【雑記】結局ノーザンはどの新種牡馬を売り出したいんだろう

こんにちはこんばんは。

桜花賞の結果をまじまじと眺めていて「結局エピファネイアじゃねえか」と思った僕。
スワーヴリチャード種付け料1500万円とは何だったのか。

種付け料について

素人的に産駒がめちゃくちゃ走るならそら高いお金出しても賞金やセリで種付け料ペイできるとしたら試しちゃうよね、と思うところはある。

値上がり推移としてわかりやすい例がキタサンブラック。
初年度500万円スタート→400万円→300万円→500万円(22年)→23年に1000万円ととんでもない値上がり。
初年度は比較的お試し価格設定の可能性がある。
電撃引退し、急遽スタッドインしたエフフォーリアが初年度300万円で「エピファネイアは高いからなぁ」という勢や不受胎により駆け込み的にエフフォーリアを試したりとこれで初年度から結果でたらかなりの宣伝効果はある。
話をキタサンブラックに戻すとイクイノックスが初年度産駒だから大当たりも良いところ。
2年目にはソールオリエンスがクラシック勝利とドゥラメンテ程では無いが2世代目まではそれなりに走った。コナコーストも時代が悪かっただけでお嬢さんがいなければ実質桜花賞を勝てていたのだから。
そしてイクイノックスの更なる活躍、引退により24年は父仔共に2000万円と産駒が走れば走るほど値上がりするのが種牡馬の種付け料なのである。
ちなみにタイトルホルダーは初年度350万円だが、繋養されているレックスの価格帯を踏まえると高値も高値。ドゥラメンテの後継でありながら日高の救世主となるべくこの価格設定。
多分産駒走っても500万円でとめそう。

例)エピファネイアの推移

それでこれを書こうと思ったのがスワーヴリチャードの種付け料1500万円
初年度は200万円スタート、まだ現3歳しか走っていない上に価格を決めるにしても昨年末の結果まででしか見ることが出来ない状態で24年の種付け料が1500万円と発表されました。
エピファネイアと同価格帯です。

そんなエピファネイアの価格推移として
16年250万円(代表産駒:デアリングタクト)
17年250万円(代表産駒:エフフォーリア)
18年250万円(代表産駒:サークルオブライフ(引退)、ブローザホーン)
19年250万円(代表産駒:モリアーナ)
20年500万円(現3歳世代、ステレンボッシュが桜花賞勝利)
21年1000万円(24年デビュー、アーモンドアイの初年度)
22年1800万円(クロノジェネシス、グランアレグリアの初年度、エフフォーリアの全妹)
23年1800万円(これから産まれてくる)
→エフフォーリアと併用開始
24年1500万円

という推移。
今年の3歳世代が値上げ初年度の産駒なのである。
デアリングタクトが三冠を取った翌年(21年)には倍の1000万円、エフフォーリアの快進撃の翌年(22年)は1800万円かつ9冠馬アーモンドアイの初年度交配相手に選ばれている。
さらに22年にラヴズオンリーユー、クロノジェネシス、グランアレグリア、更にはカレンブーケドール等競走成績の良かった牝馬やサロミナ一家のような良血牝馬、はてはエフフォーリアの全妹とディープ、キンカメが入って居ないのを良いことに片っ端から有力牝馬へエピファネイアを付けているのを見るにノーザンファームはエピファネイア様々なのである。
そんなエピファネイアも産駒が走ってから値上げしているので需要を考えると適切な値上げである。

1500万円やりすぎ問題

そこで問題なのがスワーヴリチャード。
昨年ハーツクライが亡くなったこともあり、ディープ同様ハーツクライの後継を探せ!状態なのは間違いない。
netkeibaで確認出来る範囲としてこれもまた現3歳世代が実質的にハーツクライのラストクロップであり、良血サロミナ一族のサフィラが1番賞金を稼ぐも結局桜花賞に間に合わず。
馬産のゴールはダービーのはずだがいくら勝ち上がり率が高くともクラシックに駒を進められたのは現状コラソンビート、レガレイラ、スイープフィート、アーバンシックの4頭。
これからダービー最終便もあり、レガレイラが皐月賞出走と希望はあるが牡馬がでなければ何十年後かにスワーヴリチャード経由のサイアーラインは消滅する。
現役にハーツクライのダービー馬がいるためそこ次第だとは思うが、初年度牝馬しか走っていない状況、ハーツクライ後継という付加価値を足しても1500万円は高すぎる、脚元見られてる気がする。

同価格帯かつわかりやすく活躍馬がでたエピファネイアを比較対象にしたのにはもうひとつ理由があり、それは向こう2年はエピファネイアの方が良い肌馬を貰っているということ。
実はエピファネイア産駒が本気出すのは今年デビューの2歳からだと思っていて、というのもちょうど初年度産駒が三冠取った翌年に種付けした世代のため「クラシックが狙える種牡馬である」とわかった状態だからだ。
それが今年のキズナ産駒であり、メイショウタバルのように牡馬でもしっかり走る馬が出てきたのがその傾向だと思っている。
これまでのキズナ産駒は牝馬がめちゃくちゃ走るという、まさに今年のスワーヴリチャード状態。
これまで紡いできた血統的にエピファネイアが選ばれやすいという点もあるが、それでも初年度から三冠牝馬、しかも史上初の無敗三冠牝馬となれば同じ1500万円でも実践のあるエピファネイアを選びたくなるのが購買意欲。
化粧品だって同じ値段のものならより効果の出るものを選ぶ、商品違うだけで人間の購買意欲を考えれば至極当然のことと考える。
「ドラッグストアで買えるとある化粧水(800円)はデパコス(8000円)と成分が一緒」というのもエピファネイアとエフフォーリアの関係性に近いがこれはまた別の話なので割愛。

結局どこまでいってもスワーヴリチャードの2年目1500万円はやりすぎ、という結論にいたるのです。
しかも何が厄介かと言えばイクイノックスの存在。
サンデーサイレンスが4代前になるので母父ディープ以外のサンデーサイレンス牝馬につけやすく、イクイノックス自身の戦績からしてより強い種牡馬を、となればイクイノックスないし、血統的に行けるならキタサンブラックへ流れるでしょう。キンカメ牝馬も血統息詰まるけどやるならキタサン、イクイやらクロス作りたくないならエピファネイアつけるだろうし。
イクイノックス、キタサンブラックの場合母父ディープ系の牝馬だとディープインパクトとブラックタイドの全兄弟クロスが強くなってしまい、そうなると母父ディープ系の良い肌馬は必然的にエピファネイアに流れる傾向にあるとすると結構厳しい。
ノーザンファームや岡田系列のように外から牝馬を買い付けて来れるところならまだしも、1000万〜2000万代なら1頭くらいなら出せるけどさすがに外から牝馬買い付けはキツい牧場になると必然的に選択肢がサトノクラウンのようなサンデーキンカメフリーの種牡馬になるため、高かろうが安かろうがという感じ。
故にスワーヴリチャードの1500万円は「種付けで選んでくれたらラッキー」という価格設定としか思えない、中古販売の価格に例えるのもおかしな話だが今後値下げ前提の1500万円な気がする。

【まとめ】結局今年のクラシック何買えば良いのか

想定より1年早かったですけどエピファネイアでしょう。次点でキズナ。
新種牡馬を買うなら内国産ではなくパレスマリスやブリックスアンドモルタル等の輸入種牡馬。
後々のことを考えればサンデーキンカメ、更にはエピファネイアも入っていないシンエンペラーは馬産的に種牡馬入りさせたい1頭。
レイデオロは牡馬の勝ち上がり率はいいけど牝馬がダメダメなので様子見です。

コース事に走る走らない血統もあるのでその辺の兼ね合いは必要ですが基本的にエピファネイアかキズナからかうのが安牌じゃないかなぁと素人は考えるのでした。

職場のウォーターサーバーが撤去されてしまったので、毎日の水代を恵んで頂けると泣いてよろこびます。