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角川俳句賞 2021 落選作 プランA 50句

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啓蟄の首都に乗換案内図 ハードエッジ

吹かば吹け春一番の空の旅 ハードエッジ

特急と疎遠な村の日永宿 ハードエッジ

春昼の時報きこゆる港町 ハードエッジ

あまたある星のひとつが囀るよ ハードエッジ

蝶が舞ふパンもケーキも無き寺に ハードエッジ

口中に千金の泥つばくらめ ハードエッジ

つばくらや雨ふる国の深庇 ハードエッジ

つかみ難しよ落るナイフも燕も ハードエッジ

春雷にグラスを磨く女かな ハードエッジ

がさごそと浅蜊のたうつ煮立ちかな ハードエッジ

幼子は御国の宝桜咲く ハードエッジ

熱飯に卵を落す朝桜 ハードエッジ

洗桶と洗濯籠と朝桜 ハードエッジ

村々の小学校の桜かな ハードエッジ

山奥に海を知らざる山桜 ハードエッジ

山に山桜水力発電所 ハードエッジ

花衣母の衣桁も持ち出して ハードエッジ

すたこらと花見弁当届けに来 ハードエッジ

ボンネット開けて桜を見せてやる ハードエッジ

超然と歳月に立つ桜かな ハードエッジ

ひとひらが落花の封を切らんとす ハードエッジ

直列に並列に花吹雪かな ハードエッジ

花ふぶき赤子は永久に泣き止まず ハードエッジ

女房も一つ年取る桜かな ハードエッジ

玉砂利の上に花見の忘れ物 ハードエッジ

蓋あけて天丼匂ふ花の雨 ハードエッジ

花の雨も滑りに来たれ滑り台 ハードエッジ

下水へと真つ逆さまや花の雨 ハードエッジ

咲き満ちて月にまみゆる桜かな ハードエッジ

花疲れ回送電車通りけり ハードエッジ

ざあざあと夏も近づくマンホール ハードエッジ



モノクロのカラーの黴の声聞かな ハードエッジ

眩しさの裸電球夏祭 ハードエッジ

金魚にするか花火にするか子の浴衣 ハードエッジ

浴衣着て母校に集ふ花火の夜 ハードエッジ

宿浴衣見よとばかりに干し連ね ハードエッジ

古浴衣古き命を包むなり ハードエッジ

蝉の穴地中より掘り来りけり ハードエッジ

鱗粉の幽かな汚れ捕虫網 ハードエッジ

朗報の蟻か一目散に駆く ハードエッジ

蟻の道お天道様が見てをられ ハードエッジ

蟻でなきものを担ぎて蟻の列 ハードエッジ

夕立の天に捧げる観覧車 ハードエッジ



行く声と来る声秋の電話線 ハードエッジ

夕方は昼間の終り秋の暮 ハードエッジ

覗き見る点検孔の夜長かな ハードエッジ

寒林の真ん中にゐる寒さかな ハードエッジ

きゆつと鳴く踏んで幼き霜柱 ハードエッジ

新年

初夢に初恋の人こんにちは ハードエッジ

多数の参考句など収録の、
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時系列 2021-12-10 21-11-10


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