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電力系統における不平衡負荷の制限と特殊な機械器具

  • 不平衡負荷の制限


低圧受電の単相3線式

  • 中性線と各電圧側電線間の負荷は、平衡させる必要がある。

  • ただし、以下の場合はこの限りでない。

    • 3605-2 (分岐回路の種類) 3項②で規定されている片寄せ配線を行った単相3線式分岐回路

    • 契約電力5kW程度以下の設備において、少数の加熱装置類を使用する場合など、完全な平衡が得難い場合

    • 片寄せ配線を行った単相3線式分岐回路

  • 不平衡率は、以下の式で計算する。

  • 設備不平衡率は、40%以下とする必要がある。

低圧及び高圧受電の三相3線式

  • 設備不平衡率は、単相接続負荷より計算し、30%以下とする必要がある。

  • ただし、以下の場合はこの制限によらないことができる。

    • 低圧受電で専用変圧器などにより受電する場合

    • 高圧受電において、100kVA (kW) 以下の単相負荷の場合

    • 高圧受電において、単相負荷容量の最大と最小の差が100kVA以下である場合

設備不平衡率の計算式


設備不平衡率の制限

設備不平衡率は30%以下に抑える必要があります。

大容量の単相電気炉などを使用する場合の接続方法

高圧受電において大容量の単相電気炉などを使用し、2項の制限によることができない場合には、一般送配電事業者と協議の上、次の各号により施設する。(勧告)

  • 単相負荷1個の場合は、逆V接続によること。ただし、300kVAを超えないものとする。

  • 単相負荷2個の場合は、スコット接続によること。ただし、1個の容量200kVA以下のときは、やむを得ないものに限り、普通の変圧器2台を使い、別個の線間に負荷を接続することができる。

  • 単相負荷3個の場合は、できる限り線路電流が平衡するよう各線間に負荷を接続すること。

特殊な機械器具

フリッカ、高調波など他の電気使用者の電気の使用に障害を及ぼすおそれがある特殊な機械器具については、電気事業者と協議の上、施設する必要があります。


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