サピエンス全史の感想


世界的に話題となっているサピエンス全史を読んだ。全人類にとって必読書である理由がよくわかった。訳者があとがきで言っているように、「読書の醍醐味は、今までの先入観や常識が覆され、視野が広がり新しい知識によって世界の見方が変わることであり、この本はそれを可能にしてくれる。」

この本の面白さは、何と言っても様々な分野を切り口にして人類の歴史を語っている点である。特に、歴史と幸福感を語っていることに感銘を受けた。人類は過去の発展により幸福になったのか。私の見解では、今の時代が一番幸福であると思う。(幸福感は先天的に決まると筆者は言っていたので、私は楽観的な方なのだろう笑)家族によって、将来を決められることはないし、何事も自由に学べるし、なりたいものに努力次第で何にでもなれるからだ。特に、インターネットのおかげでグローバルに物事を考え、世界の人と話をすることは非常に面白いと思う。

サピエンスは、認知革命、農業革命、科学革命を通して発展してきた。科学革命は、帝国主義、資本主義によって支えられた。そして、今は自由市場資本主義だ。資本主義の本質は、「生産利益をさらなる増加のために再投資をすること」だが、お金に執着しすぎる現代社会では忘れている人が多い気がする。今生きている時代をしっかり見なければならないことをこの本は教えてくれた。
また、自由市場資本主義は奴隷制度も生み出してしまった。これは、人類だけでなく動植物も同じだ。鶏、豚、牛は人類の奴隷となっている。生きていくためには仕方がないことかもしれないが、せめて恩義を忘れずに「いただきます」と言いたい。

今後の社会がどうなっていくかは誰にもわからない。でも、急速に変化していく時代では、今の常識が全く通用しなくなる社会になることは間違いない。グローバルに物事を捉え、柔軟に時代に対応し、倫理観を大切にし、生産者と消費者の本質を理解して、生きることが大事なのだろう。

私は何を望みたいのか。これから、生産者となる道の第一歩として、就職活動をするが自己分析をしっかりし、可能性しかないこの社会で、自分を見失わないように努力しなければならない。



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