パンクラス NEO BLOOD! 5大会前レビュー

週末はいよいよパンクラス NEO BLOOD! 5
フェザー級、フライ級、ストロー級のNBT決勝を含める全17試合の大ボリューム

未来のスター候補の激戦に期待しつつ個人的見所を紹介


第1試合 田代悠生vs柴山鷹成

田代は21年同級NBT準優勝、約1年半振りの復帰戦。ファイターとしてのタイプはスタンド&レスリング、個人的にミドルが冴える印象がある。

対する柴山はデビュー戦、軽くググるとレスリングキャリアが豊富。九州でパンクラス参戦の多いG-face所属なこともあり個人的に楽しみな選手。

アマでの試合を見てないので柴山は未知数だが、個人的にはキャリア10戦を超える田代に気を吐いてほしい。あとはMMAのミドル大好き人間としては田代にバンバン蹴ってほしい気持ちがある。

第2試合 苫侑我vs小山敬司

苫は空手ベースの選手、空手では入賞経験等があるらしく強豪とのことだったが、デビュー戦では相手のTDからコントロールされ判定負け。見せ場すら作れない悔しいデビュー戦に思えた。

小山は最近プロデビューが続くパラエストラ八王子所属。こちらも試合は見てないのでタイプは不明だが、パレ八ということで卒なく戦えるのではと期待。

個人的には苫に悔しいデビュー戦の思いを晴らしてほしいと思うが、小山のセコンドには智将GOZOが恐らく付くだろうしTDから組み立てるのは必須であろう。苦しい戦いが予想されるが、まずは苫には悔いなく得意の打撃で攻める所が見たい。

第3試合 孫悟空DATEvs織部修也

孫悟空DATEはパンクラス2戦2敗。今年のNBTでは序盤は打撃やスクランブルで優勢も飛ばしすぎたか2R中盤から相手のTDに苦しみ逆転負け。DATEのキャラ的に色物に見えるが変則的な打撃は強く寝技の対応もできる印象。ただボトムから付き合いすぎることが弱点にも思える。(これはDATE共有の弱点)

織部はプロデビュー戦。空手出身であり、格闘代理戦争でチーム魔裟斗に入っていたらしく打撃は本物と思われる。

マハーラージャ カルーリカvs空手の打撃勝負となるか、それともMMAを見せるのか。密かに楽しみな一戦!

第4試合 山崎蒼空vs伊藤勇輝

共にデビュー戦の両者。正直なところ試合は見ていないので単純にどんな選手か楽しみとフラットで観る試合。特に山崎はググると同姓同名のアイドルの方が出てくるので全くわからなかった(笑)

あとはマッハ道場vsグランドスラムということで両者とも大枠としては木口道場系対決ですね。

第5試合 鬼神光司vs宮島夢都希

鬼神は組主体のスタイル。しつこいまでにケージ際に押し込みタフファイトに持ち込むグラップラーだが割り切って打撃で攻める場面も見せる。

宮島は空手のような間合いからパンチと蹴りを混ぜるストライカー。デビュー時はサークリングからのアウトボクシングの印象が強かったが、サイバー戦では自分の間合いを崩さず蹴りから削り強烈な打撃でKOするなど決定力も見せる。前戦までDEEPに参戦したが今大会でパンクラスに復帰。

透暉鷹の転向などで騒がしくなってきたパンクラスバンタム級、この試合は本戦をかけたサバイバルマッチの予感。今大会ワンマッチの中でも最注目の試合の一つだろう。

第6試合 水永将太vs谷内晴柾

水永は21年全日本アマパンを安定感ある試合で制するもプロでは未勝利。現ランカー高城にスプリット、元暫定王者田嶋にはパンチで効かせるなど実力は見せていたが本年NBTでは漆間のケージレスリングにコントロールされ弱点を見せてしまった。
正直、水永がプロでこんなにも苦戦するとは思わなかったと思わされる選手。

谷内は6月のパンクラスでデビュー戦をベテラン板谷に勝利したストライカー。ガッシリとしたフレームから強烈なカーフを繰り出し優勢に進めるがデビュー戦だからか後半にガス欠に見える姿を見せてしまった。ただデビュー戦でベテランに競り勝つなど非常に期待株。所属のBlue dog gymは勢いのある若手を輩出している印象があるので、3ヶ月の成長に期待。

停滞する注目株水永vs新鋭谷内、個人的には水永のポテンシャルに期待したいが谷内が現実を突きつけるのか!!

第7試合 木本海人vs嶺大基

木本は光る打撃を持つストライカー、一方で持田戦や2R移行の上野戦など相手の粘りの組に手を焼き苦戦する場面も見せる。

嶺は小柄な体格のストライカー。全日本アマパンも見たが打撃は良いところはあるもののデビュー戦では体格に勝る相手にトップコントロールされ判定負け。

木本は前戦でストライカー相手に撃ち負け壮絶なKO負けを喰らったこともあり、前戦の嶺の試合を考えるとTDから攻めるのか? これまでの試合からすると木本有利には思えるが果たして。

第8試合 加藤泰貴vs工藤修久

加藤は51歳、工藤は48歳と両者合わせて99歳のベテラン対決!

加藤はリズム良く打撃を繰り出す印象。対する工藤は寝技が武器であり一時は若手の壁となり三連勝を飾った時もあった。

両者共にコンスタントに試合をしている(パンクラスのデータベースでは抜けているが工藤は2022.4にもパンクラスで試合をしている)が今年はこれが共に初戦。若手大会の中で行われる五十路対決、若手に負けないカッコいい姿を魅せてほしい!!

第9試合 高木徳三vs増田怜央

高木はパンクラス1勝1敗、組で展開する試合を見せているが、前戦ではバックを取るも師匠の美木航の眼の前でサクラバで一本を取られる屈辱の敗戦。

対する増田はデビュー戦。個人的にJ太郎が所属してるのでKING CRAFTの印象が良いのと、同大会のコーメインに出場する眞藤がMMAを積んでる印象があるので同門若手の増田に期待する気持ちが大きい。

デビュー戦と1勝1敗のマッチが第9試合に組まれると期待が見える順番なのでマッチメイカーの期待に応える熱戦になってほしい!

第10試合 望月貴史vs岡田拓真

望月は前戦で初勝利を飾ったBRAVEのグラップラー。デビュー戦では現ランカーの余にTDを防がれ際で負けた展開だったが、前戦は石田のボトムからの攻めを対処しRNCで逆転一本。とはいえ石田はスクランブル出場かつ本来はフェザー級であり今試合が正念場か。

対する岡田もグランドスラムに所属するグラップラー。思わぬトラブルによりデビュー戦が中止となる不運もあったが、無事にプロデビューに漕ぎ着けデビュー戦ではRNCで快勝!自分のことのように喜ぶ伊藤誠一郎の姿も印象的だった。

BRAVEvsグランドスラムと共にZSTを感じさせる両者の系譜、ZSTを思わせるバチバチの組の展開となるか!

第11試合 重田ホノカvsソン・ヘユン

パンクラス初登場は今年3月、東京ケージファイトで最近話題となった天野に快勝!そしてプロデビューは4月、アマチュアエリート高本に対して打撃に組みに圧倒するなど突如としてパンクラス女子ストロー級に現れたシンデレラガール重田ホノカ

プロ2戦目は早くも国際戦、コリアンファイターのソン・ヘユン!

ヘユンは藤野と対戦が決定するも怪我で中止(その時の代役が現修斗王者渡辺 彩華)しかし元王者藤野と組まれるだけありかなりの期待株と思われる。

日韓新星対決、混迷のストロー級に割って入るのはどちらだ!!

第12試合 吉村天弥vs木村裕斗

吉村はスケールの大きさを感じるストライカー。デビュー戦では本命と思われたビラルをKOしNBT優勝。2戦目は神谷のTDに苦しむも3Rガス欠の神谷を打撃で追い込みKO目前も神谷が掌をマットにつける好判断で反則の膝を顔面に撃ち込んでしまい反則負け。荒削りではあるがストライキングは恐ろしいものがありライト級期待の新星。

木村は公式の紹介と過去の観戦ツイートから組の選手と思われる。

パンクラス公式の見所紹介の通りだが吉村の打撃vs木村の組の構図と思われる。個人的にはビラルを削った吉村の際の打撃に注目したい。

第13試合 NBTバンタム級準決勝  小原とうやvs菅歩夢

小原は若干18歳、デビュー戦の1回戦では1Rこそ相手のペースも2RからTDで巻き返し判定勝利。2回戦はローをリードに組み立て蹴り足を捕まれバックを取られるもサクラバで一本!まさに伸び盛りのパラエストラ柏の若手。

対する菅は1回戦は高杉のしつこい組からのスクランブルによるタフファイトを制し2回戦は寺本を脚をカーフ一閃で破壊しパウンドアウトで劇勝!こちらも勢いに乗る21歳。

これまでの試合から打撃では菅、組では小原が若干優勢か?しかし伸び盛りの両者だけに新たな一面が見えるかも知れない。予想を覆す両者の成長を期待したい!!

第14試合 NBTバンタム級 準決勝   漆間將生vs坂本瑞氣

漆間は格闘DREAMERS出身、1回戦は水永に対してケージレスリングでコントロールし判定勝利。2回戦は上野に対してケージ際に追い詰めパンチラッシュで快勝!個人的に本年NBTで一番伸びたと思っている選手。過去に高木、矢澤に強烈なKO負けを喫したこともあり、水永戦ではパンチが効いたので組で攻めたとプランを変更するなど冷静さも持ち合わせる。また山本アーセンのトレーニングパートナーでもあり復活したアーセンの為にもトーナメント優勝にかける思いは強いだろう。

対する坂本は1回戦でブカリエブとのスクランブル勝負からのタフファイトを制し決勝進出。

坂本は1回戦をみるもTDからのタフファイトを狙うと思われる。漆間はTDを切り打撃を当てたい試合となるか。

第15試合 NBTストロー級 決勝 寺岡拓永vs増田大河

寺岡は1回戦の孫悟空DATE戦、2回戦の米山戦ともに1Rを取られるも、2Rからは豊富なスタミナからTDで相手を削るタフファイトで競り勝つ粘り強さが持ち味。

対する増田はストロー級シード枠、強烈な打撃と勝負所を見誤らない冷静な試合運びが持ち味。1回戦では強烈なカーフで攻め、大和田の蹴りをキャッチからパンチでダウンを奪うと大和田のTDも防ぎケージ際で膝から崩しパウンドアウトと圧倒した!

打撃の爆発力は増田が上だろうが、寺岡のような組によるタフファイトのファイターと対戦した時にどうなるか。寺岡は持ち味のスタミナを活かし競り勝てるか、増田は圧倒的なストライキングでKOできるか!!

コーメイン NBTフライ級 決勝 山崎聖哉vs眞藤源太

山崎は1回戦の新地戦は相手のラッシュをTDで返しパウンドアウト!2回戦は梅原に対して強烈なパンチとスラムで責め立て判定勝利。BRAVEらしいボクシング&レスリングにフィジカルの強さを活かし圧力から相手を潰していく印象がある。

眞藤は1回戦名久井をキレ味鋭いジャブで削り最後はゲージ際に詰めパンチから膝でKO!2回戦は大野の三角を冷静に対処し、相手のTDに合わせてネルソン→三角と展開し三角十字で一本勝利!打撃、寝技ともに爆発力とフィニッシュ力を持ち合わせている。

両者ともにここまで圧倒的な実力差で勝ち上がっているが、ポイントとしては山崎の圧力に対して眞藤が対応できるかと思える。ここまでの2戦で山崎程の圧力を持つ選手と眞藤は対戦していないのは事実。だが逆を言うと眞藤のリードジャブが通用するなら展開は圧倒的に眞藤有利になるだろう。

互いの未知数を暴き出し勝利を掴むのはどちらだ!
勝負論しかないNBTフライ級決勝戦!!

メインイベント NBTフェザー級決勝 栁川唯人vs髙田寛也

髙田は現役刑務官ファイター、1回戦は新関に対して変形マット・ヒューズポジションから1Rパウンドアウトで制圧!2回戦の前田戦では1Rは前田の粘りのスクランブルにスタミナをロスしかけるも2RにTDからRNCでまたも制圧!フィジカルを活かしたパワーグラップリングが特徴のグラップラー。

そして栁川唯人!本年NBT全階級含めた最注目株でありMVP候補。デビュー2戦目で"ローリングサンダー"島村裕に一本勝利のキャリアがあり本来はNBTに出るレベルでは無い実力。シード枠で出場した1回戦は森井がアームロックに捉えた所を持ち上げバスター一閃!!圧巻のKO勝利で実力を知らしめた!

大本命 栁川が実力を知らしめてランキングとMVPを掻っ攫うのか、それとも髙田が下馬評を覆し栄光を掴み取るのか!!






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