これまで と これから
こんにちは。古屋遙こと惑星ハルボリズムです。久しぶりに近況報告を書きたいと思い、ずっと始めたいと思っていたnoteをはじめてみることにしました!
2年前に娘が産まれ、育児と仕事の両立にも慣れ、怒涛の日々でいろいろな事が流れていくのがもったいないので、ここを精神と時の間にしようと思います。30代って今まで通ってきた道を振り返って、ここから先どうするかを具体的に考えられる面白い年代かもしれないなと思い、そんな山の中腹(まだ極めて麓に近いですが…)から言葉を綴っていこうかと思います。
最近とにかく発信をできていなかったので...今日はシンプルに「近況報告」ないしは「生存報告」を。今、何をしているのか?を書こうと思います。
・改めて自己紹介…
・これまで…
・クリエイティブコンプレックス「stu」への参画
・これから...
改めて、自己紹介…
古屋遙:英国ブリストル大学演劇学科卒業。ドイツ、イギリスで演劇の総合演出を経て、広告業界へ。 空間・映像・テクノロジーを組み合わせた企画演出を行い、新しい公共空間のあり方や店頭 ディスプレイ演出など、「体験」や「文化創造」に重きを置いた仕掛け・仕組みを作る。2014年 7月に独立、フリーランスの演出家としてさまざまな企業のビジュアルコミュニケーション・体験設計に関わる。2019年4月に、主にエンタメ領域におけるテクノロジー実装を得意とする クリエイティブコンプレックス「stu」に参画。リアルとバーチャル、デジタルとアナログを統合した 体験設計、演出を手がける。
これまで…
色々な「体験設計」をしてきました。
展示として...、商業施設のプロモーションとして...、公共空間への問いとして...など目的はさまざまですが、そこには必ず「人が干渉して何らかの価値を持って帰る」という「体験」が軸にあります。
例えば、科学の仕組みを体験できる椅子を並べたミュージアムパークを作ったり、架空の街に入って遊べる巨大なスノードームを作ったり、路面店の窓を通行人が触って遊べるウィンドウディスプレイにしたり、VIP向けのイベントでホログラフィックディスプレイによる裸眼立体擬似ライブを行ったり...。
▲東京ミッドタウンデザインタッチ「スワリの森」
▲ルミネ Light Me Christmas クリスマスプロモーション
▲シュウウエムラ30周年企画@表参道ヒルズ1号店
▲ルイヴィトン Timeless Muses展 Holographic Live
「映像ディレクター」として映像を作ったり…
▲PARCO SWIM DRESS with 佐野ひなこ
▲COACH brand movie with FEMM (released on VOGUE website)
▲samantha thavasa TVCM with Miranda kar
▲Eテレテクネ映像の教室 8Kテクネ「The Window」
企業やブランドの課題に応じて「何をやるか」「何故やるか」という概念設計から考え、数年かけて実現していくような「クリエイティブパートナーシップ」といったお仕事も多く担当していました。
ここにはあまり載せられないのですが、長期的な視野で商業施設や公共空間におけるコンテンツ設計・体験設計のコンサルとして5年〜10年後の事を企業のパートナーとして共に考えていく仕事も増えてきました。
そういった空間、映像、言葉などをすべて「体験」として捉えていて
自分の仕事を説明するときに、「体験デザインを通して、関わった人が、新しい価値を発見できる仕組みや仕掛けづくり」をする仕事、と説明しています。
元々は割と「作家的」な振る舞いで、実験的かつ一時的な「場や体験のプロトタイプ」を作り出していく仕事が多かったのですが、5年ほど前から「未来に残すには?」という、より建築的なマインドにシフトしていて、
・デザインを社会構築の中にどう活かすか?
・テクノロジーでどう次の「当たり前」を作っていくか?
・コンテンツではなく人が参加して成長していくコンテクストをどう作るか?
そんな事を長期的な視野で企業や団体と議論し、社会実装を目指していくプロジェクトが増えてきました。目に見える形に残る仕事と、目に見えないけど未来に残る仕事。そんなプロジェクトが常に同時で動いています。
クリエイティブコンプレックス「stu」への参画
「作家」として、「ビジネスパーソン」として自分は今後何を成果物として仕事をしていくのが、真の幸せなのだろうという事をよく考えていました。
フリーランスになり、映像作家やCD/ADとしていくつか企業様やマネジメントにお誘いいただく本当にありがたいお話もいくつか進んでいた中で、子供がうまれ、より「未来」を考える事が生活の一部となり、社会や文化にもっと多大な影響を与える「仕組み」の方を作りたいという気持ちが強くなりました。
「10年・20年後の「当たり前」を作りたい」と願った時に、私にとってそれは「作品」という手段だけでは叶えられないものだと気づいたのです。
(もちろん、仕組み作りの過程で生まれるものは作品として発表されていくものも多いと思うし、作品作りもどんどんしていきたいので、その線引き自体あまり意味はないと思ってます!)
そこでご縁があり、ちょうどユニークなメンバーが集まって立ち上げを参画していた「stu」というチームにお誘いいただきました。
その時聞いていたのは、stuという名前は、VとRの間にあるアルファベットを並べたもので、つまりリアルとバーチャルの間に位置するスタジオであると。リアルとバーチャルを統合することに長けたメンバーが集まっていて、思考実験と技術実装を繰り返しながら、社会に「New Normal」を実装していく会社だということでした。
お誘いしてくださった方が「古屋さんは作品作りもいいけど、もっと未来に残すことに対して貪欲でしょう?」みたいな事を言ってくれて、「ばれた」って思ったのが参画した理由です。
音楽、映像、プログラミング、空間、料理、デザイン、アート ...
エンターテイメントを構築する要素はかつてないほどあらゆる領域が融和し
2020年以降、世界は新しい価値観の伴う時代へ突入しています。ジャンルや国境を超え、常識や分断のないstuのチームデザイン「クリエイティブコンプレックス」が目指すものは多様な才能が混ざり合い
未踏の領域を開拓することで新時代を踏破する異次元のアイデアを生み出すことです。(stuのコーポレートメッセージ)
▲「stu」って何?はこれがとってもわかりやすい!左ききのエレンに「stu」が登場しています。紅白の舞台システムや、配信とリアル空間を統合したARライブシステム開発など、様々な「あったらいいな」をテクノロジーとデザインの力で社会実装していくチーム。
最近は数億、十ヶ年規模のプロジェクトに携わらせていただいて、経営的視野で、出来上がった仕組みをいかに「残していくか」という部分で、たくさんの事を学びながら仕事をしています。
「作品として形に残る仕事」と 「目に見えないけど未来に残る仕事」そのどちらもが、並行して動いている感じです。
(余談ですが..かっぴーさんが描いてくださった私です..笑)
ここ1年、stuとしてやらせていただいたお仕事の一部です。
▲アニメ「イエスタデイをうたって」宣伝クリエイティブ全般/エンディング映像制作
▲Eテレみらいのひみつきち「ちょこっとタイムトラベラー」@二子玉川ライズ 企画・CD・ストーリー設計・空間ディレクション
▲avex Aoyama Christmas Circus 「サンタがあなたのためにツリーを点灯させてくれるイルミネーション」企画・AD・ストーリー設計・映像演出
▲ TWICE Dreamday TOUR LIVE オープニング演出/バーチャルセットがダンスに合わせて崩壊していくトランジション演出
▲AKS 48Group ASIA FESTIVAL 概念設計、ストーリー設計、総合演出
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これから…
そんなこんなで子供が生まれてからも、やっていることはほとんど変わりません。
家族や会社のみなさん、お仕事をご一緒してくださるみなさん…たくさんの方々が支えてくださっているおかげで、仕事的な「変わらぬ今」があって、1人で生きていけないところも相変わらずです!
今まで24時間全て仕事に使えたものを、保育園のお迎え17時までの間にギュギュっと凝縮し、仕事の仕方は前よりむしろ上手くなったかもしれません。(笑)
これから、フリーランスとして、そしてstuのチームとして、作家として、母として
今まで以上に貪欲に「想像を形にする試み」を様々なスケールで行っていきたいと思っています。
やりたいことは「想像を社会に実装すること」。誰かをハッピーにする「What If?(もしも)」を一つでも多く形にすること。
これはもう、ずっと変わっていません。
(What If?という大切な言葉については、また後ほど書こうと思います!)
今まで、そしてこれから、お世話になるたくさんの方々と
会いたくて話したくて一緒に作りたくてたまりません。
また色々と報告していこうと思います。
取り急ぎの近況報告でした。
古屋遙・惑星ハルボリズム・うたの母
▼うたコレクション(生後1年未満の頃)