今、蘇る血③(完)

世界的に滅びの道を進んでいた三大始祖バイアリータークの血。それが日本ではパーソロン〜シンボリルドルフ〜トウカイテイオー、あるいはメジロアサマ〜メジロティターン〜メジロマックイーンと、80年代〜90年代前半にかけて燦然の輝きました。その血のさらなる発展を誰もが信じていたのですが・・・

日本の競馬を世界レベルに引き上げる、俗な言い方をすると「とんでもない」種牡馬が現れます。

そう、サンデーサイレンスです。

サンデーサイレンスの輝きと血の淘汰

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アメリカの年度代表馬でありながら、2流の血統と外向した脚により米国競馬界での評価がいまいちだったサンデーサイレンス。社台ファームの吉田善哉が購入し日本に持ち帰ると、旧来の日本の種牡馬とは圧倒的にレベルの違う産駒を産み出し続けました。そして、サンデーサイレンスにより日本の競馬はついに世界レベルに達しました・・・が、それとともに、旧来の血は急激に衰えていきます。

パーソロン血脈の衰退、そして・・・

シンボリルドルフにはトウカイテイオー以上の子どもは産まれず、トウカイテイオーの産駒からは種牡馬入りするような牡馬が現れず、ついにパーソロンの、バイアリータークの血はほぼ絶滅してしまいます。今や、メジロマックイーンの息子のギンザグリングラスのみ・・・

そんなとき、このプロジェクトが始まりました。

クワイトファインプロジェクト

トウカイテイオーの産駒の中で、最後の現役馬を種牡馬入りさせようとするクラウドファンディング。見事に目標を達成し、今は2年目の種付けを行っています。

このクワイトファイン、成績的にはとても種牡馬になれる馬ではないのですが、血統表を見ると、シンザン、ミスターシービー、タニノムーティエという日本の歴代の名馬たちの名に溢れています。

親、祖父、曽祖父に金メダリスト達が名を連ねているような、トウカイテイオー最後の息子。この馬からいつか名馬が産まれ、日本競馬を支えたバイアリータークの血が復活する。

そんな夢を、浪漫を追い求め、このプロジェクトを応援していきたいと思っています。

競馬は浪漫だ!

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