私は泣くのが嫌いだから。

本音を話そうとすると涙が出る。
ってあるけど、私はそれはないなーと思ってた。
でも、よくよく考えたら私って人に本音を話したことがないんだって。
だからきっと、私も本音を話すと涙が出るのだと思う。
でも、私は泣くのが嫌いだから。
だから本音を話すことはないのだと思う。

妹は逆によく泣くらしい。
本音を話しても泣く。
意図せず涙が出てきてしまうみたい。

私は何があっても泣かない。
お母さんのお父さんに怒られてても泣かない。
周りから見たら引くくらいでも、胸ぐら掴まれて挨拶をしろと怒られてた時も泣かずに睨み返してたらしい。
で、その横で妹が泣いてたって。

泣いた方が良い場面でも泣かない。
寮に入って自動車学校に行ってた時、数人で遊びに行って寮の門限が過ぎてしまって、そのメンバーが集められて怒られてた時、他の女の子は泣いていたけど、私は泣かなかった。
泣けば良いのかもしれないけど、私は泣かなかった。
泣かないと決めてたわけではなく、泣く意味が分からなかった。
だから、そのままいたけど泣いたらそれで済むならそれで良いのかもしれない。
でも、私はそれでどうなろうと泣かないし、また同じ状況になろうとも泣かないと思う。
泣けないのもあるし、基本捻くれてるから。
そのあと、母親に話した時泣いたら良いみたいに言われて傷ついた。
だって、私は泣かない人間だから。
それを分かってくれなかったことに傷ついた？
自分の感情が分からないから、分からない。
でも、凄くモヤっとした。
私が悪い部分もあるけど、その時の私はまだ19歳だったから。
若いことは怖いことだなっと思う。

私は人に心を開くことが出来ないから。
人に心を開いたことがないのだと思う。
家族にですら。
家族にですら、本音を話したことはない。
私が泣く時はドラマ観たりしてでしかない。
感受性が豊かだからそこではよく泣く。
映画の予告とかでも泣く。

人に心を開けないということは、人と深く関われないということ。
つまりは、私に恋人が出来ることはないということ。
結婚にも子供にも興味はないから良いのだけど。

人に心を開けないし、私は人に悩みを話したりも出来ない。相談も。
自分の心の中を人に話せない。
だから、悩みがあっても自分で解決するしかない。

昔はずっとノートに書いてた。
ただひたすらにノートに吐き出していた。
ずっとノートに書いてた。
自分の考えていること、悩んでること全て。
常に書いてた。
私は色々な事を、恐らく人より考えていたから。
書いても書いても止まらない。
でも、今はそれも出来なくなった。お気に入りのノートがあったけどそれが無くなったのも原因の１つだと思う。
あとは、昔よりは考える量が減ったのもあるかな。
とはいえ、考えることは多いはず。
なのに吐き出すことが出来なくなった。
だから、苦しい。
どうしたら良いか分からなくなった。
頭が整理出来なくて、頭の中で思考がぐるぐるする。
まるで、迷路に迷い込んでしまったように。
どこに行くのが正解なのか、どうするべきなのか。

だから、ここに書くように。
でも、やっぱり書けるのには限界があるし、人が読めるように書く必要がある。
紙が良いのだとは思う。
でも、それが問題。
どのノートが良いか、どのサイズでどんなもの？
それも考えてたら全然進まない。

本音を人に話すことが出来ないのだから、自分自身で解決する方法を見つける必要がある。
でも、きっとそれでも本音と向き合ってしまったら涙が出てくるのだろう。
心の底の悲鳴を聞かなくてはいけない。
それが自分と向き合うという事なのだろう。
私はずっと自分自身と、そして自分の過去に向き合う事から逃げてきた。
過去に蓋をして忘れたフリをしてきたのかもしれない。

あと、多分嫌いになりたくないからかもしれない。
家族を。
自分の中で家族の理想像があり、家族は愛するべきだ、大切にするべきだ、と言う固定概念が存在している気がする。
だから、嫌いになどなってはいけないと思っているのかもしれない。
でも、もう良い気がする。
きちんと現実を見つめ、向き合う必要がある。
きっと、私だけなのだ。家族であろうとしているのは。
だから、もう手放そう。