち時間とは各自が自分の手番で使える時間のことです
棋戦によって長さが違っており、短いものだと40分で長いものだと8時間にもなります。
ネットで指す将棋と違い、持ち時間を使い切った時点で負けになるのではなく、持ち時間を使い切った後は1分将棋といって1手1分以内に指さなければいけなくなります(棋戦によっては30秒の場合もあります)
時間を使い切ったにもかかわらず1手につき1分も考える時間があるのかと思いますが、プロ同士の対局では数十手先を読むことが当たり前の為1分は非常に短い時間と言えるでしょう。
そのため、トップクラスの棋士でも1分将棋だと読み抜けやうっかりが起きることがあり一見勝負がついていそうな局面でも逆転することがあります
1分将棋が始まってからは今までのゆっくりとした流れと変わって局面がスピーディーに動き将棋が良く分からない人でも楽しめると思います

プロの棋戦(タイトル)について

現在、プロの棋戦は大きなもので八つあります
・竜王戦
・名人戦(順位戦)
・王位戦
・王座戦
・棋王戦
・叡王戦
・王将戦
・棋聖戦

竜王・王位・叡王・棋聖を藤井竜王
名人・棋王・王将を渡辺名人
王座を永瀬王座
が所持しています
タイトル戦と言うのは半年~一年くらいかけて各棋戦を勝ち上がった棋士一名がタイトルを所持している棋士と五番勝負or七番勝負を行い勝者がタイトルを獲得する棋戦といいます
複数のタイトルを所持している場合は○冠と呼ばれますが竜王と名人のみは特別で〇冠ではなくそのまま竜王や名人と呼ばれます
各棋戦事にリーグ戦があったりトーナメントだったり持ち時間が違ったり個性があります
特に名人戦の予選は順位戦と呼ばれておりA級・B級1組・B級2組・C級1組・C級2組と5つに分かれてリーグ戦を行い各リーグの上位下位で昇級・降級が決まります。A級リーグの優勝者は名人への挑戦権を獲得します
1年で一度しか昇級出来ないので八大タイトルのなかで唯一プロ入り一年目からタイトル戦に挑戦することが出来ない棋戦になります
また、順位戦のランクによって他の棋戦のシードが与えられたりするので非常に重要度の高い棋戦になります

タイトル戦ではなく一般棋戦と呼ばれるもので以下の棋戦も存在します
・NHK杯
・銀河戦
・朝日杯
・JT杯
タイトル戦と違い、一発勝負のトーナメントで優勝者が決まります、
どれも持ち時間が短い早指し棋戦になります

プロの棋士にはどんな人がいるの?

この記事を読んでいる皆さんはどれだけの棋士を知っているでしょうか?
ニュースで度々話題になっている藤井竜王
将棋界のレジェンドと言えば真っ先に出てくる羽生九段
漫画の題材になったりメディア露出が多い渡辺名人
直近で何度も藤井竜王とタイトルを争った豊島九段
某所で多くの方が知っているのはこれくらいでしょうか
しかし、まだまだ将棋界には魅力的な棋士がたくさんいます
せっかくなのでその一部を紹介しようと思います

菅井竜也八段

タイトル獲得 王位1期
平成生まれの棋士では初めてのタイトルを獲得した棋士
プロ棋士の中では珍しい振り飛車党で現在のA級棋士では唯一の振り飛車党
序盤研究に定評があり、独創的な序盤からの振り飛車を原動力にして王位のタイトルを獲得しました。
非常にストイックな性格で将棋の研究の時間を捻出する為に炊飯器から直接ご飯を食べたり、将棋の研究に没頭しすぎて失神したエピソードもあります。
私が丁度将棋にハマり始めた頃だったので菅井先生の振り飛車に憧れて振り飛車党になりました
今でも私が一番応援している棋士です
余談ですが、私は菅井先生に免状を署名してもらうため、菅井先生が名人もしくは竜王を獲得するまで免状の申請を行わないと決めています
※既定のアプリ等で〇段相当の実力が認められた場合将棋連盟に申請しお金を払うことで免状を貰うとことが出来る、免状には名人と竜王の直筆の署名がされている

斎藤慎太郎八段

タイトル獲得 王座1期
正統派の居飛車党で棋界でもトップクラスのイケメン
去年の順位戦ではA級で1位になり名人戦の挑戦者となった
詰将棋の名手で詰将棋解答選手権でも何度も優勝している
上記の菅井八段と年齢・順位戦昇級のタイミングが近くよく節目で対局しているのでこの二人の対局をいつも楽しみにしています
非常に人格者で後輩棋士にも慕われています
これは余談ですが飲み会で友人にモテたいなら全人類眼鏡はデバフだからコンタクトにしろと言われた際に斎藤八段は眼鏡が似合うと反論したところお前は斎藤八段じゃないしお前と斎藤八段と比べるのはあまりにも失礼だろと正論パンチを喰らいました

糸谷哲郎八段

タイトル獲得 竜王1期
非常に個性的な将棋を指し、一手損角替わり・坂田流向飛車などの珍しい戦型も指すこともあります。玉さばきに定評があり、終盤では玉が上部に逃げだして相手の攻めをいなすことも多いです
棋譜を見てこれは糸谷八段の対局だなと分かるような棋譜をよく残しています
早見え早差しで勝っても負けても時間を余らせることが多いです
マジックザギャザリングの日本選手権でトップ16に入賞したり各界の有名人等を集めたポケモンカードのシールド戦で優勝するなど将棋以外での活躍も多いので知っている人も多いのではないのでしょうか。
スイーツ好きで、どこの新聞社か忘れましたが食レポを連載していたこともあります。
関西所属の為コロナの影響もあり解説に登場することは珍しくなりましたがニコ生時代ではよく解説で登場していて解説も面白かったです

永瀬拓哉王座
タイトル獲得 王座3期 叡王1期
藤井・渡辺・豊島と並んで4強と呼ばれている棋士
受け将棋で勝ちに行くというよりは負けない将棋を指すのが特徴
千日手が非常に多いのが特徴で豊島竜王(当時)との叡王戦七番勝負では千日手・待将棋が複数回成立したため結果として十番勝負になりました
非常にストイックな性格でとにかく努力家、他の棋士からも一年で一番将棋を指している時間が長いんじゃないかと言われている
ジャンプが好きで毎週ロボ子を読んでおり好きなキャラはガチゴリラ
実家は川崎市で川崎屋というラーメン屋を営んでおりタイトル戦のPVやabemaトーナメントのチーム動画でも紹介された
いつか聖地巡礼?に行きたいと思っているので興味がある人は言って下さい

他にも紹介したい先生がいますがキリがなさそうなのでここで終了します

さいごに

最後まで読んでいただいてありがとうございます
この記事を読んで少しでも多くの人が将棋に興味を持ってもらえたなら嬉しいです
何か質問があれば気軽に質問してください


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