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残布のこと

仕立てていて反物が長く残り布が出ることがある
残り布のことを残布(ざんぶ)と呼ぶ
この残し方について
反物巾で残すか半分の巾で残すか…
うまくいけば掛け衿のスペア分になることがある
どちらで残そうが同じ面積
掛け衿がスペアである方が安心じゃないかなーといつも半巾で残している

そもそも衿は汚れやすいからわざわざ衿に掛け衿をかけて汚れたらそれだけ外して洗えるようにと掛け衿があるのです
布団カバーみたいなものですね

よく洗い張りで掛け衿の汚れが取れなくて共衿と交換てことがある
あれは結構手間がかかります
ハギも入るしね
スペアあるととてもすんなりいきます♡

この残し方は和裁所で習ったのだが職人仲間で知らない人がいたのであまり一般的ではないのかもとnoteに書いてみよっかと(╹◡╹)


身頃、袖を除いた図(①〜③全て同じ長さ)

①が教科書に載ってる普通の取り方
大抵はこのように衽は少し広く衿は狭く裁ちます
残布は反物の巾
わかりやすいように長さは1尺3寸とします

②は巾に余裕があり反物を真半分に裁っても支障がない場合
①と違うのは衽を並べて取ったところ
こうすると残布が半巾になり長さは2尺6寸で掛け衿分となる

③は先日思いついたやつ
反物巾が狭く衽を並べて取ると縫い代がちょびっとで心許ない
なので変な取り方だけど(変なロスも出ちゃうけど)掛け衿スペア取れるんじゃないか?と紙とハサミ使ってやってみたら出来た😀
鍵衽的な?
これなら縫い代もちゃんと取れて掛け衿スペアも残せる

図形のクイズみたいになったけど(笑)
わたし算数は嫌いだったけど(笑)

これ全部
衽、共衿、掛け衿、同じ長さです(作図がわたしなので正確ではないです)
巾だけ微妙に違う
表からは見えない布同士の駆け引きです
衿「あたしこんなにいらないわ」
衽「あら、じゃあわたしにちゃうだいよ」
残布「わたしこのままじゃ捨てられちゃう(涙)
わたしだって日の目を見たい!」
みたいなね

まあ、誰かがとっくにやってるんだろうけれど
でも教科書には載ってないし
言われなきゃ気付かないかも…だし
誰か役立ててくれたら浮かばれます😁

こういった自分ならこうするかなぁ
みたいなこと
これからも書いていこうと思う


タイトル画は「図形の恋」が入ってる戸川純のアルバムジャケット
まだ大切に持ってるのです
ズッケーイ♪

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