4月②ピッチ・パーフェクト2

大学のアカペラサークルを舞台とした、ミュージカルコメディの第2弾。

元々、gleeシリーズが好きだったため、FBでそのページをフォローしていたところ、この映画の宣伝記事が頻繁に出てきた。サラッと見流していたので、「ビッチ・パーフェクト」と読み違えた。なんだよ、完璧なビッチって。痛い目に遭ってきたビッチがダメ男を踏み台に成功するとか、しょうもないB級映画だろ、と思った。

しかし、ヒマすぎるタイミングで、その記事を開いてきちんと見てみたら、gleeの大学版なの!?じゃ、見たい!となり、第一弾をレンタルした次第である。
確かに、その記事の最初には、「gleeより面白い!」とか書いてあったような。その文句より、ビッチという単語に引っ張られ、食わず嫌いしていた点は反省。

第一弾は、楽しく軽く観られて、登場人物誰にも共感できない、というのも逆に面白かった。まず、主役の女の子のキャラがイマイチ気に入らない。個性派ぶって、学費を出してくれてる父親に反抗したり、サークルに入ってからも必要以上にとんがった態度をとったりする。
「あたし、別に好きでやってんじゃないし」
ただのワガママで生意気な小娘だ。鼻につく。

それでも、変人ばかりのサークルがまとまっていき、曲のアレンジが得意な主人公の活躍により、コンクールで全国優勝する。

今回は、その3年後という設定の続編。
主要な登場人物もほぼ変更なし。作曲もできる新入生が1人入るくらい。
サークルは全国大会3連覇し、オバマ大統領の前で公演するが、とんでもないミスを犯す。全国に恥をさらし、大きな批判を浴びる中、アカペラ世界選手権での再起を目指すというストーリー。

映画の冒頭から、ファットエイミーというデブキャラが公演中に下半身を晒すミス、って、ハイ、こちらB級映画ですよ!と宣言したようなもんである。
でも、ハリウッドのこういうおバカ作品は嫌いではない。昔は「メリーに首ったけ」最近では「Ted 」といったラインだ。下ネタがえげつなくて、バカで、単純に笑えるのが好きだ。

さて、自分のキャリアのために、音楽スタジオでインターンをしていることを、サークルのメンバー達に隠している主人公。「忙しいから、大会用の曲アレンジしてるヒマなくて」と今回も身勝手さは変わっていない。

それにしても、どうして、こんなに主人公に感情移入できないのだろう。脚本が悪い?女優の演技力の問題?単純に女優の顔が嫌いなのか?

gleeのレイチェルは確かに嫌な女だけど、実力が圧倒的なので、魅了されてしまう。身勝手さも、スターだからと許してしまう感じがある。

一方、ピッチ・パーフェクトの主役には、それほどのスター性を感じ取れない。確かに歌はうまいが、gleeに出たら、まずレイチェルとサンタナに嫌味言われて、泣いてるタイプだ。絶対ソロは歌わせてもらえないハズ。

むしろ、彼女より、前述のファットエイミーにはなんだか好感が持てる。デブだけど、自信満々でかなりのビッチだ。セフレに真剣告白されて、「あたしは束縛できない女なの」と、あっさりフるのが笑えた。結局、やっぱり好き、と付き合うことになるのだが。
その告白シーンも、面白かった。歌で想いを伝えている最中、道を横断する際に横から車が来てしまい、中断させられる。確かに、ミュージカルって、路上でいきなり歌い出すけど、現実社会なら車とか通行人とか、邪魔も入るよな。

最後は、世界選手権も優勝して、主役のキャリアも上手くいきそうな、普通にハッピーエンド。
これでいい。単純でおバカで、何にも考えずに楽しめる映画。こういうのが、日曜の午後にはピッタリである。

さらに、この作品では、ブルーノ・マーズやテイラー・スウィフト、ビヨンセなど、ヒット曲のカバーも楽しめるのだから、お得!
鑑賞後に、それらのオリジナルのPVをyoutubeで探して観てみるっていう楽しみ方もできる。

だから、多少主役が鼻についても、我慢我慢。
第3弾があるとしたら、別の主役でやってほしいけど。

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