掛け算

千原ジュニアさんが、ロンハーの二人飲み企画で言っていた。

芸人で、二人のパワーバランスが5対5のコンビは今とても少ない。例えば、とんねるず、ダウンタウン、さまぁ~ず、くりぃむしちゅー。
5×5は25になるけど、6×4でも24、7×3だと21だし。だから、やっぱり5対5が最強のバランスだ。

すごいな、確かにそうだな、と納得した。
コンビのパワーバランスを掛け算で考える、なんて思いもよらなかった。例にあげられたコンビは、確かに二人とも、個人としての実力が高く、それを世間的にも認められている。

そこで、自分に置き換えて考えてみる。
まず夫婦はどうか。
経済的な面からみると、6対4で夫が強い。
精神的な面からは、7対3で私が強い。ほぼ私の意見が通っている。
やっぱり5対5のような対等な関係性ではない。
でも、夫婦となると、そのバランスだとぶつかり合いすぎて、上手くいかないのかもしれない。

では、5対5のバランスが一番良く作用するのは、どんな状況か。
やはり、芸人のコンビと同様に、仕事仲間だと思う。

それでいくと、そのバランスに最も近いと思うのが、同僚のMくん。
彼はできる営業マンで、私は裏方の専門的事務をしている。お互いが相手の仕事ぶりを認めているので、相談したりされたり、ということが自然とできる。そんな時、対等な立場で話をしている。
もちろん同世代だから、ということもあるが、いくら年上でも役職が上でも、尊敬できないやつは心の中で蔑む、という点でも気の合う私たち。
やはり、仕事への姿勢、考え方を認めているからこそのバランスなんだと思う。

仕事でがっぷりコンビとしてやれたら、うちらは最強でしょ、と彼とよく話しているが、そうは問屋が卸さないのが、会社という組織。

私も彼も、できない部下と組まされて、フォローと説教に時間をとられる現実。
そういう部下とのバランスは8対2くらいだろう。16にしかならない。最悪の場合、0にもなりうる。

それでも、会社としては、5対5の最強コンビを一組作るよりは、絶対数の低い者とかけあわせて、全体の数字をあげた方が、効率的なのだろう。

もっと、気持ち良く、仕事したい。
くだらない注意や説教に、時間や手間をかけず、仕事したい。

そんな願いは、だいそれたことなのだろうか。
叶わぬ夢なのだろうか。

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