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竜の巣

離れて住む息子から画像。

「小1のとき"お母さん、竜の巣だ!"って言いながら帰ってきたねえ」
と返信したら
「覚えてる〜昔から入道雲好きだった。竜の巣っていう雲の名称だと本気で思ってた」
と。

息子が住む地域の太郎雲。
ヘッダー画像も息子から

息子も私もラピュタ大好きだった。
ほんと、竜の巣だね
太郎雲ともいうよ
利根川のことも坂東太郎というよ
など他愛ないやりとりしてLINE終了。

車も好きだった息子は
「りゅうのすロードスター」
と言い間違いしていたっけ。

ユーノスロードスターね。


15年くらい前の暮らしの一コマなのに
案外覚えているものですね。
学習ではない生活のなかの言葉や昔の知恵を、教えると言うより伝えて染み込ませたいなと思いながら育児していました。

私がいなくなってから道端の草や昆虫、四季折々の空を見たとき
「母さんはこんなこと言っていたな」と思い出してくれたら嬉しいと。


東京ではその雑草を見ることさえ難しく、空は狭く、空気を吸えば咳き込むし
田舎育ちの私がチョウやセミを帽子や素手でひょいとつかまえると周りのママたちに
うえぇ〜……
という顔をされましたっけ。

葦のことは田舎の言葉で「よしんご」と呼ぶこと、
葦の一番柔らかいまだ丸まっている葉っぱはそっと引き抜けること、
その葉っぱのさらに中にある葉っぱを除いて筒のようにし、端を吹くと大きな音が出るラッパになること。

柳の葉っぱを両手で挟んで吹くと
これまた驚くような大きな音でプピィーッと鳴ること。

葦(ヨシまたはアシ)も柳も、スズメのテッポウも、葉っぱでささ舟が作れること。
笹の葉が開く前の丸まった新芽?をたくさん採ると、畳の目のような背中をした亀さんが作れること。


育児、濃かったなあ。

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