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出来すぎじゃねえか?

出来すぎじゃねえか?
今月、行ってきてしまいました。ハワイ。なんでハワイ行くって口に出すと、ちょっと気恥ずかしんじゃろね。ベタだからかなあ?いや、ベタでもなんでもいい。ハワイはいい。そりゃ芸能人も正月行くよ。
何がいいって気候。昼間は泳げるほど熱いのに、直射日光を避ければ昼寝できるくらい涼しい。夜は夜で窓を開ければ心地いい風が入ってくる。それが1年中っていうんだよ。出来すぎじゃねぇか。何をきっかけにハイビスカスは咲くんだ? 気が向いたときか?
そりゃ偉大な大王の名前もカメハメハだよ。徳川家康じゃないもん。堅いもん、徳川家康っ て名前。ワイキキビーチにしろリケリケハイウェイにしろアロハにしろ、気候がその語感をユルクしてきたんだろうね。
そう考えると日本語もよく気候を表してるのかなあ。「こんにちは」って挨拶。「今日は」でしょ、たぶん。後に続くはずの「お日柄もよく」や「あいにくの空模様で」とかを省略したものだよね。正式な手紙の最初に書く時候の挨拶もそう。その日の天気や、季節の移り変わりを コミュニケーションの最初に持ってくる。言うまでもなくハワイではこうはいかない。いつも 天気いいもん。「今日は、いや昨日も、おとついも、おおとついも、おおおとついも、おおおおとついも、お日柄もよく」「あら、おおおおおとついもお日柄よかったですわよ」ってややこしいもん。やっぱりアロハだよな。
はい、今回のテーマ「出来すぎじゃねえか?」です。
このテーマは僕の〃幸せについて本気出して考えてみる〃の一連なんだけどね。ただ前回の 『自宅にて』や、それこそシングル曲の「幸せについて本気出して考えてみた」のサイズからすると、とりとめのないバカでかい話になるのでご了承ください。
突然だけど、遠心力ってあるよね。水が入ったバケツを勢いよく回すとこぼれないってあれ。 それはバケツの水だけじゃなく、ありとあらゆる物にかかる。遊園地のジェットコースタ—で安全レバーを下げてないと放り出されるけど。
じゃあ地球も回ってるんだったら、人間だって宇宙に向かって放り出されないと話が合わなくないか? いや重力っていうものがあるのは知ってるけど、それがちょうどバランスとれてるってことが出来すぎじゃねぇかって。もし地球以外、宇宙のどっかに人間みたいなのがいて、その星は遠心力と重力のバランスが悪くて、足が着きそうで着かない、ちょうどちょっと深い プールで、つま先でかろうじて前に進むような歩き方しかできなかったとしたら、絶対地球の こと「出来すぎじゃねぇか」って思うよ。日本に住んでる僕が、ハワイの気候にそう思うようにね。
同じように、現実としてそうだから、そういうもんなのかなあって思っていて、あらためて 考えると〃あれつ?〃 って思うことが他にもたくさんある。性別もそう。
人間は、他の生物よりも、えらい勢いよく進化したわけでしょ。もともとはサルに近かった のに「手、使えたら楽なのになあ」って2足歩行にした。長い年月ではあるけど骨格まで変え てね。そのうえ、鳥さんを見て「あっ、手を使えるようになったけど空飛べるのも楽だなあ」 って思って、その方面専門で頑張って進化してきた鳥さんたちの上を飛べるように、大脳だか なんだかを進化させてきた。
それならばだっ!「男と女の関係なんてなかったら楽なのになあ」ってアメーバさんを見習 わない。細胞分裂で子孫を増やせばいいじゃん。ひとりで。
「同級生の田中っていたじゃん、あいつ細胞分裂始めたらしいぞ」
「噓、予定日いつ? お祝い贈らなきゃ」
みたいにね。
生物学上や学者の人に言わせれば、必ず男女、もしくは雄、雌が分かれてるのには必然性が あるのだろうけど、それって後づけと言えなくもない。
さっきのつま先で足がつりそうに歩いてる星の人たちには性別がなく、精巣も卵巣もひとつ の体の中にあって男女の区別なんかないとしたら、人間を見て「おっくれてるぅ一」って思うんじゃないかな。合理的を求めれば、そっちのほうがいいよ。失恋も別れも言い争いもなく心穏やかに生活できるし、みんな同性だから気持ちもわかりやすい。記念日を異常に大切にする 女の子の誕生日を忘れて怒られることもない。
でも、進化の過程で男と女を一緒にするのを忘れてたおかげで、昔からたくさんの文学や音楽、映画など芸術が生まれてきたっていうのも「出来すぎじゃねぇか」と。
「自宅にて」

今回引用した文章と関係しているかどうかわからないけど、今日、こんな話を見つけた。できすぎた話。
クマバチは飛べないはず、というもの。

大型の体とそれに見合わない小さな翅から、かつてはマルハナバチとともに「航空力学的に、飛べるはずのない形なのに飛べている」とされ、長年その飛行方法は大きな謎であった。「彼らは、飛べると信じているから飛べるのだ」という説が大真面目に論じられていたほどである。
ウィキペディアより

この話は有名なんでしょうか? 俺は初めて聞いたけど。
出来すぎた逸話だ。俺が好きなタイプの。
現在では解明されているらしいが、この話にとっては蛇足。韓国の恋愛ドラマにうっとりしている人の耳元で、「今、愛を必死に叫んでいる俳優さんたちもカットがかかると、『はい、お疲れ様でした』ってアルフォートとかつまみ出すんだよ」って言ってるみたいなもの。
クマハチの話はこのまま歌詞にしたいくらい。
俺はこの手の話が好きだし、自分でも妄想することがある。
「ギフト」でも書いた。
何事にも最初に挑戦したヤツがいるはずで、鳥だって最初に飛んだヤツがいるだろうと。ここでももちろん科学的根拠などは度外視している。
高い木の上から飛び降りても良かったんだけど「空を飛ぶ」という能力を獲得するために、地べたを走るという光景が涙ぐましくていいなと思った。
そう思うと、人間はなんで空を飛ぼうとしなかったんだろう、と妄想は(荒唐無稽だとは知りながらも)発展していく。
手が羽だと君と手を繋げない、とか、罪深い僕らは星空から一番遠い地面の上で抱き合うことを選んだ、とか。

また、なんで鯨は海にいるのに哺乳類なんだろう?と思って「鯨」という歌詞を書いたこともある。陸に絶望して鯨は海に入って行ったみたいな。

これまでもそうだし、これからも科学はいろいろなことを解明して、謎を白日のもとに晒したりするんだろうけど、こうだったら面白い、みたいな余白を楽しんでもいいのでは。

おまけ

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509字
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