マガジンのカバー画像

ハードエッジの落選俳句館

306
各種公募展、涙の落選作
運営しているクリエイター

#俳壇賞

俳壇賞2023 落選作 プランC

葉書俳句: テキスト: 春 通行の妨げとなる石鹸玉 ハードエッジ 雛の間を締め出されたる父と兄 ハードエッジ 大学の中のビル群初燕 ハードエッジ 夏 昼寝覚畳の上に捨て置かれ ハードエッジ 鰻丼にふとウナ電といふ言葉 ハードエッジ 白も黄も蝶は小さし黒揚羽 ハードエッジ 吟行にまさかの夕立合ッ点じや ハードエッジ 土用波肩組み合つて立ち上る ハードエッジ 秋 倫敦の霧の茶店の紫煙かな ハードエッジ 貝割つて虚ろなりけり貝割菜 ハードエッジ タテヨコに文字を嵌めゆく夜

俳壇賞2023 落選作 プランB

葉書俳句: テキスト: 春 豆腐にも絹や木綿や針供養 ハードエッジ 夏 アテンション・プリーズと咲く紅薔薇 ハードエッジ ほうたるは光りががんぼ踊るなり ハードエッジ 雲の峰白くピーマン緑いろ ハードエッジ 屋根裏へ隠し階段夏館 ハードエッジ 定価★二つの文庫曝すなり ハードエッジ なんだ坂こんな坂汗だくだくと ハードエッジ 海の家見えて支線のどんづまり ハードエッジ 水色の剥げたる氷掻き機なり ハードエッジ 夏草の高きに絡みつく草も ハードエッジ あんぐりと蛇に呑ま

俳壇賞2023 落選供養 プランA

葉書俳句 20句抄: テキスト: 春 あたたかや口を大きくあいうえお ハードエッジ ふりかけと同じサイズの種子袋 ハードエッジ 白と黄の太き柱の玉椿 ハードエッジ エレベーターで我家へ帰るシクラメン ハードエッジ 風船に連れ去られたる長き紐 ハードエッジ 花の雨レントゲン車に社員消ゆ ハードエッジ 発泡スチロール混入花筏 ハードエッジ 戦時下の虚子の作りし仔猫の句 ハードエッジ 夏 んぼと言ふ田んぼ、赤んぼ、さくらんぼ ハードエッジ まいまいをくるり一

俳壇賞落選作抄 葉書俳句 2017~2023

俳壇賞2023 落選供養の葉書俳句刊行を明日 1.13 に控え、 過去の俳壇賞落選作を振り返ってみました 本人談、ではありますが、悪くない出来です (^_^;;; 俳壇賞落選作抄 2016 昔の画像が出てきたので追加します/2024.1.13 面倒なので、見出し画像は「2017~2023」のままです ご容赦 俳壇賞落選作抄 2017 俳壇賞落選作抄 2018 俳壇賞落選作抄 2019 俳壇賞落選作抄 2021 プランA/B 俳壇賞落選作抄 2022 プランA/

俳壇賞2022 落選作 プランB 30句

葉書俳句: テキスト: 色白のやはらかさうな春の雲 ハードエッジ 毛氈はお日さまの色おひなさま ハードエッジ 縁側をすたすた歩く帰省かな ハードエッジ 素麺の食後に贅を尽したる ハードエッジ 夕焼に閑散たるや車輛基地 ハードエッジ 庭先で母と火遊び夏休 ハードエッジ 銀山のいくつ崩れて天の川 ハードエッジ 桃色は桃の実のいろ甘さうな ハードエッジ 玉蜀黍を食はせて絞る牛の乳 ハードエッジ 子規の忌のへちま束子の軽きかな ハードエッジ 日本に餡子の幸や小豆煮る ハードエ

俳壇賞2022 落選作 プランA 30句

葉書俳句: テキスト: 明るくて雲も浮んでみたき春 ハードエッジ きらきらと古き埃も御開帳 ハードエッジ 麗かやトントン叩く赤子の背 ハードエッジ 五線紙のお玉杓子が歌ふ春 ハードエッジ 初夏を行く白髪頭の婆二人 ハードエッジ ふるさとの小さき展望台の夏 ハードエッジ 天守閣よりひとひらの揚羽蝶 ハードエッジ 誂へて裏地は黒に銀日傘 ハードエッジ 子の髪を水泳帽の中に詰む ハードエッジ 涼しさに住んでもみたき土星の輪 ハードエッジ 夏痩の自画像を描く鏡かな ハードエッジ

俳壇賞 2021 落選作 プランB 30句

麗かに蝶よ花よと遊びをる 特急の臨時停車に花吹雪 春昼や公園もあるガスタンク 青梅雨の稲まつすぐに立てりけり 炎天下つひにキリンの倒さるる 打水をけふは神輿の男らに 西日して太平洋に島いくつ 夜濯のボタンを押せば水の音 夜濯の最後の水の吸はれ消ゆ 七夕や坊主頭の子が二人 天の川うつす大きな水たまり つくつくとつくつく法師名乗るなり 非電化区間なりけり天高し 澄む水の石をのみこむ水輪かな 霧雨の連絡船の着く港 子規の忌の糸瓜・鶏頭・柿の鐘 受け出せし女房の焼く秋刀魚かな

俳壇賞 2021 落選作 プランA 30句

春雪の白の攻め入る水たまり ハードエッジ またしても長閑な駅に止るなり ハードエッジ 公園に地元の赤子風薫る ハードエッジ 湯加減を塩梅申す新茶殿 ハードエッジ 舌頭に千転せよと蛞蝓 ハードエッジ 揚羽蝶黒く正しく美しく ハードエッジ 縦横に水羊羹の詰め合せ ハードエッジ 紅さしてこの子どこの子祭の子 ハードエッジ 夕立や草刈る人にその草に ハードエッジ 夏の夜のソースに化ける赤茄子かな ハードエッジ 夢見よと呟くやうに遠花火 ハードエッジ 蟻地獄夜通し風の吹きすさぶ 

自己紹介に代えて:わが落選作/俳壇賞

エゴサーチ(作者名)で、 自作がヒットするのは当り前ですが、 作者名以外の検索で自作が出てくると一寸いい気分です 目下、 本阿弥書店の公募展、俳壇賞の応募作を製作中ですが、 ←9月30日締切 過去の自作落選作を公開しているので、 「俳壇賞 落選」で検索すると、 多少ノイズ(失礼)は入るものの、 ぞろぞろ自作が湧いてきて、ほぼ寡占状態 \(^o^)/ しかも、 葉書俳句、A4プリント、画面キャプチャなども登録しているので、 ビジュアル系です  当然ですが、そして遺憾なこと

俳壇賞 2020 落選作 30句

スキップで春の体が飛んでくる ハードエッジ 暖かやお尻で磨く滑り台 ハードエッジ 仮の世の二月の末の四月号 ハードエッジ 頭だけ替へるカミソリ雛の夜 ハードエッジ 春眠の宿に落花の限りなし ハードエッジ 代診の先生若し春の風邪 ハードエッジ 腰伸ばし見るや周りの潮干狩 ハードエッジ 初夏のこれが一番白い服 ハードエッジ 珈琲に負けてはならじ柏餅 ハードエッジ 良薬を黴の神より賜りぬ ハードエッジ 枕には頭の匂ひ芥子の花 ハードエッジ 海に降る夕立徒労ではないか ハードエ

俳壇賞 2019 落選作 30句

春たのし雪美しく新しく ハードエッジ 鉄橋は鉄を響かせ山桜 ハードエッジ 妙齢の箸が転げて春の旅 ハードエッジ 春昼の手分けして読むファンレター ハードエッジ 鉛筆のBはブラック桜咲く ハードエッジ 花種や地味な中にも色かたち ハードエッジ 猫の子の黄昏どきを鳴く声ぞ ハードエッジ チョコレートの分厚き五月来りけり ハードエッジ 風薫る本の中からその書評 ハードエッジ 枇杷の種ほどの大きさ枇杷の種 ハードエッジ 黙々と我らがための冷蔵庫 ハードエッジ 夏負けに冷して旨

俳壇賞 2018 落選作 30句

古雪の解けて流れて消えてさて 飛花の山落花の谷と続きをる 花びらは箱根の山を越すつもり 鬨の声あげよ無頼の花篝 この先は闇へと続く桜かな 花の名の海に目出度し桜鯛 だぼ鯊の子を孕みたる日暮汐 蒲公英に地べたの冷ゆる夜なりけり 初夏や肩甲骨を背に掲げ 田を植ゑて初めての夜来りけり クロスワードパズルの中のさくらんぼ 早起きのお城を巡る捕虫網 金魚玉時の流れを聞かんとす 紫に黄を打つたる茄子の花 地の味は地味に滋味なる新牛蒡 原つぱも喇叭も消えて秋の暮 鬼の子が稲妻捕り

俳壇賞 2017 落選作抄 20句

俳壇賞 2016 落選作「一生の得」抄 20句