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#いちご農園とスマート農業


今日は「鈴木いちご農園」さんで、イチゴの収穫作業を体験させていただきました!

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鈴木いちご農園さんは、宇都宮市内で経営されているイチゴ農園で、農園主の鈴木さん親子2代と1日あたり5~6人の従業員さんで運営しています。
この農園では現在、
・とちおとめ
・スカイベリー
・ミルキーベリー

の三品種を栽培しています。

とちおとめは、栃木県の農業試験場で開発された、言わずと知れた栃木県を代表するブランドいちごです。
甘みと酸味のバランスが絶妙で、これぞ王道のイチゴ!って感じです
実もしっかりしていて、食べ応えもあります。

スカイベリーは、真っ赤な実が特徴で、とちおとめよりも果実が大きく、甘みが強いです。
食べた感じも、よりジューシーな味わいがします。

ミルキーベリーは、栃木県が近年開発した、最も新しい品種の1つです。
その特徴はなんといっても、真っ白な見た目にあります。
また、食感がライチやキウイのような食べ応えで、今までのイチゴとは全く違う、新しいフルーツのような品種です!

1.収穫作業体験

今日はスカイベリーととちおとめの収穫作業を体験させていただきました。
それぞれの品種で収穫時のポイントは違っていて、

スカイベリーは、
・実が大きく、やわらかい
・葉本までしっかり赤いもの

を収穫します。
比較的柔らかく、傷のつきやすい品種であるため、果実同士があまり接触することのないよう、丁寧に並べていきます。

とちおとめは、
・スカイベリーよりも少し実が小さく、締まっている
・熟すまでの時間が早いため、3分の2くらい赤くなっているもの

から収穫します。

おなじイチゴでも、品種によって全然収穫の基準が違うことにびっくりしました!

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2.選別作業体験

収穫されたイチゴは、次に屋内での選別作業に入ります。

今日収穫したとちおとめとスカイベリーは、すぐに人の手で選別、スカイベリーは梱包まで行い、そのまま市場に出荷されます。

自分は、とちおとめの選別作業を手伝わせていただきました。
ここでは、収穫したとちおとめを、

・梱包用 ・加工用 ・直売所用

に選別します。

ひとつひとつ傷がつかないように、コンテナに隙間なく入れていきます。
移動中にイチゴが動いてしまうと、きずの原因になるので丁寧に並べていきます。けっこう大変でした💧

また、となりでは従業員さんたちがスカイベリーの箱詰めを行っていました。
箱詰めされ、商品となったスカイベリーを見たときに、心の底からきれいだと感じました。
農園の方一人一人の思いが詰まっているのを直で感じ、とても感動しました。

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3.いちご農園のスマート農業化

今回、私がこの農園を訪ねた目的は、「スマート農業」化について、農家さんに直接お話を聞くことでした。
タイトルをみて、気になった方もおられるのではないでしょうか?
現在私たちは、スマート農業の可能性に魅せられ、ひっそりと調査を行っています。

皆さんスマート農業とはなにか知っていますか?

簡単に説明すると、ICTや自動運転、ドローンなどの最新テクノロジーを用いて農業の省力化や品質の向上を目指す農業です。
これからの農業の新しい形として、いま注目の技術とされています。

この鈴木いちご農園では、4年前から「アグリネット」という栽培環境管理システムで、ハウス環境の「見える化」に取り組んでいます。

このアグリネットをつかって、ハウス内の
・温度 
・日照 
・土壌水分 
・CO2濃度

などをデータ化し、栽培管理に生かしてしています。
アグリネットを導入したことで、実際の経営状況の改善にも結び付いたそうです。

また、データの見える化が進むことで、まったく知識のない新規農家さんでもすぐにイチゴの栽培ができるようになったという事例もあったようで、データ化することの想像以上の効果を感じました。

4.機械化の実際

ただ、実際に作業をしてみてわかったのはむしろ、機械化することの大変さです。

農園の代表である鈴木啓介さんに、スマート農業化についてお話を伺ったところ、
「どんどん導入するべきだと思う。農業としての省力化にもつながるし、商品の品質もあがる。
ただ、収穫や箱詰めのところは、加工用のイチゴでは導入できるとは思うが、うちのような商品の1つ1つの価値が大切になる農家ではまだ難しいと思う。」
とおっしゃられていました。

確かに、今回体験した収穫と箱詰めは、どちらも商品となるイチゴをまず目で見極め、その後傷がつかないように丁寧に収穫する、とても繊細な作業です。
私も実際に体験することで、この工程の繊細さと難しさを身をもって体感しました。

しかし、手作業での収穫が体力的にしんどいのも事実です。
午前中の作業だけでも、腰が痛くてめっちゃ大変でした笑
実際の仕事は人の手による繊細な作業でも、農家の方をサポートし、負担を軽減することのできる技術が求められていると思います。

そのほかに、「機械化することで、仕事が減るのではないかという農家の恐怖心」という点もお話しされており、とても考えさせられました。
単に「自動化する」というだけでなく、人とテクノロジーが共存した新しい農業のやり方を考えることが、本当にスマート農業化するということなのだと感じました。

5.鈴木いちご農園のイチゴの魅力

鈴木いちご農園のイチゴは、スマート農業を用いたハウス管理だけでなく、有機肥料にもこだわり、味を大切にして栽培されています。
農園の代表の鈴木啓介さんをはじめ、明るく温かい従業員の方々がひとつひとつ手作業で収穫したイチゴは、とにかくおいしいです!
実際に農家さんの現場を見ることで、スマート農業の必要性や、また逆に人の手だからこそ生み出せる商品の価値を学ぶことができました。
HPもやっているので、ぜひのぞいてみてください!
本日は本当にありがとうございました!

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おまけ

そもそもこの記事を書くキッカケとなった活動を、自分たちの興味の枠から一歩踏み出して、外に向けてしっかりやってみることにしました。

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