『無知の代償』第一話
この作品は、TikTokの高額ギフトを投げられたライバー達への注意喚起として作りました。
過去にもアフィリエイトやFXでお金のあり方に無知なまま、高額なお金を手にした主婦や若者たちが納税忘れで脱税として痛い目をみています。
まぁ、気をつけましょう!ってことで。
余計なお世話だぜ!ってみんなが言えることを願っております。
こっそりと、この件に目をつけていた税務署の方々にはご迷惑をお掛けします。
何卒、お許しください。
LimitlessCreations
『きらめきの中で』
美月(みづき)は26歳。都会の狭いワンルームマンションに住みながら、彼女はスマホ一つで夢を掴んでいた。
ネオンが街を照らし出し、夜の帳が下りるころ、彼女の一日が本格的に始まる。
美月の世界は、スマホの画面を通じて無数の人々と繋がり、きらびやかなエフェクトとともに広がっていく。
「みんなー!今日も遊びに来てくれてありがとう!」笑顔とともに美月は配信を始める。
画面の向こうから次々と流れてくるコメントには、応援や愛の言葉が溢れていた。
「美月ちゃん、今日も可愛い!」「この前のコスメ、買ってみたよ!」投げ銭のアイコンが一斉に飛び交い、画面はカラフルなエフェクトに包まれた。キラキラと光るエフェクトを見ながら、美月の心は熱を帯びていった。
最初は、職を失った彼女が副業として始めたこの配信。
しかし、初めて一度に数万円もの投げ銭が舞い込んできた瞬間から、美月は「普通の生活」から一歩離れた別世界へと足を踏み入れた。
コンビニでのおにぎり生活が続いていた頃とは違い、今では毎日が特別なもので満たされていた。ブランドコスメ、最新のファッションアイテム、新しい配信機材。
視聴者が彼女に「与える愛」はそのまま、彼女の生活を輝かせる宝石に変わっていった。
「美月ちゃん、次はファンミーティングやって!」と視聴者からリクエストが飛ぶと、美月は画面越しにウインクをし、「いつかね!皆と直接会うのが私の夢だから!」と答えた。
コメント欄は歓声の嵐となり、さらなる投げ銭の波が押し寄せる。
美月は心の中で笑みを噛みしめた。
「これが私の人生。誰にも止められない。」
美月の友人たちは、彼女の変化を羨むような目で見ていた。
「美月、本当にすごいね。私もライブ配信やってみようかな。」
その言葉を聞くたび、美月は胸の奥に優越感を抱いた。
かつて同じように日々を苦労して働いていた自分が、今では注目の的であり、多くの人が憧れる存在になっている。
その事実が彼女をさらに虜にしていった。
ある日、美月は思い切って高級スパに行くことにした。
フレンチレストランでのランチ、全身エステ、最高級のアロマオイルに包まれたリラクゼーション。
それは「普通の生活」では決して手に入らない、夢のような一日だった。
美月はソファに沈み込み、ふとスマホに目を向ける。
「今日の収益、すごいことになりそう…。」
そう呟くと、さらに心が高鳴った。
その夜、再び配信が始まる。
コメント欄には、視聴者たちの「美月ちゃん、今日は何か特別なことした?」という問いかけが飛び交った。
美月はニヤリと笑って、「今日は皆に感謝の気持ちを込めて、スペシャルプレゼントを用意したよ!」と告げた。
視聴者たちは歓声を上げ、さらに投げ銭を重ねる。
美月の世界はどこまでも眩しく、終わりのない輝きに包まれていた。
しかし、彼女はまだ知らなかった。
そのキラキラとした世界の裏に、黒い影が潜んでいることを。
#LimitlessCreations
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