49.人は理解し合えると思いますか?

『理解し合う』ってなんぞやってところから始める必要がありますよね。


自分のイメージは

【お互いがどんな人間か分かっている】

何が好きで

何が嫌いで

どういう価値観を持っていて

何を大切にしているのか。

それが分かっているから

言葉を尽くさなくても相手が何を考えているか分かる。

以心伝心ってやつですね。

これが実際可能なのかって話。


相手がどんな人間なのか判断する材料は

1つは目で見える情報。

雰囲気やら人当たりやら表情やら

どんな場面でどんなこと行動をとるだとか。


もう1つは耳で得る情報。

人の価値観や大切にしていることを形成されていくのは過去だから

要は過去にこんなことがあっただとか

こんな人と友達だとか。


前者は一緒にいる時間が多いほど増えていくし

後者は本人に話してもらって初めて増える。


問題はこの情報が不確かだということ。


前者から見ていくと

その人の行動って

例えば家族の前と友達の前では全然違うし

その場所によっても変わってくる。

自分の前の相手はあくまで自分の前の相手でしかない。
家族しかいない環境での行動を見ることは難しい。

24時間365日一緒にいるわけじゃないんだからそもそも得られる情報量にも限界がありますよね。


後者に話を移します。

過去のことなんて大抵不確か。

主観的にしか捉えられてないし

知らないうちに美化されてるかもしれないし

そもそも忘れてしまっている話もたくさんあるでしょう。

関係性によっては話してもらえないことだってもちろんある。

そもそも自分のことを100%相手に伝えることが出来るとすれば自己分析なんぞで手こずることもないわけで。

本人が100%知り得ないことを言葉のフィルターを通して届くのだから

最終的に知り得るのは何%なんだって話。


これだけ不確かな情報を組み合わせて

相手を理解しろって言われたってそりゃあ無理な話ですよ。

理解し合えることは決してないのだろうけど

だからこそ

理解しようとすることほど面白いことは無いと思うんです。

相手は自分にない経験、自分にない価値観、自分にない世界観をたくさん持っていて

本なら最後のページまで読み終えたら

はい終わりですけど

人は常に更新されていく。過去も20年生きてたら20年分の積み重ねがある。

理解しようとさえしていれば一生楽しめます。


人は一個の宇宙だなんて誰かが言っていたけど

宇宙に神秘やロマンがあるのは分からないことだらけだからで

人も同じく

分からないから

理解し合えないからこそ

そこに面白みがあるのだと思ってます。







この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?