PANCRASE440 大会前レビュー

2023年最終戦にしてパンクラス30周年記念大会がいよいよ開幕! パンクラスらしさを感じるコアなカードの個人的な見所をレビューします!!


第1試合(プレリム)フライ級 眞藤源太vs梅原規祥

今年のNBTに出場した両者が火花を散らす第1試合

眞藤はKINGCRAFT所属の23歳。シャープな打撃とボトムからも仕掛けれる寝技を武器にMMA4連勝もNBT決勝で山崎に破れ準優勝。破れたもののパンチの上手さやカーフの威力、そして最後まで折れない気持ちで会場を湧かせる試合だった。

梅原は所プラス所属の25歳。師匠の所英男を感じさせる組の動きを魅せるもここまで1勝2敗。ここ2戦は相手に攻められ受ける形の試合に見えるのと、サクラバが得意技に見えるも多様により対処され打撃を受ける印象がある。個人的には打撃でも組でも自分から仕掛ける試合がみたい。

本大会、唯一のプレリムであり期待されてる両者。フレッシュな試合を期待したい!

第2試合 ウェルター級 川中孝浩vs佐藤生虎

メインカード第1試合はデビュー2連勝の佐藤に対して前GRAND 王者川中の試練のマッチメイク!

川中は前同級GRAND王者。個人的には打撃を武器の印象があったが押忍マン戦ではTDも見せた。敗れたもののフィニッシュまでは打撃で押忍マンに先手を取るなど他団体王者の実力を感じさせた。個人的には押忍マンは過小評価されてると思ってるので序盤ながら押忍マン劣勢と感じさせらた記憶がある。

佐藤はUNITED GYM期待の若手。師匠のK太郎と同じウェルター級であることもあり個人的にも注目してる選手。データを見ると169センチとウェルターにしては小柄だが、もっと大きい印象なので川中との身長差に注目したい。ここまでは打撃で圧勝ながら相手はともにデビュー戦と2戦目、層が薄いウェルター級とはいえ圧倒的なキャリア差がある組み合わせ。

佐藤が勢いそのまま物怖じなく得意の打撃を畳み込み飛躍するのか、それとも川中がキャリアと実力差を見せつけ一蹴するのか!!

第3試合 バンタム級 田嶋椋vs笹晋久

放浪の実力者 笹を前に元暫定バンタム級王者田嶋の真価を問われる第3試合!

田嶋は元暫定バンタム級王者。左のリードジャブと強烈な右を武器に2022年NBT優勝&MVP。そして元王者中島の負傷から急遽訪れたTSUNEとの暫定王座戦、序盤からダウンを奪われリードされるも3R後半から打撃で巻き返し逆転でのタイトル獲得など2022年はシンデレラボーイの活躍。しかし今年に行われた中島との統一タイトル戦では終止ポイントゲームを仕掛けるもポイントゲームすら中島に圧倒されベルトだけではなく評価を激減させる試合だった。暫定王座戦では不利の中での逆転やデビュー戦での15分間組で攻め続けるなど元々気迫を魅せる選手なので取り返す試合がみたい。

対する笹はこれまで修斗、DEEP を含め国内団体(と所属ジム)を渡り歩いた流浪のファイター。

パンクラスデビューでは田中路教の相手に抜擢、そして前戦では勢いに乗るストライカー矢澤と対戦。ほとんど試合を見てなかったので試合前に調べるとストライカーの印象だったが、実際の試合では矢澤の打撃を組で封じ込める粘りの試合を見せた。

ともに打撃も組みもできるタイプに見える両者。やはり個人的には田嶋に期待したいが、笹は簡単な相手ではないだろう。勝利を掴み来年のタイトルマッチに前進するのはどちらだ!

第4試合 71.5kg契約 近藤有己vs美木航

近藤vs美木、交わることのなかった両者のレジェンドマッチ!!

近藤は言わずとしれたパンクラスの象徴的な選手。100戦をゆうに超え毎年2試合をこなす姿は人間とは思えない所業。数年前は限界が見えていたがここ数戦は勝敗に関わらずコンディション自体は悪いとは見えず、人生とは戦いである(直球)そのものの生き方に感じる。

現在のスタイルはフットワークを使ったアウトボクシングの印象が強い。スタンス的に狭めのためTDに対する対応は正直良くないものの、鈴木戦ではスイープやスタンドに戻すなど際の動きはさすがのものがある。

美木については自分がほとんど触れてこなかった選手で桜庭の盟友ってことと弟子がパンクラスに出てることしか知らない。

個人的には近藤に花を持たせる打撃戦ではなく、美木にはきっちりとMMAで仕掛けてほしいし、その上で近藤に勝ってほしいと思う。

第5試合 フライ級 ムハンマド・サロハイディノフvs松井斗輝

タジキスタンvsパラエストラCNW
塔日プロスペクト対決!!

サロハイディノフは2023年IMMAF(アマチュアMMA世界大会)フライ級王者。プロデビュー戦にしてパンクラスデビュー戦は秋葉太樹に圧倒的なレスリング力からのパウンドアウトで圧勝デビュー。ランキングは5位となり2戦目にしてベルトを狙う立ち位置にいる。

松井はGRACHANでデビューし4連勝後にパンクラスデビュー。得意のパンチは切れ味鋭くカーフも破壊力抜群。パンクラスでは寝技の佐々木、レスリングの大塚と課題を与えるマッチメイクも見事に勝ち抜きランキング8位に。

IMMAF王者の肩書そのままの実力を見せ付けたサロハイディノフだが唯一の不安点は体格か。IMMAFは1週間ほどのトーナメントであることから出場選手は減量幅が少ない印象の選手が多い。元出場選手の前田や関原もプロ転向後は階級を落としているし、山口も相手との体格差が大きかった。krossoverで小崎と戦った相手も同様。プロに転向したとはいえまだ1年程であり、まだ発展途上であれば付け入る隙となるか。

世界を獲ったサロハイディノフの圧倒的なレスリングを松井はJMMAの梁山泊 パラエストラCNWで培われたMMAで対処し得意の打撃を撃ち込めるのか。

王者が出征中のフライ級、コーメインでの暫定王座戦に見せつけるであろう、事実上の次期挑戦者決定戦となるか!!

第6試合 フェザー級 Ryo vs 栁川唯人

執念で連敗脱出を果たしたRyoが圧倒的なインパクトで勝ち進む無敗の新鋭 栁川を迎え撃つ第6試合!

Ryoはアウトサイダーで活躍し2020年パンクラスデビュー。活躍のハイライトは何と言っても透暉鷹戦。残り0秒ブザービーターのような「必殺」のギロチンチョークで一本勝利!!そして次戦では計量失敗もキャッチウエイトで中田と対戦。自らの汚名を返上する気迫のファイトでベストバウト級の激戦も惜敗。しかしここから4連敗。特に田村戦では見せ場なく敗れた記憶がある。崖っぷちで迎えた名田戦、個人的にはかなり厳しい試合になるの思っていたものの、奮起したRyoが判定ながら勝利を掴み連敗脱出。名田が受けるタイプだったこともあるが、常に先手でケージ際から投げを狙うなど仕掛ける気持ちが結果に繋がったと思う。

栁川はNEXUSの川越大会でデビュー。デビュー戦で空回りか行き過ぎてポジションを取られる場面もあったが逆転勝利。2戦目は何と「ローリングサンダー」島村裕!ZSTでトップ戦線に出場していた相手に対し序盤は劣勢も巻き返し逆転勝利の大アップセットを果たす。
そし本年NBTでは初戦をアームロック返しのバスター一閃!衝撃のフィニッシュで突破すると決勝戦では2試合フィニッシュで勝ち上がった髙田を十字で一本勝利。MVPこそ3フィニッシュのバンタム級菅に譲るも残したインパクトは譲らないものがあった。

タイプとしてはバネのあるフィジカルをいかしたオールラウンダー、K-PLACE所属らしく打撃も寝技もしっかりと詰んでいる印象。例えが古いがリトルランデルマンといったところ(金髪単発なところも近い)

Ryoとしてはやはり得意の柔道スローから寝技の展開、そしてギロチンに持っていきたい。栁川は打撃からペースを作り削って削って最終的に良いポジションでコントロールからフィニッシュに持ち込みたいか。

個人的にはRyoがギロチンを仕掛けた際に栁川が砂辺バスターを放つかも気になる試合。

第7試合 フェザー級 高橋遼伍vsキム・サンウォン

折返しは修斗、ONEで活躍した高橋遼伍が電撃参戦!RtU帰りのキム・サンウォンと対戦する「世界標準」の第7試合!!

何と高橋遼伍がパンクラスに参戦!と言っても多少AMEBAでみたことがある程度の知識しかないんだが、代名詞と言えるカーフキックを会場で見れるのはそれだけで楽しみな選手。

サンウォンはRtUでSASUKEに勝利したキャリアのあるコリアンファイター。パンクラス初戦は名田と対戦、1Rは膝でダウンを奪い、2R以降はTDで優勢に進め判定勝利。しかし2R以降でいうと打撃では名田に押されるシーンもあり、手の届かない選手ではないような印象もあった。※とはいえ名田は誰と闘っても良い試合をするやりにくい選手ではある。

世界で闘った高橋と世界に挑戦したサンウォン、パンクラスを経由し再度世界に羽ばたくか。酒井体制が目指した「世界標準」の現在地、非常に楽しみなカード!!

第8試合 フェザー級 亀井晨佑vs平田直樹

パンクラスで1からキャリアを作った亀井の再起戦はDEEPでキャリアを積むも異例のプレリムからパンクラスデビューをした平田直樹。経路は違うが共にパンクラス叩き上げともいえるフェザー級サバイバルマッチ!

亀井は2018年NBT優勝。打撃を武器に内村とのベストバウト級の激戦を経て2020から学業のため2年休養。2021年に復帰すると2022年にフェザー級トーナメントに出場、初戦で中田と対戦し序盤に打撃を受けるも中盤以降にガードを高く的確にジャブで攻め逆転勝利と進化を見せる。次戦では透暉鷹とのタイトルマッチもグラウンドでコントロールされ敗北。再起戦では透暉鷹に競り負けたパンとの対戦を要望し競り勝つと、9月に新居との2度目のタイトルマッチに挑戦。2R打撃で優勢になり叩き込もうとした矢先にアームロックに捕まり、それを餌にセンタクバサミで惜敗。3度目のタイトルマッチに向けて今回は絶対に負けられない試合となる。

対する平田は平田樹の兄としての知名度が大きいものの本人もそれに劣らない実力者。DEEPでは現DEEP王者神田に敗北も元パンクラスランカーであり現パンクラス王者新居にも勝利した横山をKOで降すなど活躍。しかし元師匠と妹関連の関係からかジムを離脱、海外修行を経てパンクラスに参戦するもキャリアを考えると異例とも言えるプレリムに出場。現地で観戦していたが後ろの方がプレリムだったのでアマチュアと勘違いするという衝撃の記憶がある。平田直樹がアマチュアだったら日本人のUFCファイターもっと増えてるよ(笑)

2戦目には2022年NBT優勝の糸川を一蹴すると9月に遠藤と対戦。2Rまでは得意の組で優勢も粘った遠藤に3R反撃を許してしまった。

亀井は前戦の後にインタビューか何かで1Rの劣勢から焦りがあったと何かでみた記憶がある。以前の内村戦でも課題に上げていて中田戦ではクリアしていた内容ということもあり、平田に組まれて仮にラウンドを落としたあとに以下に冷静に立て直せるかがポイントになるか。

平田自身、前戦では3Rで動きが落ちたこともあり15分を以下に大切に使うかが鍵となると予想。
※これは平田が3Rに落ちたのは動きが止まらない遠藤だからこそのポイントもあると思ってるので。

個人的にですか、この試合は亀井選手全力応援です!!
※平田選手が嫌いとかでは全く無いです。

第9〜10試合 初代女子アトム級王者決定トーナメント ジェニー・ファン vs SARAMI、沙弥子vsV.V Mei

ぶっちゃけ女子格は詳しくないので書けることがあまりないです。

ジェニーはパンクラス初戦で沙弥子と対戦。真っすぐのワンツーを沙弥子に叩き込み最後はRNCでフィニッシュ。過去にはV.V Meiと2回対戦してそのうち一回は両国で対戦。なんですが、私両国では修斗vsパンクラスで放心シテイマシタ… 記憶に全く無いです、すみません。※この試合の後に休憩があり、ここで帰ったのでone両国はプレリムしかみてません

SARAMIは元修斗王者。RIZINで浅倉カンナと対戦。

沙弥子はREALやGRACHANでキャリアを積みパンクラスに参戦。柔道スローからの攻めと女子格定番の印象がある。投げが決まれば勝てる反面、打撃のディフェンスに課題が大きく、ジェニー戦ではそこが大きく出た印象。

V.V Meiは女子格レジェンド、V一時代に絶対女王と呼ばれた辻結花(ちなみに当時ライバルとされ秒殺女王と謳われたのが藤井惠)を降し名を挙げ、女王格が今よりずっと知名度が低い時代から活躍し続けたファイター。

個人的には基本的に知らないのでフラットに楽しめるカードですが、見所とかは他の詳しい方お願いします🙇

第11試合 ライト級王者挑戦者決定戦 粕谷優介vs雑賀 ヤン坊 達也

粕谷はUFCリリース後パンクラス参戦、当初はフェザー級も結果を残せずライト級に転向。後のウェルター級王者菊入を秒殺し、ソリホンとのライト級暫定王座戦に挑むも強烈な打撃で敗戦。さらに復帰戦で松岡に秒殺ワンパンKOで破れどん底に。しかし平戦では1Rこそ暴走ファイトに苦しむも2RにRNCで一本、続く岡野戦でもRNCで一本勝利し、落ちた岡野を自らの救命処置し緊急出場への感謝のマイク。そして前戦では岡野の後輩で本来対戦する相手だった葛西と対戦。組みも強い柔道ベースの葛西をTDで優勢に運び3R葛西の猛反撃も耐え抜き3連勝、タイトルマッチへ大手をかけた!

ヤン坊は驚異的な決定力を誇るパンチで連勝を重ね現ウェルター級王者林との暫定王座戦を迎えるとライト級屈指のストライカー対決をKOで降し暫定王座を獲得、そして名実ともにパンクラスライト級最強のストライカーの地位を得る。そして統一王者をかけて久米と対戦、1R強烈なパンチであと一歩まで追い込むも2Rに逆転負けでベルトを失う。さらにRIZINでは江藤のグラップリングに削られ完敗。パンクラスで再起し松岡、シュウジと2連続1R KOもRIZINで敗れてパンクラスで再起戦に挑む。

ポイントとしてはやはりヤン坊のテイクダウンディフェンスか。久米戦も江藤戦もTDからペースを掴まれ敗れた印象がある。粕谷としては間違いなくついてくるポイントだろう。一方の粕谷も打たれ強い印象はない。ヤン坊の一撃が当たればどんなに劣勢でも逆転の目はあるだろう。打撃vs組、わかりやすい展開のなか最後まで分からない結末。緊迫感のあるひとときも目離せないであろう好カード、来年のタイトルマッチに歩みを進めるのはどちらだ!!

第12試合 第5代バンタム級K.O.P決定戦 河村泰博vs透暉鷹

FightingNEXUS現バンタム級王者河村vs元フェザー級王者透暉鷹のタイトルマッチ!!

河村は現FightingNEXUSバンタム級王者、キャリア初期はパンクラスで闘い、旧Twitterにて元GLADIATOR王者神田T800や元ランカー林大陽と絡むなど炎上王の片鱗を魅せていた。初期のハイライトは合島戦、キャリアで上回る相手にフリッカーでペースを掴むと2Rに鮮やかすぎる三角絞め!今も鮮明に記憶に残るフィニッシュだった。そしてZST を経てNEXUS参戦、若手の実力者森山を完封するとタイトルマッチで福島に衝撃的な三角絞め!4の字を緩め?餌を巻きスイープさせたところに極める2021年年間ベストフィニッシュクラスの極めを魅せると防衛戦では1Rレッグハンター須藤拓真の足関を耐え2Rに必殺のダースで衝撃一本!RIZINではヤマニハに苦杯もパンチを効かすシーンもあった。そして9月の井村戦、序盤打撃でペースを作り嫌がり組んできた井村に腕を巻きつけるとまたも衝撃ダースで一本!!目前で行われる衝撃フィニッシュに大興奮した記憶。

透暉鷹は修斗新人王を獲得しパンクラス参戦、2戦目で半蔵を圧倒的なフィジカルで振り回しTDからのコントロールで完勝。判定ながらその衝撃から呟いたツイートがこちら

次戦のRyo戦はまさかの残り0秒失神フィニッシュだったものの内村に判定勝利しトーナメントリザーブへ。リザーブなのに最強疑惑という古のパウロフィリオを思わせるも亀井が負傷から出場しトーナメント優勝、そして亀井とのタイトルマッチを制して暫定王座を獲得した。パン戦後に手術をしたとのことで欠場し、今回階級を下げタイトルマッチに挑む。

パンクラス公式にも異質なグラップラー対決とあるように両者グラップラーながらタイプが違う印象。

河村は、餌を巻き、長い手足を使い巻き付くように捉えるタイプ、入場曲のようにそのスタイルはスパイダー

対する透暉鷹はフィジカルを生かしたパワーグラップリングの印象。ただTDするのではなく、そこからきっちりとパスし一本を取るところが魅力的。

打撃で言えば個人的には河村のほうが上だと思う。あの長いリーチのフリッカー気味に出すリードジャブはハマれば抜け出せない厄介さを持つ。

一方で寝技についてはスタイルが違いすぎて難しいものの透暉鷹が固く進めるのであれば有利なのではと予想。あのフィジカルでコントロール優先でコツコツパウンドをされると中々抜け出すことは困難に思える。

ただし透暉鷹がバンタム級に落としてこれが初戦なのが未知数。フェザー級のフィジカルそのままにスピードを上げれるなんてことは早々ない。過去にも階級を下げたことでスピードのアドバンテージを失った選手も多数見える。ただしバンタム級が適正だった場合はパンクラスに透暉鷹を止めれる選手は現状では事実上いないと思う。(なぜ事実上なのかはわかる人には分かるよね)

個人的にパンクラスでトップクラスに好きな河村選手とパンクラスで(キャリアという意味で)一番期待している透暉鷹選手、どんな結果になっても複雑な感情ですけど、やはり見届けないととは思ってます。


コーメイン K.O.Pフライ級暫定王者戦 伊藤盛一郎vs有川直毅

伊藤は元ZST王者にしてRIZIN参戦経験もあるトップファイター。ZST活動休止後にパンクラス参戦、初戦の上田戦は1Rこそ取られるも2R上田の蹴り足キャッチから一瞬の隙を作りTDからバック→パウンド→RNCと一本、続く秋葉戦では猪木アリからパウンドを放つ秋葉の腕をとると三角→十字→サイド→アームロック→ヒール→マウント→パウンドで削り最後はRNCフィニッシュ!まさにZSTを体現するZSTを背負うファイトでランキング1位に上り詰めた。さらに後輩であり苦労人の岡田のデビュー戦では自分も試合にも関わらずセコンドに付き勝利の際に肩車で背負うなど顔もイケメンなら心もイケメンなところに魅せられた!!

有川はK-PLACE 所属らしく気迫溢れるファイター。ボク&レスをベースにスクランブルも強い印象、前戦のコルトン戦では強烈な打撃でコルトンの目を腫らし眉をカットし負傷KOに追い込むなど打撃の向上か目を見張る。

単純な能力であれば伊藤のグラップリングが上回るように思えるがこれはMMA。特にK-PLACEはチームとしての戦略面が強く、なおかつ勝利のためには徹底する印象がある。(八田vs宮澤など)今回の試合で有川が寝技を避け続ける展開も充分にありえる。さらに有川の運動量と気持ちの強さを考えると伊藤に仕掛け続けられた場合に気持ちを切らさず勝機を待つこともできるのではと期待。

2023年王者2人を排出しNBT優勝者もだし飛躍の年となったK-PLACE、最後を締めくくる3本目のベルトを有川が手にするのか!それとも伊藤がパンクラスのケージで自らの中に生き続けるZSTの存在を証明するのか!!

メインイベント K.O.Pウェルター級王座戦 林源平vs住村竜市朗

今年6月念願のベルトを獲得した林が住村の挑戦を受けるタイトルマッチ!!

林はプロ10年目でベルトを獲得した叩き上げ。得意の打撃を武器にキャリアを積み重ねてきたストライカー。元々ライト級も一時期はDEEP でミドル級に挑戦という現代MMAでは計り知れないトンパチな印象がある。パンクラス帰還後は基本ライト級(ミドル級もあり)で試合を行う。個人的に印象に残るのは阿部戦でのコツコツと当てたように見えながらもダメージを与えたパウンドの破壊力、そして冨樫戦でジャブを被弾しながらも肉を切らせて骨を断ち勝利した激闘。冨樫戦の勝利でヤン坊との暫定王座戦にたどり着くも敗戦。3連敗でウェルター級に転向すると押忍マン戦のど派手などつきあいを制して元王者村山とのタイトルマッチで王座獲得!実に10年の想いが結実した瞬間だった!!

住村は元DEEP王者、DEEPで絶対政権を続けるもRIZINでは中々結果を残せず。昨年に元K.O.P の鈴木に敗れ7月にパンクラス参戦。草MAXに対して塩漬けにする宣言通りに除草完工、9月には新鋭藤田と対戦。1Rからガンガンに仕掛ける藤田の寝技を対処すると2R終盤に藤田を抑えつけて強烈なパウンドで約四年ぶりのフィニッシュ勝利を決めた(反則KOはあり)

常にフィニッシュを狙い挑戦を信条とする林と勝利と結果が全てと言わんばかりの住村、両者のismがぶつかり合うタイトルマッチ、ベルトを掴みKingで2024を迎えるのはどちらだ!!

パンクラス2023年最終戦 KNOCK OUT or salted

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