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そういや昔「インドへの道」という期待とは違った映画があったなぁとふと思い出した

「インドへ行きたい」と言うとほとんどの人は
ヴァナラシー(ベナレス)のガンジス川や
喧噪に満ち満ちたオールドデリーの風景を思い浮かべられるのではないかと思ってる。
間を置かず「ほら、タージマハールみたいなキラキラした」との補足が必須。
宮殿のような装飾的な建築がお目当てなのだけど
更に好きなのは昔の建物を利用したホテル。
お城やマハラジャの宮殿、貴族や富豪の邸宅(ハーヴェリー)が大好物💖
混沌としたカオスなインドは御免被りたいのだけれど、
観光しなくても囲まれた楽園への滞在だけを目的にジワジワと行きたくなってくる。
極東の平たい顔族がそんなところに立っても似合わないどころか
貧相に見えるのだろうなーとは思うものの、惹かれる。
宝石や色ガラス、鏡、彫刻、ペイントで飾られ尽くされた盛り盛りの歴史的建造物、ハーヴェリーやフォート、パレスに泊まれるなんてもう…!


そんなわたくしがインド好き派の中では超マイノリティーなことは百も承知なので、接点はあるのか?と期待と諦め半々ながら、
珍しくインドをテーマにした美術展に行ってまいりました。
民博特別展「交感する神と人」
広汎なイメージでのインドにはそれほど興味もないのだけれど、なんかポスターがかわいかったしw
(トップ画像右
 展覧会のポスターって全体をイメージしてるんじゃなくって、
 異質ながらインパクトのある展示品が採用されていることがままある
 というのがわたくしの定説なんだけど)
かつて幼稚園児の会話をきいていて、
自分の知ってる事柄を繋げて一生懸命話題に関わろうとしている姿勢を感じたことがありますが、
(一方高齢者は話題の流れを自分の知っている事柄に持って行って会話に加わろうとする傾向があるとか)
まるでそんな感じで自分の知ってる微細な事柄との接点を脳みそから絞り出すように引き出しながらざっくり周回。
全体の印象としては楽しかったかな~。
当日はとっても暑くて駅からも遠くしんどかった記憶ばかりが強いのですが
撮っていた写真を記憶をたどるよすがとして、
忘れてしまうのはちともったいないので備忘録的にメモメモ。
自分の経験や見聞に寄せてというか関連付けてつらつらとりとめなく。

多分にバリに浸った視線での鑑賞となってしまったのは、
一週間前に30年ぶり3度目のバリ旅行から帰ってきたばかりのせいかと思われますw

   ⚘     ⚘     ⚘     ⚘     ⚘     ⚘

タイル。
これはウダイプールのシティパレスで類するものを拝見。
こんなところにも日本のタイルが!最西端の輸出先かとちょっと感動。

ウダイプール、シティパレス、ガネーシャーチョウクとよばれる場所にて
 

ギュスターブ・モローの作風を連想した絵画。
人の背後から発せられる光背のような放射状の光がまず印象的で「あ、モロー!」なのだけど、
西洋の神様を描いているのに東洋感がどっぷり漂う晩年の作をあれこれ思い浮かべると
構図や装飾的な表現、象等インド的モチーフの出現等々に他のヒンズーの神様の肖像等インド絵画からの影響を感じずにはいられなかったような。


大好きミラーワーク。インドの手仕事はホントに凄い。壁に細かな鏡がはめ込まれた建物なんかもお好きだ~。


なんかラファエル前派を思い出した色調の絵。左端の神様の手には矢。
バリ舞踊ラーマーヤナでは弓を持ったラーマ神が主人公。
注目して会場内を探してみると弓を持った神様の絵があ、ここにもという感じ。

バリのホテルにて


芸術・学問の女神サラスヴァティー。
バリのウブドの中心部にはサラスワティー寺院(ウオーター・パレス)というのがあって、
こちらの女神さまがお祀りされているとのこと。
隣接しているのがバリ芸術の伝統保護を目的として創られたプリ・ルキサン(芸術の宮殿)美術館。
バリには今でもいくつか王家が存在していて副業的にホテル経営をされていることもあるとかで、
豪華ホテルロイヤル・ピタマハで有名なウブド王族に続くピタマハグループの系列施設。


化身・カーリーの名の方が馴染みのある女神パールヴァティー。

踊り子さんに変身

先日の旅行の際バリ伝統衣装に変身。なんか被り物が似てる?w
ミツバチを表現したオレッグダンスの冠なのですが、目元と額のメイクがおんなじ?!


ということで、バリ繋がりが多い感想となってしまいました。
ヒンズーの文化に具体的に触れたのが初めてのバリ旅行でした。
イスラム圏のインドネシアの中でこの島だけが国教的にどっぷりヒンズー。
聖獣と魔女の終わりのない戦いがテーマのバロンダンスやラーマーヤナのケチャックダンスが今や観光の目玉として有名。
世界史で丸暗記した言葉の世界に実際触れることがあるなんて昭和の中学生の頃は思いもせず…
アンコールワットなんかも将来訪れることがあるとはその時はね~。
(シャクンタラーだけはまだ接点がない)
カンボジア、ラオス、タイにもヒンズー関連の遺蹟が多いことが意外だったのですが
考えてみれば日本の仏教でも元を辿ればヒンズーに根源があったりも。

インドの神様の名前は触れる機会が多いわりには覚えられないのが難点でしょうか。
ギリシア神話も同様ですが、なかなか内容が…どころか入ってこない~。

会場で流されている映像には懐かしのウダイプールのお祭りの様子もありました。
そういえばルアンパバーン(ラオス)で宿泊したスリーナガスホテルの名前は3体のナーガの意だったとか
初インドのドライバーさんはヴィシュヌさんだったなぁと思い出したり。
4年近くのコロナ禁欲解禁での海外旅行を終えてすぐの鑑賞だったため
ヌオォ…またインド行きたい!(メラメラ🔥)となった美術展でした。


この日のランチは期せずしてこれw(江坂なのだけどたまたま立地で選んだ)