4月①ジュラシック・ワールド

恐竜が好きだ。
詳しくはない。なんとかサウルスとか、ジュラ紀とか白亜紀だとか、いちいち覚えられない。
でも、恐竜のフォルムが好き。恐竜の存在自体が謎めいてて好き。

だから、このジュラシックシリーズも大興奮で観てきた。2作目のロストワールドは、1人で映画館で観るほどだ。

ただ、今回のジュラシック・ワールドについては、そんなに期待していなかった。まぁ、ブルーレイ出たし、一応観とくか、というくらい。
シリーズ物は、大体ストーリーがマンネリ化する。面白いのは2作目か、よくて3作目まで。

だけど、このジュラシック・ワールドは、結果面白かった。なぜなら、そのマンネリ化をもうお約束として捉えることができたからだと思う。

1作目のジュラシック・パークでは、恐竜のリアルな姿に感動し、人間を襲い来る恐怖に新鮮な興奮を覚えた。衝撃体験だった。
その体験は、20年の歳月で、CG技術がこれだけ発達してしまうと、もう味わえない種類のものだ。

正直ストーリーだって、予想はつく。
奢った人間が自然界(恐竜)から痛いしっぺ返しを食う。
色々あっても、それが基本テーマ。

だが、そのマンネリ化を心から楽しんでいる自分に気づいた。
デブのドンくさそうな警備員が出てくる、あ、こいつは喰われるね、と思う。3分後には、警備員はハイブリッド恐竜に頭からバリバリに食べられた。
あー、やっぱりね、そんな太ってたら無理よ、その仕事。

いかにも悪役のつのだ☆ひろ似のおっさんが、「恐竜に生存権はない。人間が兵器として利用するのは当然だ。」と言う。ハイ、フラグ立ちましたー、絶対喰われまーす。そして、ストーリー後半、まだ懲りずに恐竜利用論を唱えてる最中に、ベラキオラプトルに食べられた。
そう、言っちゃダメなの。恐竜を畏れない発言は絶対NGなの。

子供たちが乗り物で恐竜見学ツアーに出かける。ハイ、この子らは、取り残されます!連絡も取れなくなって、自力で脱出します!その間に人間的成長を遂げます!!
良かったー、死ななくて良かったー。分かってたけどー。兄弟の絆、強くなるよねー。分かってたけどー。

お約束が来ると、キター!と思える、この心理。いわゆる、寅さんシリーズや吉本新喜劇を楽しめるのと同じだ。
私も、「そんなのつまんねぇ!もっと、予想外!もっとシュール!!」という時代を乗り越え、いいマンネリを楽しめる時代を迎えていたのだ!これは成長!老いじゃない!成長!!

ただ1つ、意外だったこと。
翼竜に襲われた時の怖さ。あんなの基本空にいるから、大した害はないだろうとタカをくくっていたけど、今作での活躍にはたまげた。

それこそ、猛禽類のような動きで、足の爪と尖ったクチバシで人間をあっさり空中まで持ち上げ、水中に落としたりして弄ぶ。
怖い!こんなのに、ヒョイっと持ち上げられたら、高さと喰われる恐怖で失神する。
いや、もうあっさり頭から喰われた方がマシ。

私は、翼竜ではなく、T-レックスに一瞬でバリバリでお願いします。

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