長男


途方にくれて帰ってきました。
2011年08月30日18:04

ボランティア保険にも入ったのになかなか休みが取れないとぼやいていた長男。やっと五日間の休みが取れて、気仙沼に行ってきた。本当は陸前高田に行きたかったらしいが、バスを待っていられなかったらしい。電車の通っている気仙沼で、行き当たりばったり、作業している方のお手伝いさせていただいたらしい。(もう、社共のボランティアセンターは月に一回三日間の募集となっているのだそう)被害の様子と被災者の気持ちの落差に途方にくれたと話してくれた。もう港は復活していて漁も始まっているのだが、地盤が沈下してしまったために、堤防の内側にも海が広がっていて魚が泳いでいるし、火事にもなったから、高台で津波からも火事からも逃れた地域とそれ以外の地域との違いが、はっきりとし過ぎていて辛かったらしい。戻りたくても、もう戻るところがない感じ。部外者である長男には、一目瞭然、戻れないし、戻っちゃダメでしょ…とわかってしまうのだけれど、お手伝いさせていただいて少し触れただけでも、地元の人の地震の前に戻りたい気持ちが伝わってきて、気持ちは寄り添ってあげたいけれど、もう無理なんだとわかってしまう部外者の自分。早く元に戻してくれと被災者たちは、訴えるけれど、無理して元に戻すことがこの地域にとって本当に良いこととも思えない部外者の自分。
地元の人たちの気持ちが落ち着いて冷静な判断が出来るようになるまで、せめて日々の生活(暑さ寒さ空腹)に寄り添うことができたら、と話してくれた。
盛岡の先輩と食事をして、夜行バスで帰ってきた。もう、内陸は、みんな元気を取り戻していたらしい。その落差も複雑だったようだ。おれは、おれのこと頑張るしかないか…。傷んだら、帰る場所があるっていいな…。と言って帰って行った。
また少し大人になったみたい。マイペース過ぎてトホホだけど、諦めて見守り続けようと思う母でした。

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